高性能とは言えないのかもしれないけど、安心感はキープしているロボット掃除機。iRobotのルンバ「i3」シリーズ

多種多様なモデルが存在するようになったロボット掃除機の王道ブランド「ルンバ」の製品です。

最大60日分のゴミを収納してくれるクリーンベース付きの「i3+」

ルンバ i3+ ロボット掃除機 アイロボット i355060 Alexa対応

ノーマルの「i3」

ルンバ i3 ロボット掃除機 アイロボット i315060 Alexa対応

今や珍しいとは全く言えなくなったロボット掃除機ですが、一番有名なロボット掃除機は何?と聞かれて、真っ先に名前が上がるブランドは、やはりiRobotの「ルンバ」でしょう。

ロボットの走行能力を含めた掃除レベルの高さはもちろんのこと、サポート体制まで考えると、数あるロボット掃除機の中でも、他のロボット掃除機とは一線を画す安心感を「ルンバ」は備えています。

ただ、そんな「ルンバ」も過去のモデル、そして現在のモデルにおいても、ロボット掃除機として求められる全ての要素においてナンバー1であり続けているわけではありません。

その大きな要素の1つがロボット掃除機の走行方法です。

現行の「ルンバ」の上位モデルは部屋の間取りを把握しながら、キッチリと掃除をしていくタイプ、そして下位モデルはプログラムに基づきつつも、ランダムに走行を繰り返すタイプとなっています。

当初の「ルンバ」のラインアップには、ランダムに走行をするタイプしかありませんでしたが、マッピング機能を搭載したライバルモデルが次々と登場して来るのに応じる形で、ルンバも上位モデルからマッピング機能を搭載するに至ったという経緯があります。

マッピング機能を搭載していると、Wi-fiなどを経由するアプリとの連携によって、ロボット掃除機が部屋のどこを掃除したのか(あるいは掃除出来なかったのか)、視覚的に理解することが出来ます。

外出している時にロボット掃除機に掃除をしてもらうパターンが多いことを考えると、マッピング機能+アプリ連携という組み合わせは非常に使い勝手の高い機能と言えるでしょう。

というか、マッピング機能の使い勝手が極めて高いので、これからのロボット掃除機は、精度の高いマッピング機能を備えていないと、性能の高いロボット掃除機とは認められない可能性すらありそうです。

そしてルンバです。

ルンバの現行ラインアップの最上位モデル「s9」、そしてそれに続く上位モデル「i7シリーズ」も、家の間取りに合わせた掃除のスケジュールを設定することも出来る高性能なマッピング機能を搭載しています。

ともかく高性能なロボット掃除機が欲しい場合は「s9」、「s9」と比べると少し吸引力は劣りますが、世間的には十分に高性能モデルである「i7シリーズ」のどちらかを選択すれば、「ルンバ」の持つブランド感と相まって、不満を感じる可能性はそれほど高くなさそうです。

ただ。

ルンバの「s9」、そして「i7シリーズ」には、本体価格がなかなかお高いというやっかいな問題があります。

何しろ、オフィシャル価格で「s9」は約19万円、「i7シリーズ」はクリーンベース付きの「i7+」が約15万円、ノーマルの「i7」が約11万円と、フタケタ万円当たり前の価格設定となっているのです。

そもそもマッピング機能付きのロボット掃除機は「ルンバ」が本家本元というわけではないので、マッピング機能を搭載しつつ、「ルンバ」の「s9」、「i7シリーズ」などよりも安価なモデルは他にもあります。

もちろん、これまでも「ルンバ」よりも安価なモデルは無数に存在していましたし、その上で「ルンバ」はトップブランドとしての地位を守り続けて来たわけです。

ロボット掃除機界きっての売れっ子モデルの「ルンバ」ですからね、そうそう安売りは出来ませんよ、とふんぞり返ってみせることも出来るわけですが、どうやらメーカーのアイロボットはそうは考えていないようです。

すでに発売されていた「e5」が約5万円→約4万円へ1万円の値下げ、そしてこの「i3」シリーズは、クリーンベース付きの「i3+」が約10万円→約8万円、ノーマルの「i3」が約7万円→約5万円へと発売時の価格から2万円の値下げが実施されています。

「ルンバ」の全てのモデルを安価な製品にしていくつもりは毛頭無いのでしょうが、モデルによっては価格もそれなりに頑張ってますよ、という姿勢は保ちたいのかもしれません。

そんな価格訴求タイプに組み込まれているこの「i3シリーズ」の大きな特徴は、最高性能ではないものの、一応マッピング機能を搭載していることです。

そのマッピング機能は、カメラやレーザーで部屋の間取りを実測する訳ではなく、走行した距離と角度からマッピングを行なう「フロアトラッキングセンサー」方式となっていて、カメラやレーザーを使用する方法と比べて、その精度は劣ることとなります。

間取りとして部屋のレイアウトを理解している訳では無いので、より上位のモデルのように掃除する部屋やエリアを指定することなどは出来ないのです。

しかし、だいたい部屋のどこを掃除したのかは確認することが出来るので、マッピング機能が全く無いモデルと比べると、使い勝手はだいぶ高いと言えるでしょう。

ゴミの吸引能力については上位モデル「i7シリーズ」と同様のレベルとなっている上、狭いところに突っ込んでしまって動けなくなるトラブルを回避するための「リアクティブセンサーテクノロジー」などの新しい機能も搭載していて、ロボット掃除機としてのメカ的な性能には期待出来そうです。

価格訴求タイプといっても、ライバルモデルと見比べてしまうと、結局はそれほど安いモデルではないこの「i3シリーズ」ですが、ブランドとしての安心感に価値を感じることが出来れば、むしろ手堅いとも言える製品かもしれません。


■ルンバ i3シリーズのスペック

発売2021年2月
サイズ直径342×高さ92mm
重さ約3.2kg
集じん容積-
稼働時間-
稼働面積-
充電時間約3時間
バッテリー寿命-
乗り越え可能な高さ-

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