「吸引力の変わらない、ただひとつの掃除機」
すっかり、お馴染みとなったサイクロン掃除機の王様、ダイソンの最新モデルです。
「モーターヘッド」と「タービンヘッド」はその名の通り、ヘッドが異なるだけです。
「モーターヘッド」はモーターでブラシを回転させ、「タービンヘッド」は風力で回します。要するに「モーターヘッド」の方が、強力かつ高価格ということです。
もはや、サイクロン式掃除機自体は珍しくありません。
しかし、ダイソンは自分だけが「吸引力の変わらない」掃除機だと言い続けています。いったい他の掃除機と何が違うのでしょうか?
まあ、当たり前ですが、サイクロン機構が違います。
ダイソンはダストカップ外周を回る大きなサイクロンで大きなゴミを取除いた後、小さなサイクロンで細かなゴミを分離します。この「DC46」では、この小さなサイクロンが36個も搭載されています。
他のメーカーのサイクロン式掃除機では、サイクロン機構が1つや2つの製品がほとんどということを考えると、これだけで確かに強力な感じがします。
しかし、サイクロン機構の数が単に多ければ良いのでしょうか?数が少なくても、しっかり機能すれば良いのでは、、、?
という疑問を王様ダイソンは「性能テスト」でつぶしに来ます。
2012年の4月時点で日本国内での売上が高い他社のプレミアムサイクロン掃除機4モデル(5万円以上だそうです)と比較したところ、100gのゴミを吸引した時点で4モデル内の3モデルは40%前後まで吸引力が低下し、残りの1モデルは20g吸引した時点で、なんと20%前後まで吸引力が低下してしまったという衝撃的なテスト結果を王様ダイソンは提示しているのです。
サイクロン機構の数と関係しているのかどうかが明らかな訳ではありませんが、他の製品は性能が長続きしていないようです。そして、ダイソンは当然のように100%(近く)のままです。
こ、これは、、、。
、、、気になります。いったいどの製品と比較しているのでしょうか?
アレとでしょうか?それとも、コレとでしょうか?
ともかく、どのモデルも集塵容量自体は400g前後はあると思われるので、その4分の1の時点で吸引力が4割まで低下してしまうというのは、なかなか衝撃的です。
「DC46」のサイクロン機構の優秀さを示す指標として、「36万Gの遠心力」という数字もあげられています。一般的なサイクロン掃除機は「6万G」だそうです。
「一般的なサイクロン掃除機」って何?
と聞いてみたい気もしますが、数字に開きがあり過ぎて、「6万G」が例えば「8万G」になったところで、大差ないという気がしてしまいます。「性能テスト」結果の衝撃が大き過ぎるせいか、王様の前ではもう意気消沈気味です。
そして、さらにその性能の高さを示す極めつけの要素がフィルターです。
王様ダイソンといえども、サイクロン機構で完璧にゴミと空気を分離出来る訳ではないため、フィルターが存在します。しかし、この「プレモーターフィルター」というフィルターの清掃頻度は3年に1度だというのです。「プレモーターフィルター」は、水洗いして繰り返し使用可能です。
フィルターの清掃頻度が少ないと言うことは、それだけサイクロン部分でゴミが分離されているということを示している感じが確かにします。
うーん、、、。やはり、ダイソン製サイクロン機構の完成度の高さが伺えます。
しかし、そんな王様ダイソンにも弱点はあります。
最大の問題は騒音です。
ダイソン製品の騒音の大きさは、公表されていません。公表されていないので定かではありませんが、もしかすると、公表をためらうようなレベルに到達しているのかもしれません。
腹いせに「王様の耳はロバの耳」とでも言ってやりたくなりますが、馬耳東風と聞き流されるのかもしれません。ともかく「うるさい」ということは確かです。
そして、ヘッドやブラシには日本メーカーのように多彩な機能はありません。運転モードも「弱」モードがあるくらいです。
「あると便利な機能」のような機能はあまり期待出来ないのです。ただ、この「DC46」には、髪の毛などが絡まりにくい「タングルフリータービンツール」という、ちょっと変わったヘッドが付属してきます。
また、パワーの代償として、消費電力も1100Wと高めです。エコモードのような省エネモードもありません。
、、、しかし。
それらを全て考慮しても、他製品の追随をいまだに許さない「吸引力の持続」については魅力だと言えるかもしれません。また、前モデルの「DC36」同様、「ボールテクノロジー」により、本体後部の車輪は球体をしているため、取り回しがし易いというのも良さそうです。
結局、サイクロン掃除機を検討する際には、外すことの出来ない有力製品と言えそうです。ただ、ダイソンに限りませんが、サイクロン式掃除機のゴミ捨ての際は、細かなチリの舞い上がりに要注意です。
掃除機で吸ったゴミを触るのはもちろん、姿カタチも見たくない!
という場合は、紙パック式の方が良いかもしれません。
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