もはや変化への興味も無さげな伝統のポット型加湿器。象印「EE-RM50」

遠目ではポットにしか見えない象印の加湿器です。



象印 加湿器 スチーム式 (木造~8畳/プレハブ洋室~13畳) ホワイト EE-RM50-WA

この「EE-RM50」とポットとの違い、それはこの「EE-RM50」にはお湯の注ぎ口が無いということでしょう。

実際のところ、本体の中に水を入れて、その水を沸かす、そこまでにやることはポットと変わりません。ポットと違うのは、熱した蒸気を積極的に本体の外へ排出することで周囲の空気を加湿するということです。

これは、空気を加湿したいと考えたときにストーブの上にヤカンを置くという方法の次に思いつきやすい加湿方法かもしれません。

あまりにシンプルな方法のために、現行モデルである「EE-RM50」に代表される歴代の象印のポット型加湿器は、基本的に型番が違ってもほぼ同等の仕様となっています。生まれながらに完成の域に達している稀有な製品と言えるかもしれません。

温度センサーと湿度センサーの両方を搭載していて、適度な湿度になると運転を調整する自動運転機能を搭載しており、目標湿度も「高め」「標準」「ひかえめ」の3段階で設定が可能となっています。もちろん、湿度に関わらず加湿を続ける連続運転も可能となっていて、スチーム式の大きな魅力である気温に影響されてにくい加湿力を生かすことも出来ます。

加湿力は最大でも480ml/hと実はそれほど高くありませんが、気化式の加湿器が苦手とする冬場の低温時に暖かい蒸気を使って室内の加湿をしてくれるというありがたさはスチーム式加湿器の大きな長所と言えるでしょう。

そして、歴代のポット型加湿器と同様、この「EE-RM50」の最大の長所は、お手入れの簡単さというところにあります。

なにしろ、基本的な構造はポットなので、普通の加湿器でお手入れが必須となるフィルターそのものが存在しません。基本的に本体の中を水洗いするだけで、お手入れの際は市販のポット洗浄剤を入れてポットと同じように洗うだけです。

このお手入れのお手軽さと、煮沸したスチームを放出するという仕組みのために、この「EE-RM50」は衛生面ではかなり優れた加湿器となっています。

そして忘れてはならない、この「EE-RM50」の唯一の弱点、それが圧倒的に高い消費電力です。

立ち上げ時で985W、加湿時で最大410Wという消費電力は、気化式の加湿器とはまさにケタ違いのものと言えるでしょう。

この高い消費電力を理解したうえで、たとえ電気代が掛かっても、しっかりとあるいは暖かく加湿したい事情がある。

そのような場合には非常に有力な製品となってくる可能性の高いロングセラーモデルです。

■EE-RM50のスペック

加湿タイプスチーム式
適用床面積木造8畳・プレハブ13畳
加湿量480ml/h
連続加湿時間約6時間(強)・約24時間(弱)
消費電力985W(加湿時最大410W)
運転音-
サイズ幅240×奥行260×高さ315mm
重さ約2.4kg
タンク容量3.0L
フィルター交換不要

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