革新モデルのプチ廉価版。iRobotのロボット掃除機「ルンバ960」

部屋のマッピング能力とWi-Fiでの連携機能を持つ最上位シリーズの廉価版です。



iRobot ロボットクリーナー ルンバ960 メッドシルバー R960060 R960060

2015年に発売された現行の最上位モデル「980」から遅れること1年。2016年に発売されたのがこの「960」です。

オフィシャル価格で125,000円という「980」に対し、この「960」は89,880円という実に中途半端な価格となっています。

しかし、その金額の差は35,120円にもなります。これは大きな差です。

なにしろ、この「960」には、カメラとセンサーで部屋をマッピングして無駄なく掃除をする「iAdapt 2.0 ビジュアルローカリゼーション」という頭脳と、Wi-Fi経由でそれにつながる「iRobot HOMEアプリ」を利用した連携機能という、最上位モデル「980」の最大の特徴となっている機能がそのまま搭載されているのです。

能力が同じで、価格がかなり安い。

もちろん、そんなウマい話があるはずもありません。

この「960」の基本的な仕様は最上位モデル「980」と同じとなっていますが、異なっている点がいくつかあります。

最大の違いは、最上位モデル「980」に搭載されている「カーペットブースト」機能が無いということでしょう。

「カーペットブースト」はその名の通り、カーペットやラグの上では自動で吸引力を高めて掃除をしてくれるという機能です。カーペットやラグにはゴミが付着しやすいので、吸引力が高いことに越したことはありません。これにより、カーペット上でのゴミの除去量は、最上位モデル「980」の方がこの「960」よりも1.3倍以上多いのだそうです。

そして、稼働時間も異なります。

最上位モデル「980」は、1回の充電で最大120分という長時間の連続運転が可能となっていますが、この「960」は最大75分となっています。その差45分という、かなりの差です。

ところが、最上位モデル「980」と、この「960」の交換用バッテリーを見ると、オフィシャルサイトではモデルの区別がされておらず、なんと同じバッテリーを使用することになっています。

同じバッテリーを使って、どうして稼働時間にそこまでの差が出てしまうのでしょうか?

なんと、この「960」の出荷時に搭載されているバッテリーは、交換用バッテリーよりも容量が少ないバッテリーなのだそうです。なので、初回バッテリーを交換用バッテリーに代えると、稼働時間も「980」並みになるのだそうです。

、、、。

これはどうなのでしょう。

低容量のバッテリーを使っているから価格も安いんですよ!

ということなのでしょうが、バッテリーを交換した後に稼働時間が伸びてしまうのであれば、仕様上で稼働時間75分としておくのは、何だかグレーっぽい感じがしてしまいます。

せめて「960」用交換バッテリーとして、稼働時間が75分となるバッテリーを少し安い価格で用意しておいた方が良いような気がするのですが、価格をよほど安くしないと、多くの人が長時間型のバッテリーを購入してしまいそうだし、安くしすぎると、今度はそちらばかりが購入されてしまったりして、在庫管理的に難しいことになるのかもしれません。まあ何らかの理由と事情があるのでしょうが、使う側にとって、あまり良心的な仕組みにはなっていないということは言えるでしょう。

そして、もう1点異なるのが、付属品です。

最上位モデル「980」には、ルンバの進入禁止エリアを設定するデュアルバーチャルウォールが2個、交換用ダストカットフィルターが2個、交換用エッジクリーニングブラシが2個付いて来ますが、この「960」にはそれぞれ1つずつしか付いてきません。まあ、これは分かりやすいグレードダウンです。

では、これらの違いを踏まえて、結局、最上位モデル「980」とこの「960」のどちらがベターなのでしょうか?

まず、お金に糸目をつけない人は何のためらいもなく「980」を選択するでしょう。カーペット上での吸引力など「980」の方が製品として優れているのだから当然です。同様にカーペットの掃除が重要なポイントとなる人にとっても、「980」の方が賢明な選択となる可能性は高そうです。

では、部屋にカーペットが無い、又はカーペットの掃除は自分でやる!という人にとってはどうなのでしょうか?

「カーペットブースト」の出番が無いということになると、最上位モデル「980」の優位性は大きく揺らぐことになります。

最上位モデル「980」には、初期バッテリーの違いによる稼働時間の差という別のメリットもあるにはありますが、交換用バッテリーは12,000円です。最上位モデル「980」と比べて少なくなっている付属品、デュアルバーチャルウォール(7,500円)、交換用ダストカットフィルター(3,000円)、交換用エッジクリーニングブラシ(2,000円)、の全てを足しても、24,500円となり、これは最上位モデル「980」とこの「960」のオフィシャルの価格差35,120円を下回るのです。

うちはデュアルバーチャルウォールは1つで十分だよ、という場合や、そんなに広い部屋じゃないからバッテリーは75分もてばOKです、ということになると、ますます価格的にはこの「960」の方が有利となるでしょう。

たとえ少しでも「カーペット」の掃除性能は高い方が良い!

という強い信念が無ければ、この「960」の方がベターというパターンが多そうです。

残る問題は、この「960」がたとえ廉価版とはいえ、世間的には十分高価格なロボット掃除機だということだけでしょう。

■ルンバ960のスペック

サイズ最大幅353×高さ92mm
重さ約3.9kg
集じん容積-
稼働時間75分(初回バッテリー)
稼働面積-
充電時間約3時間
バッテリー寿命(価格)約6年(12,000円)
乗り越え可能な高さ約2cm

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