進化しないのか、出来ないのか?ダイキンの加湿空気清浄機ハイグレードタイプ「MCK70R」

ダイキン 空気清浄機ハイグレードタイプ MCK70R

「くうきの美しさにこだわる」ダイキンの空気清浄機の上位モデルです。

ホワイト↓



ビターブラウン↓


ダイキンはダブル方式!(前からだけど)

この「MCK70R」には、本体内部でプラズマ放電の一種である「ストリーマ放電」を発生させて汚染物質を分解する方法と、プラズマ放電によって生じるイオンを本体外に吹き出すことでカビ菌やアレル物質を抑制する「アクティブプラズマイオン」という2種類の必殺技が搭載されています。

内と外でダブルの効果!

かどうかは分かりませんが、ダブルスタンバイすれば、さすがにどっちかは効くんじゃないの?という雰囲気はあります。

特に本体内部でフィルターに照射するという「ストリーマ放電」の分解力はおよそ100,000℃の熱エネルギーに匹敵するとのことなので、もう迫力十分です。

実際「ストリーマ放電」の破壊力はすさまじく、花粉やダニなどを文字通り物理的に分解してみせている衝撃の実験結果が出ていたりします。

ただ、いずれの実験も「ストリーマ放電」の電極の上に花粉やダニを設置した状態でのかなり都合の良い感じのテストとなっていて、普通に空気清浄機を使ったときにどれくらい効果があるのか、ちょっと微妙なところはあります。

もう1つの必殺技「アクティブプラズマイオン」も今ひとつなところがあり、説明を見るかぎりでは、まるでシャープの「プラズマクラスター」が搭載されているかのような印象です。

効果があればコピーでも何でも構わないのでしょうが、そもそもイオンの効果について疑問視されている上に、「アクティブプラズマイオン」は本家プラズマクラスターより発生するイオンの濃度が低く、たとえイオンに効果があったとしても、その効果は本家よりは劣ることがほぼ確実と思われるのです。

そして、このちょっと微妙な「ストリーマ放電」とちょっと見劣りする「アクティブプラズマイオン」による「ダブル方式」がダイキンの空気清浄機の最大のウリになっているというのは2012年発売の「MCK70N」から変化していません。

大風量?たっぷり加湿?

この「MCK70R」は「大風量」、そして「たっぷり加湿」とされていますが、空気清浄機の最上位モデルとして見ると、実際のところそれほどでもありません。

ライバル(たぶん)のパナソニックの最上位モデル「F-VXK90」は最大風量8.7㎥(加湿時7.4㎥)で最大加湿量は830ml/h。シャープの最上位モデル「KI-EX100」は最大風量10㎥(加湿時7.8㎥)で加湿量は850ml/h。

対するダイキン「MCK70R」は最大風量7㎥(加湿時7㎥)で最大加湿量は630ml/h。

加湿時の最大風量はそれほど変わりませんが、他は少し見劣りします。

そして、この「MCK70R」の風量や加湿量の数字は「ダブル方式」同様、2012年発売の製品「MCK70N」から変化していません。

風量や加湿量だけでなく、騒音、本体サイズ、フィルター構造、消費電力に至るまで2012年モデル「MCK70N」と同じなのです。

この「MCK70R」では、話題になった「PM2.5」対応として、高感度ホコリセンサーが搭載されていたり、表示部が若干変わっていたりしますが、2年前のモデルとの違いはそれくらいです。

まとめ

0.1〜2.5μmの粒子を99%除去する性能を持ち、豊富なセンサー類に基づく自動運転も可能なこの「MCK70R」は特に悪い製品ではなさそうです。電気集塵方式のフィルターも効果が高そうです。

ただ、前年モデル、或いは前々年モデルでも大きな違いはなさそうです。

確かに毎年画期的な製品を投入するというのは無理な話なのでしょうが、ひとまず「完成」の域に入ったということなら、わざわざ型番を変えずに自信をもって同じ型番で押し通すというワケにはいかないものなのでしょうか?

また、旧モデル達と同様、この「MCK70R」も多彩なイオン兵器の代償として、イオンユニットのお手入れという手間が発生することには注意が必要でしょう。

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