プラズマフリーク限定の加湿器。シャープ「HV-B70」

シャープの家庭向けの加湿器ラインアップの中で最上位となるモデルです。

ホワイト系↓


そして、かなり控え目なブルー系↓


「高濃度プラズマクラスター7000と加湿機能でうるおいのあるキレイな空気に」

だそうです。

、、、。

「プラズマクラスター7000、、、」

これはまあ、良いです。

しかし、

「と加湿機能、、、」

「と」?!

まるで、加湿機能はオマケだとでも言わんばかりのこの控え目っぷりは、いったいどうしたことなのでしょう?

それはズバリ、この製品の加湿性能がちょっと微妙だからだと思われます。

この「HV-B70」はシャープの家庭向けの加湿器単体製品としては最上位モデルとなります。加湿量は最大670ml/hあり、決して他のメーカーに劣りません。

そして加湿方法はハイブリッド式を採用しています。

ハイブリッド式加湿器、、、となると、無視出来ないのがダイニチの製品です。

ダイニチには、この「HV-B70」に近いクラスの製品として「HD-7012」があります。その加湿量は最大700ml/hです。

ハイブリッド式には、複数の加湿方法を組み合わせ、環境に応じた効率的な加湿方法を選択出来るという魅力があります。主には加熱気化式と気化式の組合せで、この2つの製品もその方式を採用しています。

2つの加湿能力を比べてみると、

シャープ「HV-B70」→→→最大加湿量670ml/h、連続加湿時間6時間、最大消費電力310W、運転音41dB

ダイニチ「HD-7012」→→→最大加湿量700ml/h、連続加湿時間6時間30分、最大消費電力285W、運転音34dB

となっています。

、、、。

見事に完敗です。

運転音の大差は言うまでもありません。しかし、加湿量が少ないにも関わらず消費電力でも劣ってしまうというのは、特にダメージが大きい感じがします。

もちろん、これはフルパワーでの比較です。この2製品はハイブリッド式のため、ヒーターを切れば、消費電力を激減させることが可能です。

「HV-B70」も「自動エコ」という省エネモードを備えており、そうすると消費電力は9〜23Wまで低減することが出来ます。

これは、便利!

それほど加湿量を必要としない時は、このモードにしておけば、だいぶ省エネになりそうです。
ここはひとつ、省エネモードでダイニチと再び対決、、、

といきたいところですが、この「自動エコ」にした場合、加湿量がどれくらいになるのかが、伏せられているのです。

「加湿量は減少します」

とされているだけなのです。

えー!!

こ、これは、、、不親切、、、という印象を抱かざるを得ません。

消費電力を計っておきながら、その時にどれくらいの加湿量になるのか、メーカーが計っていないはずがありません。ちなみに、ダイニチの「HD-7012」の省エネモードの消費電力は18Wで、加湿量は460ml/hとなっています。

他にも、この「HV-B70」は、温度・湿度センサーこそ搭載しており、それに基づいた自動運転も可能ですが、普段よりちょっと高めの湿度を維持したり、ピンポイントに目標湿度を設定する機能は無く、出荷時に定められた目標湿度をキープすることしかできません。

、、、。

正直言って、加湿器として特別優れたところは見当たりません。

しかし、、、

この「HV-B70」には必殺「プラズマクラスター7000」発生装置が搭載されているのです!

閉鎖空間や、試験空間で無類の威力を発揮するこのイオン兵器が実生活空間でも効力を発揮すれば、ちょっと加湿機能が劣っていたところで全く問題になりません。そう!この製品は「加湿器」なのではなく、加湿器機能付「プラズマクラスター発生装置」と考えれば、ライバルなどこの世に存在しないのです!

と思えるかどうかについては、かなり個人差がありそうです。

ただ、お手入れについては、交換目安が8シーズンと比較的長期間使用可能なフィルターや、突起部が少なく洗いやすいトレー、手を入れて洗える広口のタンク、取り外して洗える吹出し口など、製品を清潔に保つための配慮がなされている感じがします。収納時のために「フィルター乾燥機能」を搭載されているモデルは他にあまり見当たらず、この点については「優秀」と言っても良いかもしれません。

しかし、加湿に関する性能、機能を見るかぎり、この「HV-B70」を諸手を上げて賞賛するという感じには、なかなかなりません。

「えーい、うるさい!どうでも良いから、ともかく”プラズマクラスター”発生装置付の加湿器が欲しいのだー!」

という、プラズマフリークの方、御用達の加湿器だと思われます。

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