この違いでそんなに差がつくの?タイガーのナンバー2炊飯器。炊きたて「JPH-A100」

タイガーの「炊きたて」といえば、内鍋が土鍋で出来ているという炊飯器シリーズです。下位モデルは土鍋風のコーティングがされているだけだったりしますが、シリーズの最上位モデルである「JPG-X100」は内鍋が四日市の窯元で焼かれた土鍋そのもので出来ているという高級モデルです。

この「JPH-A100」は、そのすぐ下に位置するナンバー2モデルとなります。

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タイガー 炊飯器 5.5合 土鍋圧力IH 炊きたて JPH-A100-K ブラック

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タイガー 炊飯器 5.5合 土鍋圧力IH 炊きたて JPH-A100-WH ホワイト

ただ、ナンバー2といっても、この「JPH-A100」の内釜も土鍋で出来ています。

しかも、ただの土鍋ではありません。最上位モデル「JPG-X100」と同じく、四日市の窯元で焼かれた「プレミアム本土鍋」とされる正真正銘の土鍋炊飯器なのです。

では、内鍋が土鍋という土鍋炊飯器の最大の特徴をしっかりと備えているこの「JPH-A100」は、何が最上位モデル「JPG-X100」と違うのでしょうか?

土鍋炊飯器は単に内鍋が土鍋なだけでなく、土鍋の周りも発熱性の高い「土かまど」とすることで、高温を維持することにつなげています。この「土かまど」にこの2つのモデルの最大の違いがあります。この「JPH-A100」では、土かまどが単に「遠赤土かまど」となっているのに対し、最上位モデル「JPG-X100」では「遠赤特大土かまど」となっていて、その名の通り、土かまどのサイズが大きいのです。

土かまどが大きいと、どうなるのか?

メーカーはその差について具体的には触れていませんが、当然ご飯の炊き上がりに差が出ますよ、ということなのでしょう。というか、そうでなければ最上位モデルの土かまどをわざわざ「遠赤特大土かまど」とする意味がありません。

ただ、土かまどが大きいといっても、2倍3倍になっているわけではありません。

なにしろ、この「JPH-A100」と最上位モデル「JPG-X100」との重さの差は300gですが、本体のサイズ自体は同じなのです。まあ、その300gがモノを言うということなのでしょうが、300g全てが土かまどの差という訳でもなく、その範囲に収まっている差と考えることも出来ます。

そして、この「JPH-A100」と最上位モデル「JPG-X100」との次なる違いはデザインにあります。

最上位モデル「JPG-X100」は本体に近づくと表示が点灯するモーションセンサーが組み込まれていたり、操作部がタッチパネルだったりして、土鍋という言葉の持つ素朴な印象とは異なる、かなりのハイテク感があるモデルですが、この「JPH-A100」にはそれらの機能がありません。さすが最上位モデルは違うという感じですが、これは明らかにご飯の仕上がりとは関係ない違いと言えるでしょう。

そしてもう一点、最上位モデル「JPG-X100」の内鍋は底が波状になっている「波紋底」となっていますが、この「JPH-A100」の内鍋の底は「波紋底」ではありません。「波紋底」は「より均一な泡立ちを実現する」ことで「お米をムラなく、よりふっくら」と炊き上げるようなので、これは炊き上がりの差につながりそうです。

ただ、最上位モデル「JPG-X100」も、この「JPH-A100」も別売りされている内鍋の価格は同じ(22,000円)だったりするので、これも圧倒的な違いにつながるものではない可能性は十分にありそうです。

、、、。

まあ普通に考えて、この「JPH-A100」と、最上位モデル「JPG-X100」に差があるのは当然です。

しかし、メインとなる「土鍋」はほとんど同じ作りをしていて、ご飯の炊き上がりに差がありそうな違いは「土かまど」と「波紋底」だけとなると、たとえ差はあっても、かなり近いところにいるかもしれない、という期待感は持てる感じはします。

実際、発売当初の価格を見ると、最上位モデル「JPG-X100」が約12万円となっているのに対し、この「JPH-A100」も約10万円となっていて、差はあるものの、なるほどNO.2モデルという水準に設定されていることがわかります。

ところが、この「JPH-A100」と最上位モデル「JPG-X100」の現在の価格には大きな差があります。

2018年5月現在、最上位モデル「JPG-X100」が約89,000円と相変わらずの高価格を維持しているのに対し、この「JPH-A100」は約53,000円と最上位モデル「JPG-X100」に比べて約6割近くの価格まで落としているのです。

おそらく、この「JPH-A100」はそれほど支持されていないということなのでしょう。

確かに、最上位クラスに限りなく近いけど最上位クラスとは差があります、というこの「JPH-A100」の位置付けは微妙なところがあります。

それなりの予算を使って、それなりに良い炊飯器を購入したにもかかわらず、さらにその上の味がありますとメーカーに断言されてしまっていると、せっかく数量限定の土鍋で炊いたご飯を食べていても、素直な美味しさでご飯がノドを通っていかない可能性もありそうです。

少しの金額を惜しんだために、少しとはいえ、確実に上となるおいしさを味わうことが出来ない、、、。

この失望感の大きさが、時を経て2つのモデルの大きな価格差となっているのかもしれません。

逆に言えば、少し差があっても、そんなの大した問題じゃないよ。と割り切ることが出来れば、実はかなりお得になっているNO.2モデルと言うことも出来そうです。

■JPH-A100のスペック

炊飯容量0.18~1.0L
サイズ幅261×奥行325×220mm
重さ7.0kg
消費電力1075W
消費電力量(炊飯時)143Wh
消費電力量(保温時)19.2Wh
内釜プレミアム本土鍋
炊飯時間(エコ炊き)55~67分

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