フォアベルク コーボルトVR200
驚異的な吸塵パフォーマンスを実現しているというドイツ製ロボット掃除機です。
ロボット掃除機 フォアベルク コーボルト VR200
「3倍パワフル」の大宣言!
メーカーによると、この「VR200」は「ドイツで一番人気のロボット掃除機」なのだそうです。
何をもって一番人気としているのか全くもって明確ではないので、これを頭から信じて良いものか迷うところですが、こちらに考えさせる間を与えないかのように、メーカーはさらに強気な発言を飛ばしてきます。
「VR200の吸塵力はVR100(旧モデル)の2倍、その他の主だった最高レベルクラスと言われるロボット掃除機のおよそ3倍パワフルになりました」
その他のロボット掃除機の3倍パワフル、、、
ええっ?!
旧モデル「VR100」の2倍というのも驚きですが、他のロボット掃除機を全てまとめたうえで、その「3倍パワフル」だと言ってのけるメーカーの自信は相当なものと言えるでしょう。
なにしろ「主だった最高レベルクラス」のロボット掃除機には、現在、ロボット掃除機界に君臨するルンバ「800シリーズ」も当然含まれてくることになるのです。
3倍パワフル=3倍優れたロボット掃除機、という単純なことにはなりませんが、もしも最強ロボット掃除機決定戦が開催されるとしたら、だいぶ有利なポイントとなることは間違いありません。
では、この「3倍パワフル」の根拠はいったい何なのでしょう?
メーカーによると、どうやらそれはモーターの違いなのだそうです。
“ドイツフォアベルク社拠点であるドイツのブッパタール工場のエンジニアによって開発された革新的なメンテナンスフリーのDCモーター。このモーターはもちろん当工場で生産されており、ドイツ職人気質により作り上げられたドイツ製です。これにより吸引力はライバルの掃除機の3倍を誇ります”
、、、。
おい、ちょっと待て、とさすがに言いたくなります。
革新的なモーターだよ → それはドイツ製だよ → だから吸引力は3倍だよ
これではどう見ても、なぜ3倍なのかの説明にはなっていません。
まあ、事細かにモーターの仕様を説明されても分からないわけですが、なにしろ他のロボット掃除機全てを相手に回して「3倍」と豪語する超パワフルモーターです。せめてもう少しそのモーターの革新性について説明してくれても良いのではないでしょうか?
「ロボット掃除機コーボルトVR200の吸引力にあなたはきっとびっくりするでしょう」
などと、お手軽にこちらを煙に巻こうとするかのような態度はちょっといただけません。
機能面でも圧倒的な進化!(旧モデル対比では)
この「VR200」が進化しているのは、謎のびっくり3倍モーターだけではありません。
高さ9cmまでのすき間に入り込め、2cmまでの障害物なら乗り越えることが出来、リモコンで操作をすることも出来ます。
、、、。
えーと、ごめんなさい。それって別に特別スゴい感じはしないのですが、、、などと理解のないことを言ってはいけません。
「VR200」の旧モデル「VR100」では、
高さ10cmのすき間に入り込め、2cmくらいの障害物なら何とか乗り越えることが出来、リモコンはないのです。
程度はともかく、これと比べれば前進しているのは間違いないのです。
そして、実はもっと大きな違いがあります。
この「VR200」では、部屋のコーナーで計ると、コーナーからサイドブラシまでの間隔が0cmとなっています。コーナーにブラシが届くのです。
ところが、旧モデル「VR100」では、この間隔が4cmだったのです。
旧モデル「VR100」では、最もゴミが残りやすいとされるコーナー周辺4cmの掃除が物理的に出来ないのです。
、、、。
それってマズいんじゃないですか(小声)?
大丈夫、それは旧モデルだから(小声)。
というわけです。
旧モデルもまだ販売されてますけど、、、という声には「コーナーはともかく、コーナー以外は2倍の吸引力ですよ!むしろ新しいVR200なら、なんと3倍ですよ!」とキッパリ言い切るつもりなのかもしれません。
ともかく、コーナーの掃除を考えれば、この「VR200」は格段の進歩を遂げていると断言できます。
まとめ
「コーボルト」シリーズの本来の最大の特徴はレーザーナビゲーションシステムを駆使して、部屋の構造を把握した上で、効率的に掃除を行うことが出来るという点にあります。この点については、旧モデル「VR100」も、新型「VR200」も変わっていません。
しかし、これが弱点と思えてしまうところもあります。
「コーボルト」はルートを決めて効率的に動くだけでなく、基本的に障害物の手前できっちり停止して、障害物に触れること無く、掃除を行っていくロボット掃除機です。「ルンバ」のようにガシガシと時には体当たり!みたいなことをしない、お上品なロボット掃除機と言えるでしょう。
しかし、このお上品さのために「コーボルト」では障害物の周辺や壁際へブラシを届かせることが難しそうな印象があるのです。さらに効率的なルートを選択するため、同じ箇所を1度しか通りません。
部屋の端、コーナー、障害物の周辺のゴミを1度の走行で取り切るのは、いくら吸引力が3倍あっても簡単ではないような気がしてしまいます。
ロボット掃除機に進入させないエリアには専用の磁気テープを床に貼る必要があるところも、専用の機器を置くことでバーチャルなバリアを作るルンバなどと比べると、見劣りしてしまいます。
旧モデル同様、メーカーは「VR200」についても自信満々という感じですが、ドイツ最強=世界最強とはいかなさそうなのも相変わらずです。
この「VR200」ではダストボックスに、フォアベルク社製の掃除機に適合する穴が付いており、それを使ってダストボックスのゴミをフォアベルク社製の掃除機で吸い取ることが出来るようになっています。他のメーカーの掃除機でも吸口が穴に入れば吸い取れるようですが、穴のサイズなどは不明なので、サイズが合ったらラッキーという運頼みとなりそうです。
既に該当するフォアベルク社製の掃除機を持っている場合、或いは既に性能が劣ることがはっきりしている旧モデル「VR100」を持っていて、しかも結構「VR100」の性能に満足しているよ、という場合などには、候補として上がって来る可能性が無いとは言えない製品と言えそうです。
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