引きこもりたい大人のためのヒーター。デロンギ「 マルチダイナミックヒーター(MDH09)」

デロンギ マルチダイナミックヒーター「MDH09」

「大人時間を暖める」デロンギの第3のヒーターに小型版が登場です。

通常タイプのホワイト&ブラック↓


デロンギ マルチダイナミックヒーター MDH09-BK

数量限定らしいマットブラック↓


デロンギ マルチダイナミックヒーター MDH09-PB

通常サイズと比べてしまうと、、、

この「MDH09」は昨年に登場したマルチダイナミックヒーター「MDH15」の小型モデルとなります。

「MDH15」と比べると、本体内部の暖房モジュールが5→3へと減っています。

これにともない、最大消費電力も1500W→900Wへと減っています。

消費電力が減ることは良いことのようですが、イコールそれは暖める力も減っているということです。

この「MDH09」の適用畳数は約6~8畳ですが「MDH15」は約10~13畳なので、約4割減となっています。これはもちろん消費電力(1500W→900W)の減少割合と同じです。

通常サイズ「MDH15」と小型版「MDH09」はパワー以外の機能面では全く同じなので、この2モデルを選択する際には、パワーとコストしか検討要素がありません(厳密には「MDH09」の方が15cm小さいという必要スペースの差もありますけど)。

パワーは大きい方が良いですし、コストは安い方が良いに決まっています。

なので、本来は使う側の都合でバランスの良いところを選べば良いということになります。

ただ。

この「マルチダイナミックヒーター」の最大の特徴は「オートアダプティブテクノロジー」という快適な温度を繊細な出力調整でもって維持してくれるという能力です。

冷えた空間を(なるべく)素早く快適な室温にして、それを維持し続けてくれるというのが、この「マルチダイナミックヒーター」の魅力なのです。

つまり、快適な室温になった後は必要な分しか加温しないので、無駄にパワーを使い続けるということはありません(たぶん)。

となると、通常サイズ「MDH15」を適用畳数以下の約6~8畳で使用したとしても、電気のムダづかいはそれほど無いのではないでしょうか?

そうだとすると、通常サイズ「MDH15」の方が、もっと広い部屋にも対応出来ることはもちろん、何かの原因で急に室温が下がってしまった場合にもパワーがある分、また快適な室温に戻すまでの時間は短くて済むので、がぜん有利となってきます。まさに大は小を兼ねるというわけです。

通常サイズ「MDH15」と、この「MDH09」の電気代がそれほど変わらない、とそういうことであれば、コストの問題は購入価格に絞られるということになります。

通常サイズ「MDH15」のオフィシャル価格はというと、ずばり100,000円!

うひゃー。

キュッキュッパーでお値打ち感を出すとか、そんなことまるで興味なさ気なピッタリ価格です。このへん、やはり舶来品だから容赦がないのかもしれません。

そして、対する小型版「MDH09」はというと、75,000円!

、、、。

これはどうなのでしょう?

高いとか安いとか言う前に、パワーが4割減になっているのに、価格は2.5割減でしかありません。

こうなるともうあからさまに通常サイズ「MDH15」の方がお得な感じがしてくるワケですが、なにしろ価格差は25,000円あります。

そこそこの暖房器が1台買えちゃうレベルの価格差ともなると、いくらお得感を理性で計ろうとしても悩んでしまうのも致し方ありません。散々悩んだあげく「やっぱりどっちもいらないや」なんてことにもなりかねないくらいかもしれません。

まとめ

オイルヒーターに代表される輻射熱タイプの暖房器が快適なのは間違いありません。おそらくこの「マルチダイナミックヒーター」もそうだと思われます。

ただ、オイルヒーターは温まるのに時間がかかる、ということもやはり間違いありません。 木材を多用し、通気性を重視する日本の家屋は蓄熱性が低いためオイルヒーターなどの輻射熱タイプの暖房器にはもともと適さないとも言われます。

この「マルチダイナミックヒーター」 も温度変化が激しい日本の家屋での使用を想定して、小回りが利かないという従来型オイルヒーターの弱点を少しでも埋めるために開発されたのだと思われます。

しかし、注意する必要があるのは、石造りで蓄熱性の高い住居が多くオイルヒーター向きとされるヨーロッパで投入されているオイルヒーターの消費電力は1,500Wは当たり前、2,000Wもザラで2,500Wの製品すらも普通にあるということです。

もうハナから住居の蓄熱性が違う上に、ヒーターとしてのパワーも全然違っていたりするのです。

こうなるとオイルヒーターが暖まりにくいなんて日本で言われるのは、当たり前なんじゃないだろうかという感じもしてきます。

そしてこの「MDH09」の消費電力は900Wです。

いくら普通のオイルヒーターよりも優れた「第3のヒーター」だと言っても、暖められる広さに限界があるのは明らかでしょう。

それにもかかわらず、この小型版がワザワザ投入されてきた理由は、標準モデルをガンガン使っていると、さすがに無視するのが難しいくらいの電気料金明細が来ることになるからかもしれません。

仮にですが、通常サイズ「MDH15」を24時間つけっぱなしにしておくと、1ヶ月で電気代は最大約30,000円にもなります。もちろんこれは最大パワーで運転し続けた場合の話なので、稼働時間が1/3であれば、約1万円ということになります。しかし、これだって侮れない電気代です。

ところが、小型版「MDH09」であれば、同条件とすれば、この金額は約6,000円程度に収まる可能性が出てくるということになります。これでも1つの電化製品の電気代としては決して安くはありませんが、暖房費として考えれば現実味が全くない数字ではありません。

もちろん、いくら小型版「MDH09」の方が最大の消費電力が低いといっても、適用乗数を超える広さの部屋で、常にフル稼働をさせていると、また話は変わってきてしまうので注意が必要です。

人の出入りの少ない部屋にこもって作業をしたい、或いは趣味に没頭したい、いや実のところただひたすら眠りたい、そんな引きこもり願望を持つ大人のための「大人時間を暖める」ヒーターがこの小型版マルチダイナミックヒーター「MDH09」ということなのかもしれません。

ともかく狭い部屋で使うことが肝要なのです。

コメント

  1. 下岡幸二郎 より:

    MDH09とMDHU09の違いを教えてください

    • yoimono より:

      コメントありがとうございます。
      「MDHU09」はまだ調べていなかったので、デロンギさんのホームページから取扱説明書を見比べてみました。

      まず、本体色が黒基調の「MDH09」は2015年9月発売の旧モデルで、本体色が白基調の「MDHU09」は2018年9月発売の現行モデルなので新しいです。
      本体サイズは新しい「MDHU09」の方が長さだけ1.5cm大きいです。高さと幅、重さは同じです。暖める能力にも差は無いようです。

      大きく違うのは、操作&ディスプレイ部分とタイマー機能のようです。

      新しい「MDHU09」は、本体の表示で設定温度や時刻が分かるようになっていますが、旧モデル「MDH09」の本体はランプ表示だけで温度や時刻は表示されません。その代わり、旧モデル「MDH09」は、リモコンの表示機能が充実していて、新しい「MDHU09」と同じような情報がリモコンで分かるようになっています。逆に新しい「MDHU09」はリモコンがボタンだけとなっています。どっちが良いのかは使い方次第なのでしょうが、新しい「MDHU09」はクルクル回して簡単に操作できる「クリックノブ」が付いているので、細かな数字の設定は手早く出来そうです。

      タイマー機能については、旧モデル「MDH09」の方が充実しています。

      旧モデル「MDH09」には、初めから設定されている3つの固定パターンと自分の好みに設定できる1つのパターンの合計4種のタイマーがあります。設定は「DAY1」〜「DAY7」まで曜日と時間と運転モードを自由に組み合わせることが出来ます。これに対して新しい「MDHU09」は、タイマーは1つだけで固定パターンはありません。そして、時間と運転モードは自由に設定できますが、曜日の設定は出来ません。

      タイマーの豊富さと設定の細かさで旧モデル「MDH09」の方が明らかに良いですが、この設定はかなり面倒な感じがあるので、全て設定するのには結構時間が掛かりそうです。この点、新しい「MDHU09」には「クリックノブ」もあるので、タイマーの設定自体は新しい「MDHU09」の方が簡単にできそうです。

      全体的に、旧モデル「MDH09」の操作性を改善したのが、新しい「MDHU09」なのかなという印象です。
      ただ、もともとこのタイプのヒーターはそれほど細かく操作するものでもないと思うので、スイッチのオン、オフくらいしか気にしないという場合はどちらのモデルでも大差ないと思われます。手間がかかっても、細かくタイマーを設定したい!という場合は、むしろ旧モデル「MDH09」の方が良さそうです。

      どちらのモデルの取扱説明書もデロンギさんのホームページ(https://www.delonghi.co.jp/manual-search/)からダウンロード出来るので、気になる場合は確認してみてください。