ベガコーポレーション boltz
boltz 掃除機 2in1 コードレス サイクロン クリーナー ブラック
この「boltz」は家具通販サイト「家具通販のロウヤ」を運営するベガコーポレーションの取り扱い製品です。
デザイン家電と自ら名乗るだけあって、すっきりした外観だけでなく、ブラックの他、ホワイト、ゴールド、ピンク、ブルーというカラフルな5色展開なところも特徴となっています。
「これでなくては」と言い切ってくる自信
デザイン家電というと、どうしてもデザイン重視な分、機能面では見劣りしてしまう印象がありますが、この「boltz」は機能面にも自信があるようです。
「とりあえず」や「なんとなく」を斬り捨て、「これでなくては」の選択肢を提供すると断言しています。
なんと、この「boltz」には、常識を覆すような優れたポテンシャルがあると言うのです。
おおー。
確かに常識を覆すほどの性能があり、しかもデザイン的に優れているとなると「これでなくては」!という気になるかもしれません。
「boltz」、その驚きの特徴
この「boltz」には、特徴が4つあります。
「2in1」、「サイクロン方式」、「ワイドモーション」、「セルフスタンド」の4つです。
「2in1」はスティック状の本体から、吸引部分を取り外してハンディタイプの掃除機として使用が出来るという仕様で、この「boltz」に限らず、他の製品にも取り入れられています。
「サイクロン方式」も言うまでもなく、気流の遠心力でゴミを分離するという現在ごく普通に見かける掃除機の仕様です。
「ワイドモーション」はあまり聞いたことがありませんが、どうやらヘッド部分を床に付けた状態で、スティック部分が左右(160℃)と後方(90℃)に倒せるという仕組みのようです。これが出来ると、壁際や高さの狭い場所の掃除がしやすいようです。
「セルフスタンド」はその言葉通りの機能で、自立するようになっているようです。
、、、。
どれも特に悪い機能ではありません。
しかし、常識をくつがえすほどの機能でもありません。
そうだ!
もしかして、常識をくつがえすのは機能ではなくて基本性能だという可能性もあります。
この「boltz」はコードレス掃除機ですが、「ハイパワーの吸引力」があるとされています。
まあ、これは大抵のコードレス掃除機で似たような触れ込みになっているので、それをそのまま素直に鵜呑みには出来ません。
そして、この「ハイパワー」だという根拠は、どうやらこの「boltz」が、サイクロン式の掃除機だということと、ブラシがモーターの力で回転するパワーブラシだという2点にかかっているようです。
うーん、これは微妙です。
パワーブラシを搭載していると確かにカーペットなどでは効果がありそうな感じはしますが、別にブラシの繊維や構造が何か特殊なものとなっているわけではなさそうです。
「サイクロン式」にいたっては、どれくらいの大きさのゴミまで分離するとか、モーターの性能についても説明がなく、フィルターの構造を見る限り、単純に吸い込んだゴミがダストボックスに溜まっていく感じとなっており、「サイクロン式」というよりは、紙パックの代わりに強度のあるフィルターでゴミをブロックするタイプの「紙パックレス」掃除機という感じがします。
そして、どちらにしても常識をくつがえされるような感じは皆無です。
コードレス掃除機にとって重大な要素である稼働時間についても、約14~15分と特に長いわけではなく、運転モードを強弱と切り替えられるわけでもないので、単純に15分経ったら電池切れということになりそうです。
そして、充電時間は8時間と、これは明らかに長くなってしまっています。
予想以上に常識をひっくり返してくる設定
この「boltz」君、残念ながら機能面では特にこれというところはなく、性能に至っては、ちょっと見劣りすらしてしまいそうです。
あー、これはちょっと期待を裏切られてしまったかな、と諦めの気持ちに傾むきかけたところで、ある重大な事実に気がつきます。
この「boltz」のバッテリーはニッケル水素電池となっていて、その充放電回数目安は約300回となっています。
バッテリーが、リチウムイオン電池と比べて、寿命が短いと言われるニッケル水素であることも、これまでの流れから、何となく想定内な感じはあります。
ただ。
「電池交換は対応できない商品となりますのでご了承ください」
とあります。
、、、え?
「電池交換は対応できない」?
ええっ?!
こ、これは、「ご了承」できないのではないでしょうか!?
電池交換は対応できないということは、約1年経って電池が消耗したら、新しく本体ごと購入してくれ、ということなのでしょうか?
、、、。
なるほど、これは驚きの設定です。確かにある意味常識をくつがえされそうです。
ひょっとすると、1年使ってみて、またもう1年使う人なんてどうせいないでしょ、というメーカー側の挑戦的な思惑がそこにはあるということなのかもしれません。
あるいは、バッテリーくらい自分で考えて交換しろよ、というユーザーの電気機器への理解向上を促そうとする何か大きな計らいがそこにはあるのかもしれません。
この「boltz」の価格は約7,000円です。
本体価格自体は超高価とは言えないにしても、ニッケル水素電池の交換価格として考えた時には決して安価ではありません。
ともかく、この「boltz」に対して、「これでなくては」という思いを強く強く抱いていないと、バッテリーが切れた後、迷うことなく2代目の「boltz」を入手することは難しいだろうということは間違いなく言えそうです。
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