三菱電機 iNSTICK(HC-VXE20P)
「お部屋に出しておく、新しい掃除スタイル」だそうです。
三菱電機 充電式スティッククリーナー iNSTICK(インスティック) HC-VXE20P-N
ポール状の充電台に、ポール状の掃除機がセットされています。
斬新です。
「お部屋に出して」置いておく、まったく新しいスタイルのクリーナーということですが、確かにパッと見ではこれが掃除機とは思えません。
部屋に置いておくのがアリかナシかと言えば、少なくともナシではなさそうです。
デザイン重視=性能軽視?
ほぼデザイン家電と言ってしまって良い感じさえあるこの「iNSTICK」ですが、デザイン重視の製品の場合、性能が犠牲となってしまうことが往々にしてあります。
しかし!
この「iNSTICK」は性能にも妥協していません(メーカー談)。
キャニスタータイプの掃除機「風神」に搭載されている「風神サイクロンテクノロジー」がこの「iNSTICK」にも搭載されており、旋回速度は約60m/sに達し、ゴミを空気を強力に分離するのだそうです。
「コードレスとは思えない強い吸引力。使い続けても99%以上持続します」
とメーカーも大見得を切っています。
旋回速度なんて言われても、正直良く分からないわけですが、デザインも良く、性能も良いということになれば、言うことはありません。
ただ、よく見ると本家キャニスタータイプの「風神サイクロン(TC-ZXD30P)」では、サイクロンの旋回速度は約90m/sとなっているので、この「iNSTICK」は本家の2/3程度の旋回速度しかありません。
またゴミのキャッチ能力も本家風神では0.3μm以上のゴミを99.999%以上逃さない!としているのに対し、この「iNSTICK」では99.9%となっています。
、、、。
まあ、コードレスですからね。
だいたい、どのメーカーもコードレスクリーナーはキャニスタータイプの掃除機より性能が劣ります。大きさもパワーも違いますからね。当然です。
なので、この「iNSTICK」も、「コードレスとは思えない強い吸引力」ではなく、「コードレスとしては十分に強い吸引力」とごく普通に考えれば大きな問題はなさそうです。
大きな期待は禁物な空気清浄機能
実は、この「iNSTICK」はデザインが良いからという理由だけで、部屋に出しておけるということではありません。
なんと、充電台に空気清浄機能が搭載されているのです。
しかも、ただ単に空気清浄機能が付いているだけではありません。
クリーナーを充電台から外すと、自動で強運転で空気清浄運転を開始し、掃除の時に舞い上がると思われるホコリを吸い取ってくれるのです(自動モードの場合)。
そして、クリーナーを充電台に戻すと、しばらく強運転を続けた後、弱運転に変わるという、なかなかお利口な仕組みとなっているのです。
この「iNSTICK」は、掃除をしていない時にも役に立つというわけです。
なるほど!
という感じは確かにするのですが、この「空気清浄機能」についてはかなり微妙です。
なにしろ、最大風量で0.9㎥/分しかありません。この風量では広い面積の空気をキレイにすることは相当難しそうです。充電台の回りを掃除している時には役に立つかもしれませんが、少し充電台から離れてしまうと、充電台の空気清浄機の風より、掃除機の排気や周辺の風の方が強かったりしそうです。
トイレくらいのスペースなら適しているような気もしますが、いくらデザインが優れていると言っても、トイレにこの「iNSTICK」を置いておくのはさすがにためらわれるのではないでしょうか。
まとめ
この「iNSTICK」は約2時間の充電で稼働時間は最大20分(強モード10分)となかなか優れた充電効率をもっているので、気付いた時にちょっと掃除したいという、この「iNSTICK」に本来期待されている役割には適していそうです。しかも、この「iNSTICK」を部屋の中に置いてある場合、より手早く掃除をすることが出来そうなので、メーカーの狙いはほぼほぼ達成されているような感じはします。
また、ダストカップとヘッドの回転ブラシは水洗いが出来るので、たとえサイクロンの性能が少し落ちたとしても、本体自体は清潔に使用することが出来ます。
使い方も含めてグッドなデザインと、そこそこの性能をもつコードレスクリーナー。
そう言ってしまって問題は無さそうなのですが、この「iNSTICK」の価格はというと、、、
約5万円です。
、、、。
この価格に衝撃を受けてしまう場合は、今回はご縁がなかったものと考えた方が良さそうです。
ちなみに充電台の空気清浄機能は、無駄だと感じたらオフにすることも出来る親切設計となっています。
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