ドイツ最高!を誇りまくるミーレの掃除機

Compact C2 SDCO ホームケアスペシャリスト

ドイツの高級家電ブランド、ミーレのキャニスタータイプ掃除機「Compact C2」シリーズの最上位モデルです。


ミーレ キャニスター掃除機 CompactC2 ホームケアスペシャリスト SDCO0NB

Compact C2 SDBO マンゴーレッド

「ホームケアスペシャリスト」とは、付属品、初期フィルターが異なる2番手モデルです。


ミーレ キャニスター掃除機 CompactC2 マンゴーレッド SDBO0 MR

ドイツ史上最高のブランド=ミーレ!

ミーレは特別なメーカーです。それも、「超」のつく特別さです。

日本ではビルトイン型の食器洗浄機が有名なイメージですが、万が一、ミーレのことをあまりよく知らないという場合でも、2013年にミーレがドイツで分野を超えた「史上最高のブランド」に選ばれていると聞けば、その特別さが分かるでしょう。

なにしろドイツといえば、メルセデスベンツ、BMW、ポルシェ、アウディ、フォルクスワーゲン、ついでにオペルという、泣く子も黙る自動車軍団はもちろんのこと、アディダス、プーマのスポーツアパレルブラザー、カメラのライカとレンズのカールツァイスの撮影コンビ、モンブランとラミーの筆記具チーム、小型のブラウン&ボッシュ、大型のシーメンスの電気グループ、磁器のマイセンやピアノのスタインウェイ、エトセトラ、エトセトラ、、、とあげてみて改めて驚くほどのブランド大国です。

そのドイツで「史上最高のブランド」とは、ただごとではありません。

もう、しのごの言わずにミーレに決めてしまえば良いんじゃないの、という気すらしてきます。

ただ。

ミーレが選ばれたのは「2013年」ということは、もしかして毎年「史上最高のブランド」が選ばれるのでしょうか?

そういうことだと、毎年受賞し続けなければ真の「史上最高」とは言えないような気がするのですが、そこのところについては不透明です。

ミーレのホームページによると、2011年にはベストコーポレートブランドの2位だったり、2010年には「ベストサステナブルブランド」の5位だったりして、実は必ずしも1位というわけではなく、商業的、業界的なイベント臭が濃厚に漂っていたりします。

ミーレが本当にドイツ史上最高のブランドなのかどうかはさておき、ともかくミーレは自信満々です。

「多くの国で、ミーレは憧れの家電ブランドです」といきなり自分で言い切っちゃいます。

ミーレの品質と耐久性は最高で、

革新的な機能と最小限のエネルギー消費が共存していて、

思い通りに、しかも楽しく操作が出来て、

おまけにデザインも優れている。

と、もう言いたい放題です。

これだけ自信満々だと、さぞかし製品は優れているに違い無い、いや、優れていなければ許せない!という感じにハードルが上がってしまうことなど全く恐れていないようです。

勝利の方程式=たいしたことなくてもドヤ顔

自信を全く隠さないミーレですが、お手並み拝見とばかりに意気込んでミーレの製品を見て行くと、機能的な特徴が少なくていきなり肩すかしを食らってしまいます。

日本メーカーの製品でありがちな、センサー類やヘッドの高機能アピールなどはありません。

ヘッドについては、「SDCO(ホームケアスペシャリスト」と「SDBO(マンゴーレッド)」では、ミーレで最も高い吸引効率を誇る「AirTeQフロアノズル」となっていますが、吸込仕事率は220Wとなっており、300W、400W当たり前!の日本メーカー製品と比べると極めて控え目です。

これについてミーレは「パワーが大きいだけでは、きれいに掃除をすることはできません」とピシャリです。ミーレの掃除機は「様々な特徴が最も効率的に機能している」ため、「理想的な空気の流れ」を実現しているのだそうです。

、、、。

一般ピーポーに技術的な話をするつもりなどミーレにはハナからないようです。「私を信じなさい」と、まあ、そういうことなのかもしれません。

そしてミーレは基本的にこのノリで話を進めてきます。

「SDCO」と「SDBO」では、ノズルを本体の溝に差し込んで留めることが出来ますが、この溝が本体の両サイドについており「両サイド待機システム」とわざわざ名付けられています。この溝のおかげで、右利きの人でも、左利きの人手も快適に操作が出来るのだそうです。

本体の大きなフットスイッチを足で押すことで、電源コードを巻き取ること出来、これも「ワンプッシュコンフォートケーブル巻き取り」と名付けられた上で「腰を曲げる必要なし」となっていますが、コードを巻き取る前の電源プラグを抜く時には腰をかがめる必要がありそうなことなどお構いなしです。

レバー付きのハンドルは「ミーレコンフォートハンドル」と名付けられ、手首に負担がかからず簡単に操作が出来る、となっていますが、国内メーカーでも既に主流となっているハンドルとパッと見は同じような形状に見えます。

その他、ワンタッチで延長管やノズルを取付け、取り外し出来ることや、アイドリングストップ機能があるようですが、どれも特別優れている感じはなく、はっきり言って目新しさは全くありません。

最大の特徴は「紙パック式」というところだと思われますが、例によって「高機能」の紙パックと「高機能」のフィルターが使用されているだけです。

むしろ、細かなことにいちいち大仰な名前をつけなくても、、、という苛立ちが次第につのって来るわけですが、微妙な違い、細かな仕様の違いがメーカーの言うような素晴らしい使い勝手につながっているという可能性も否定は出来ません。「神は細部に宿る」というわけです。

付属品で押しまくるハイエンドモデル

シンプルな機能で完成度を高めることに全力を注いでいると思われるミーレの掃除機は、はっきり言ってモデル毎の差があまりありません。

ハイエンドモデル「SDCO(ホームケアスペシャリスト」と二番手「SDBO(マンゴーレッド)」の場合、機能的な違いはハンドルにスポットライトが付いているかどうかだけです。ヘッドの先ではなく、ハンドル部分についているライトでどれだけ照らせるのか不安な感じですが、ライトが無いよりはあった方がたぶん良いのでしょう。

そして、付属品については圧倒的な差があります。

ハイエンド「SDCO」と二番手「SDBO」共通のノズルとして、メインの「床用ノズル」以外に、「家具用ノズル」、「すき間用ノズル」、「ホコリ取り用ブラシ」、「ハンドターボブラシ」がありますが、ハイエンド「SDCO」にはさらに「すきま用ノズルロング」、「ユニバーサルブラシフレキシブル」、「ターボブラシ」、「マイクロセット」が付属して来ます。

、、、。

これはかなりの充実度ではないでしょうか。

床用ノズルを除いても、ハイエンド「SDCO」の場合、合計8点のノズルを使いこなす必要があるのです。

ハイエンドモデル「SDCO」が「徹底的なお掃除対応のハイエンドモデル ホームケアスペシャリスト」となっているのも納得です。

ちなみに「ハンドターボブラシ」以外の共通の付属ノズル3点は、もともと本体内に収納したり、これまた付属となっているホルダーに装着して簡単に持ち運べるようになっていますが、追加の付属品については手持ちで運ぶ他はありません。「ホームケアスペシャリスト」なら、それくらいへっちゃらでしょ、ということだと思われます。

また、全ての付属ノズルが別売となっていますが、この8点の付属ノズルをバラバラに購入した場合の金額は合計で37,000円弱にもなります。

ハイエンド「SDCO」の本体価格は約8万円、二番手「SDBO」は約5万円と、この2モデルの間には大きな価格差があるわけですが、二番手「SDBO」にも付属している「ハンドターボブラシ」を除外しても残りの付属品の合計が3万円以上となるため、全てのノズルを使いこなすつもりであればハイエンド「SDCO」を選んだ方が一応お得となっています。あまりお得感はないかもしれませんが。

また、ミーレの掃除機のヘッドには国内メーカーのような回転ブラシはありません。カーペットの掃除にはヘッドをターボブラシに差替える必要があります。別売で購入する場合は14,000円するので、カーペットの清掃をメインに考えている場合はモデルの選択に注意を要します。

まとめ

なにしろ20年間の使用を想定してテストを行っていると豪語するメーカーの製品です。

ゴミを吸って部屋をキレイにする。

そのこと以外は目もくれない質実剛健というドイツのイメージにぴったりの掃除機ではないでしょうか。

「ミーレという選択は優れた判断」そして「おそらくは生涯最高の判断」と断言しているので、恐らく日本メーカーの製品のことなど全く眼中にないと思われます。

使ってみなければ違いが分からなそうな部分にここまで自信満々でいられると、どんな使い勝手なのかちょっと使ってみたくなってしまったりして、うかうかしていると完全にメーカーの術中にはまってしまうかもしれません。

交換用紙バッグは4枚セットで約2,000円となっていて、4枚で約1年間の使用が目安のようです。

定期的な交換が必要なモーター保護フィルターも交換用紙パックに同封されているという親切仕様ですが、下位モデルで使用するはずの排気用フィルター(エアクリーンフィルター)も同封されているため、排気用フィルターを上位モデル用(SDCO=HEPAエアクリーンフィルター、SDBO=アクティブエアクリーンフィルター)で使用し続ける場合は、上位フィルターを別途購入した上で、紙バッグに同封されているエアクリーンフィルターは各自で廃棄することになるという「最高のブランド」にしては、あまり環境に配慮されていないんじゃないの、とチクリと言いたくなったりもするところもあったりします。

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