「N8+」のポイント
精度の高いマッピング機能を備えていること、毎回のゴミ捨てが不要となるダストステーションが付属して来ること、ルンバには出来ない水拭きが出来ること、そして、同クラスのルンバより安いことがこの「N8+」のポイントとなります。
精度の高いマッピング機能
本体上部の目立つ出っ張りにはこの「N8+」の目とも言える「dToFレーザー」が搭載されていて、部屋の正確なマッピングを可能としています。
「dToFレーザー」は光の反射を利用して距離の測定を行う装置で、航空機や自動車の自動運転にも使用されています。
高い精度のマッピング能力を持つこの「N8+」にとって、バッテリー不足のために掃除の途中で動作を中断した際、充電後に元の場所から掃除を再開する機能を備えているのは、もはや当たり前のことでしょう。専用アプリを使えば、掃除するエリアや、掃除しないエリアを指定出来るのはもちろんのこと、作成された地図のエリアごとに名前を付けて、アプリ上の操作で「N8+」を指定のエリアに移動させることが出来たり、1階、2階などの複数の地図を保存しておくことも出来ます。
ダストステーションが付属
この「N8+」には本体内に取り込んだゴミを専用紙パックにまとめて収集するダストステーション「Auto-Empty」が付属して来ます。最大で2ヵ月分くらいのゴミを貯めておけるようなので、ゴミ捨ての頻度は大幅に減るでしょう。
ただ、専用紙パックの購入には、3枚で2,000円と、法外ではない程度の金額は必要となります。またゴミを本体から専用紙パックに吸引する際には約83dBという露骨に大きな音がするようなので、使用する際には配慮が必要かもしれません。
吸引と同時に水拭きが出来る
また、この「N8+」はゴミの吸引を行いながら、同時に水拭きも可能となっています。
水拭き用のモップを本体に装着すると自動で水拭きモードとなり、水拭きモード中にカーペットを感知した場合はカーペットの上に侵入しないというお利口な機能も備えています。
ちなみに水拭きモードではない時にカーペットに侵入した時には、自動で吸引力をアップする機能も搭載しています。
ライバルと比べて価格が安い
この「N8+」のオフィシャル価格は69,800円です。この価格はなかなか魅力的です。
ロボット掃除機の最強ブランドである「ルンバ」シリーズの中で、まずこの「N8+」の対抗馬となるのは、「ルンバj7+」でしょう。
「ルンバj7+」には詳細なマッピング能力とゴミを回収する「クリーンベース」が付属します。水拭きは出来ませんが、障害物を検知するだけでなく、学習もしていく人工知能、ゴム製の「デュアルアクションブラシ」を使った清掃能力など、ロボット掃除機として安心できる基本性能の高さを誇ります。ただ価格は129,800円と、この「N8+」を大きく上回ります。
ならばと1つランクを下げて「ルンバi3+」とすると、価格は79,800円と非常に接近したものとなりますが、「ルンバi3+」には、移動距離から算出する簡易的なマッピング機能しかないという弱点があります。
また、同じエコバックスの中で対抗馬を探しても、ダストステーションが付属するモデルでこの「N8+」より安価なモデルがそもそもありません。金額的に最も近いのは「T9+」となりますが、価格は129,800円と「ルンバj7+」と同クラスとなります。もちろん性能も高くなりますが、「T9+」を検討する場合には対抗馬は「ルンバj7+」となりそうです。
結論として、ロボット掃除機として最高性能を期待出来るわけではありませんが、搭載している機能と価格のバランスを考えると、この「N8+」のコストパフォーマンスはなかなか魅力的かもしれません。水拭き機能が欲しい場合はかなり有力な候補となって来る可能性がありそうです。
■DEEBOT N8+のスペック
発売 | 2021年3月 |
サイズ | 直径353×高さ93mm |
重さ | 約3.6kg |
集じん容積 | 420ml |
稼働時間 | 約110分 |
稼働面積 | - |
充電時間 | 4時間 |
バッテリー寿命 | - |
乗り越え可能な高さ | 2cm |
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