「部屋を均一に潤す、最も衛生的な加湿器」。
来ました来ました。
お約束の強気発言とともに、ダイソンから加湿器「AM10」が登場です。
アイアン/サテンブルー↓
ダイソン 超音波式加湿器dyson Hygienic Mist AM10 IB(アイアン/サテンブルー)
ホワイト/シルバー↓
ダイソン 超音波式加湿器 dyson Hygienic Mist AM10 WS( ホワイト/シルバー)
ウルトラ!な除菌力
「部屋を均一に潤す、最も衛生的な加湿器」
「最も衛生的」だなんて、加湿よりも衛生面に重きを置いているかのようなこの感じは何なのでしょうか?
それは、もしかするとこの「AM10」が超音波式の加湿器であるということに原因があるのかもしれません。
超音波式加湿器は小型で低消費電力の装置で加湿が可能なため、特にデザイン指向の製品を中心に現在も数多くの種類が出回っています。しかし、超音波式の加湿方法はタンクの水分を霧吹きのようにそのまま空気中に拡散させるため、フィルターを通して水分を蒸発させる気化式や、熱により蒸発させるスチーム式と比べると、衛生面での不安があるという弱点を抱えています。
しかし!
「最も衛生的な加湿器」
と、あのダイソン王がふんぞり返っているのですから、これは相当な自信があるに違いありません。
そして、そのダイソン王の自信の源は「ウルトラバイオレットクレンズテクノロジー」です!
「ウ、ウルトラ、バイオレ、、、?」
長い、そして何だかものスゴく効果がありそうです。
この「ウルトラバイオレットクレンズテクノロジー」はタンク内の水に強力なUV-Cライトを照射することでバクテリアを除菌するという装置なのだそうです。
、、、。
ああ、紫外線ね。
ウルトラ何とかっていうのは、要するに紫外線洗浄技術ということのようです。
まあ、そうですよね。紫外線=ウルトラバイオレットです。
なーんだ。
ちょっと拍子抜けの感もありますが、しっかり除菌してくれるなら何の問題もありません。確かに定期的に水タンクに専用の薬剤を入れたりしなきゃいけなかったりするよりは、自動で除菌してくれた方が便利かもしれません。この「ウルトラバイオレットクレンズテクノロジー」は99.9%のバクテリアを除菌してくれるそうです。
ダイソン、、、だけど非力?
そしてもちろん、この「AM10」は除菌力がある加湿器というだけではありません。
なにしろ「ダイソン」です。
もはや見慣れた感すらある、羽根の無い扇風機と共通の技術「エアマルチプライアー」により、加湿された空気を素早く、静かに送風してくれるそうです。温度や湿度に合わせて加湿量を自動で調節することも可能です。手動で目標湿度を30〜70%に設定することも出来、それを操作するリモコンも付属しています。さらに加湿器としてだけでなく扇風機やサーキュレーターとしても使用することも出来るのです。
おおー。
羽根の無い扇風機+加湿器。
なかなか魅力的な感じがします。
しかし、扇風機としても使用するとなると、その風量がどれくらいあるのかは気になるところです。
が、風量は10段階で調節出来ることは分かるものの、風量自体については不明となっています。
、、、。
まあね、これは加湿器だものね。仕方ないかな、、、。
えーと、そういえば加湿量はどれくらいだったっけ?
ここで衝撃の数値が明らかとなります。
加湿量=300ml/h(最大)
え?
300ml/hの加湿量というのは、少な過ぎるとは言えないものの、強力とは口が裂けても言えないレベルの加湿量です。
よく見るとこの「AM10」は「8畳程度の部屋に最適」となっています。
、、、なるほど。
この「AM10」は広い部屋向きではなく、比較的限られた空間での使用が想定されているようです。掃除機のダイソンでのハイパワーイメージで見てしまうのは、ここでは全く適切ではないようです。
加湿量が300ml/hということになると「最も衛生的な」などとふんぞり返られたり、風量を10段階で調節出来たり、最大18時間の連続運転が可能!と言われても、まあ、それくらいの加湿量なら、そんなに気張らなくても、、、という印象が強まって来ます。
運転音も静かで、英国の騒音防止団体から「Quiet Mark」を付与されているそうですが、加湿時で36〜57dBという騒音は特別静かということはなさそうです。35〜55Wという加湿時の消費電力も、ファン部分や紫外線装置の影響もあるのでしょうけれども、決して低い消費電力ではありません。
そして肝心の衛生面についても、紫外線が何でも解決してくれるという訳ではありません。
月に1度の目安で、水回り(水タンク、送風部、トレー、その他部品)のクエン酸溶液による洗浄が必要です。タンクの水にいくら紫外線を照射しても、紫外線の当たらない部分や、紫外線で除去出来ない汚れ等については、当然ながら他の手段で掃除をするしかないのです。
そして、この「AM10」に搭載されている水タンクはデザイン上、タンク内の手洗いは不可能なので、クエン酸溶液を入れて、ガシャガシャと振り洗いをした上で、水で洗い流し(ここでもガシャガシャ)、その上で乾燥させるというちょっとしたチカラ技が必要になります。トレーに関しても微妙な分量のクエン酸溶液を入れたりする必要があり、少し面倒くさそうです。
そして何よりも、このお手入れだけでなく、水をタンクに補充する際にも本体上部の「羽根の無い扇風機部分」をいちいち取り外して、タンクをセットしたら、また装着しなければならないというのは、かなり面倒くさい構造なのではないかという感じがします。
そこまでやっても、加湿量300ml/h。
そして、お値段¥60,000(約)。
、、、ふう。
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