バルミューダ SmartHeater ESH-1000UA-SW
「世界で最も先進的で、最もクリーンなヒーター」
来ました来ました。今度も来ました。
バルミューダの「一番」宣言です。
オイルヒーターっぽく見えますが、オイルを使わない、全く新しい「アルミラジエーター方式」のヒーターだそうです。
「オイルヒーターのオイルは本当に必要なのだろうか」
こんな単純な疑問から導き出されたのが、この「アルミラジエーター方式」だそうです。
いやー、すごい。オイルヒーターのオイルを省いてしまうなど、常人にはとても真似出来なさそうな芸当です。
だって、、、それってただの「ヒーター」になってしまうのでは、、、
という、さらに単純が疑問が凡人の頭には浮かんでしまいます。
しかし!
最高の製品を目指すバルミューダにとって、オイルヒーターの持つ「暖まるのが遅い」という欠点はどうやら我慢ならないものだったようです。
そこで、ドンくさいオイルを抜き取り、ヒーターを熱伝導性に優れたアルミニウム素材で包み込むことで格段に早く暖めることを可能にしたというのです!なんと、従来のオイルヒーターが約50分もかけてノロノロと暖まるのに対し、この「スマートヒーター」は約10分、実に5倍ものスピードで暖まるのです!
、、、。
まあ、そりゃ金属なんだから、早く暖まるのは間違いないでしょう。
しかし、オイルヒーターの良さは暖まった後の快適性です。燃焼や温風がなく、輻射熱だけでポカポカと部屋を暖めることが出来るというのが最大の魅力なのです。
この「スマートヒーター」も熱源とアルミニウム素材の間を中空にすることで、輻射熱によって部屋を暖めます。音もホコリも立てないというのはオイルヒーターと全く同じです。まさにオイルヒーターから「オイル」を抜いた仕組みとなっているのです。
しかし、ここで1つ気になるのは、早く暖まるということは、早く冷めるということでもあるのではないか、ということです。
オイルヒーターのオイルは確かに暖まりにくいですが、一度暖まると電源を切った後もしばらく冷めない保温力があります。アルミニウム素材ではおそらくそうはいかないでしょう。
この保温力が暖房効果にどれくらい影響を与えるのかが、とっても気になるところです。
「オイルヒーターのオイルは本当に不要なのか」
というわけです。
ただ、オイルヒーターとこの「スマートヒーター」を比べて、もし暖かさの快適度合いに差がないとしたら、この「スマートヒーター」は確かにかなり魅力的な暖房機と言えそうです。
従来のオイルヒーターは単純な構造だけに、数年前、或いはそれより前の製品でも能力にそれほどの違いが感じられませんでした。既に完成された感のある製品なのです。
電源を入れて、暖まるまではとりあえず放置。暖まったあとも基本放置。タイマーの他、たまにざっくりとした温度調整機能が付いているかなという製品が多いのです。
しかし!
この「スマートヒーター」は違います。
温度センサーをもとに、何と2分毎に最小190W〜最大1300Wまで7段階の細かな出力調整を行って室温をコントロールします。
操作情報を記録し、最適な出力を記憶して行く機能や、起床時間を設定すると、その1時間前から徐々に暖まり、起床時に室温が20℃となるモードもあります。
驚いたことにWi-Fi通信機能を搭載しており、専用アプリを利用することで外出先から稼働状況の確認、消し忘れの際には運転を停止することも出来ます。24時間タイマーを搭載しており、Wi-Fi機能を利用して外出先からも管理が可能です。
さらに本体表面の温度を設定することも出来ます。
通常は70℃ですが、小さな子供など表面を触ってしまう危険がある場合などには55℃まで落とすことが出来るのです。上限は85℃です。
電源コンセントの温度上昇を検知するようにもなっており、異常時には自動で運転を停止、音声で通知してくれる機能もあります。
モーションセンサーを搭載していて、大きな地震などで本体が傾いたときも自動停止するようです。
、、、すごい。
特に安全性には、かなり配慮されている感じがします。メーカーが「最高水準の安全設計」だとふんぞり返るのもうなずけます。
しばらく進化のなかった伝統的な製品に、最新のテクノロジーを搭載した画期的な製品というわけです。
オプションでタオルハンガーを取付けられる機能は、オイルヒーターにもあったりしますが、バルミューダ風に言うと
「乾かしたいものを乾かしながら加湿もする、乾燥へのスマートな解決策」
となるようです。
何もそこまで大仰に言わなくても、、、という感じがしますが、もちろんタオルハンガーが悪いわけではありません。ちなみにこのタオルハンガーはオプションで3,980円するわけですが、7万円を軽く超える「スマートヒーター」本体に比べればカワイイものです。
そして、決して忘れてはならないのが、消費電力です。
この「スマートヒーター」の最大消費電力は1300Wとオイルヒーター並みなわけですが、新しい「アルミラジエーター」方式の保温力がどれくらいトータルの消費電力に影響するのかも気になるところです。
使用時間での電気代目安を明らかにして欲しいところですが、今のところそれはヒミツとなっているようです。少なくともオイルヒーター並みの強烈な電気料金請求書が送られて来るという覚悟はしておく必要があるでしょう。
本体価格も、維持費もバカにならないハイコスト製品ですが、確かに魅力のある製品と言えそうです。
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