フィットネスデータを管理する端末として一定の評価を確立しているfitbitの製品ラインアップです。単純で安価なフィットネスバンドについては、同様の機能を持つライバル製品が乱立気味となっているため、fitbitが抜きんでることは簡単ではなさそうです。メーカーもそれを意識してか、近年はアプリなどの拡張性のある「スマートウォッチ」に軸足を移そうとしているようです。センサーが高度化するにつれて、生体データを記録できるリストバンド型端末の可能性はより高まっていると言えるでしょう。有料サービスである「FITBIT PREMIUM」の参加者には、より詳細なフィットネスデータを提供するなど、露骨な囲い込みにも力を入れて来ています。日本国内においては、決済サービス「FITBIT PAY」の利用範囲が狭いなどの弱点もありますが、Googleがfitbitを買収したことで、展開次第では「Apple Watch」にも対抗し得る製品が登場して来る可能性もありそうです。
スマートウォッチ
基本的にはフィットネスデータを記録する端末ですが、好みのアプリを入れていくことが出来る拡張性を備えている製品がラインアップされています。自分のフィットネス状態を確認するという、いかにもfitbitらしい機能だけでなく、音楽、カレンダー、メモやニュースなど、ちょっとした機能を持つアプリを追加することで、より便利な使い方が可能となっています。このあたり、常時身に着けている想定の端末としての強みがあると言えるでしょう。もちろんトータルの機能性においては、独自の通話機能を持つモデルまで備えている「Apple Watch」には現時点では及ばないわけですが、iPhoneユーザーでない場合や、価格と機能を見比べて割り切れる場合は、魅力的な端末となることはあり得るでしょう。
Sense
2020年10月発売モデル。価格目安:34,000円くらい。
皮膚の温度や電気活動など、これまでのモデルとは異なる、より繊細な数値を測定することで、心身の健康状態を理解するのに役立てようとする新シリーズモデルです。単独での通信機能は無いのでスマートウォッチとしての機能には限界もありますが、連携させたスマホのBluetooth経由での通話が可能だったり、Amazon AlexaやGoogleアシスタントが使えるようになっているなど、「先進」端末と名乗るだけの機能は搭載しています。単独でのGPS搭載や睡眠管理機能など、これまでのモデルに備わっていた基本的な機能を搭載しているのはもちろんのこと、わずか12分での急速充電にも対応しているなど、使い勝手も高まっています。
Versa 3
2020年10月発売モデル。価格目安:27,000円くらい。
前年発売の旧モデル「Versa 2」の後継となるモデルです。スマートウォッチとしての拡張性はそれほど高くないものの、手軽に自分のフィットネス状態を記録していくことが出来るという製品としての基本コンセプトは旧モデルと変わりません。基本的な機能については旧モデルと大きな差はありませんが、単独でのGPS機能を搭載したことにより、スマホを持っていなくてもランニングやウォーキングの移動ルートを確認することが出来るようになりました。また、上位モデルとなる「Sense」と同様に12分での急速充電や、連携しているスマホのBluetooth経由での通話が可能になっていたり、長期的な推移の確認は有料サービスである「プレミアム」限定となるものの、血中酸素濃度を確認することが出来るなど、より多彩な使い方が出来るように進化しています。
Versa 2
2019年9月発売モデル。価格目安:21,000円くらい。
前作となる「Versa」の機能を踏襲しつつ、より精度の高い睡眠管理機能を搭載した正常進化モデルです。アマゾンの人工知能「Amazon Alexa」が搭載されていて、天気や検索を音声で行うことも出来るようになりました。ただ、さらなる後継モデル「Versa 3」が登場したことで、存在意義は急速に薄れつつあると言えるでしょう。
健康づくり & フィットネス用ウォッチ
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トラッカー
fitbitが本来最も得意とするフィットネスデータの管理に特化したモデルが揃っています。定評のあるアプリの使い勝手の良さと、実績のある信頼性が魅力的ですが、同じような機能を持つライバルモデルが多数出現して来ていることもあり、低単価モデルにおいては苦しい戦いを強いられることになりそうです。メーカーとしては、今後も製品の機能を高めていくのはもちろんですが、「FITBIT PREMIUM」に代表されるサブスクでユーザーの囲い込みを狙っているようです。
Inspire 2
2020年10月発売モデル。価格目安:19,000円くらい。
前年に発売された旧モデル「Inspire HR」の後継モデルです。「Inspire HR」は光学心拍計を搭載していることでモデル名に「HR」が付いていましたが、もはや当たり前の機能になったということなのでしょう。心拍数を含めた日々の活動量を記録して、アプリで分かりやすいデータにするという基本的な製品コンセプトに変化はありません。ただ、旧モデル「Inspire HR」と比べて、バッテリーの持ちが最大10日間と2倍になっています。また、有料サービスである「FITBIT PREMIUM」の無料トライアルが1年間分付いてくるという大盤振る舞いとなっています。
Charge 4
2020年4月発売モデル。価格目安:22,000円くらい。
fitbitの代表的シリーズと言えるフィットネストラッカーです。旧モデル「Charge 3」と基本コンセプトは変わりませんが、新たに単独でのGPS機能を搭載したことで、連携しているスマホを持たずともランニングやウォーキングの移動ルートを確認することが出来るようになりました。マップを心拍ゾーンと共に表示することで、行ったワークアウトの強度を確認することが出来るなど、トレーニングの成果を視覚的に分かりやすくする工夫もされていますが、あくまでライトにトレーニングに取り組むためのもので、ガチガチのトレーニングを行うための端末ではないということは理解しておく必要があるでしょう。
GPS搭載。さらに進化したフィットネストラッカー
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Inspire HR
2019年3月発売モデル。価格目安:16,000円くらい。
かつての主力モデルだった「Alta HR」の後継として登場したモデルです。「ALta HR」と比べると機能が増えていますが、より高機能な後継モデル「Inspire 2」が登場したことで、その役割は終わりを迎えつつあると言えるでしょう。
Inspire
2019年3月発売モデル。価格目安:13,000円くらい。
同時期に登場した「inspire HR」とほぼ同じ外観をしていますが、その名の通り、「HR」=心拍測定機能がカットされています。これにより心拍測定に関連する機能が色々とカットされている、要するに廉価版モデルです。
Ace 2
2019年4月発売モデル。
子供向けモデルとなっていますが、子供向けの仕様としては、これを身につけて運動をするとバーチャルなバッジがもらえるオマケゲームが付いている程度で、何か特別な機能があるわけでありません。様々な事情により、子供のフィットネス状態を確認しておきたい保護者のための端末と言えるかもしれません。
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