驚異の真空炊飯。東芝「RC-10VPF」

もはや10万円を超えることも珍しくなくなった高級炊飯器です。

シェルホワイト↓

東芝 真空圧力かまど炊き RC-10VPF(W)シェルホワイト


そしてグランレッド↓

東芝 真空圧力かまど炊き RC-10VPF(R)グランレッド


東芝のメイン機種はこの「RC-10VPF」となります。 特別な内釜を使用していることをアピールする高級炊飯器が多い中、この「RC-10VPF」は釜の内部を真空にすることが出来るというのが最大の特徴です。

釜の中を真空にすると何が良いのか。

炊飯時、お米に水を吸わせる”ひたし”が短時間で済むらしいのです。 自然吸水なら2時間が必要なところ、なんと約17分で完了してしまうと言うのです!

これは、すごい!

なんと、100分もの時間短縮じゃないですか! って、本当に普通は2時間もひたさないといけないんでしょうか?

調べてみると、水温にもよりますが、2時間ひたすというのはマストではないものの、確かに一つの目安ではあるようです。
基本はだいたい1時間〜2時間で、気温、水温が高い夏などの場合は30分前後でも良いようです。ただし、ひたし過ぎるとべちゃべちゃになりやすく、ふっくらと炊き上げるのは難しくなるみたいです。

ほー。

はっきりいって、通常の生活でお米のひたしに2時間掛けている余裕がある人は少ないのではないでしょうか?

ましてや、気温、水温によって、本日のお米のひたし時間を調整している人となると、さらに少なく、いや、一般家庭においては、ほぼ皆無なんじゃないでしょうか。

普通の生活においては30分くらいひたしておけば、大丈夫なのかもしれません。 しかし、もうちょっとひたせばもっとおいしくなるんだよ。 と言われると気になってしまいます。 気になるけど、2時間も待っていたくはないのです。

それを17分で完了してくれるというのは、なかなかありがたい気がします。

そして、釜の内部を真空にすることの出来るメリットは”ひたし”だけに留まりません。

真空にすることで、お米の酸化を防ぎ、約40時間保温してもおいしく食べられるのです!

40時間!

そこまで保温しなくても良い場合が多いような気がしますが、まあ長く対応出来るのは良いことでしょう。

ちなみに、40時間を過ぎても真空でなくなるだけで、保温は継続するようです。しかし当然のことならが、味の保証はなくなるみたいです。

また、長時間水にひたされることの多い予約炊飯においても、真空と常圧をコントロールすることで、ふっくら炊き上げることが出来るようです。

これもスゴい!

スゴいですが、原理は良く分かりません。

ひたし過ぎたお米をふっくら炊き上げるのは、火力の調整の問題で、真空にすることとはあまり関係ないような気もしますが、火力だけでなく、圧力もうまくコントロールしますよ、ということなのでしょう。きっと。

何だ、これがあるなら、ひたし過ぎても別に大丈夫じゃん、という気もしてきますが、ひたし過ぎたお米を上手く炊き上げたご飯と、うまくひたしたお米を上手く炊き上げたご飯では、後者の方がおいしいに違いないので、「真空ひたし」を活用しない理由にはならないのです。たぶん。

「真空」が最大の特徴とはいえ、他社製品同様、内釜のアピールも怠ってはいません。

その名は「鍛造かまど丸釜」です。

釜の上部をすぼめ、羽釜の形状に近づけたことで、側面の丸い形状に沿って大きな熱対流をおこし、炊きムラを抑える、のだそうです。

確かに羽釜の形状に似ています。 「えっ!?まだ丸釜じゃないの!?」 とまるで「丸釜でなければ釜でなし」のようなキャッチコピーもつけられていますが、大きな熱対流というキーワードは他のメーカーも追求していて、形を丸くすれば丸く収まるというような、うまい話なのかどうかは確信がもてません。

まあ、この「RC-10VPF」の内釜は、弱点では全くないよ、ということは言えるのではないでしょうか。 というか実際問題、各メーカーの高級炊飯器に弱点など、ほとんど存在しません。 「米を炊く」という鍋でも出来てしまう作業など、先端技術を駆使する家電メーカーにとっては、まさに朝飯前なのでしょう。 しかし炊飯器は、1つの家庭で2台3台と揃えることには、とっても向かない製品だけに、製品の選択は悩ましいところです。

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