とっても高機能だけど、それがプラスとなるかは微妙な日立のふとん乾燥機「HFK-VS2000」

すっきりとした箱形デザインのふとん乾燥機です。

プラチナ↓

日立 布団乾燥機(プラチナ)HITACHI アッとドライ HFK-VS2000-S

ピンクベージュ↓

日立 布団乾燥機(ピンクベージュ)HITACHI アッとドライ HFK-VS2000-P

この「HFK-VS2000」は、2018年発売の旧モデル「HFK-VH1000」の進化版となります。

ただ、型番の数字は1000→2000へと倍増していますが、製品の性能はそれほど進化していません。

旧モデルとの最大の違いは、マットを使わない簡単準備タイプのふとん乾燥機にとって、最重要パーツとも言えるホースの先端のアタッチメントの形状が変更となっていることでしょう。旧モデルの「HFK-VH1000」では「U字」をしていたアタッチメントが、この「HFK-VS2000」では、「V字」になっているのです。

新しい「V字」アタッチメントは先端がより長く伸びることもあり、当然「V字」アタッチメントの方がふとんを暖める効率が旧モデルよりも高いということになっています。ふとんの乾燥時間で言えば、旧モデル「HFK-VH1000」が約30分のところ、 新型の「HFK-VS2000」は約28分と2分短くなっています。

、、、。

そう。大した差ではありません。

まあ、旧モデルの「U字」アタッチメントも、実際は先端を開き、「V字」に近い形状にして使用することになっていたので、乾燥時間に驚くほどの差が付かないのも当然と言えば当然かもしれません。そもそも消費電力が旧モデルから変わっていないので、乾燥能力が劇的に変化するはずもありません。そして、消費電力以外の部分、運転モードの種類や、本体の大きさも、この「HFK-VS2000」と旧モデル 「HFK-VH1000」 の間に違いはないのです。

乾燥時間に大した差の付かないアタッチメントの変更の他に、旧モデルとの違いが無いということになると、新しい「HFK-VS2000」に特別な魅力を感じることが難しくなってしまうのも当然のことでしょう。

さらに言ってしまえば、旧モデル「HFK-VH1000」では、アタッチメントに入れることで芳香消臭効果やダニ対策の効果が期待できる「デオドラント剤」 のお試しセットが付属して来ましたが、新しい「HFK-VS2000」には付いて来ません。

まあ、お試しセットはあくまでオマケという扱いだとは思うので、オマケの有無についてあれこれ言うのはいかがなものかというオトナな反応をするべきなのかもしれませんが、前はあったのに今は無い!ということはやはり嬉しい事実ではありません。

ただし。

たとえ、旧モデルからそれほど進化していなくても、オマケのデオドラント剤が付いて来なくても、この「HFK-VS2000」が高機能なふとん乾燥機であるということもまた事実です。

通常のふとん乾燥からダニ対策、ホースを上方に固定しての衣類乾燥や、別のアタッチメントを取り付けてのクツ乾燥など、色々な使い方をすることが出来ます。「おまかせコース」に至っては、室温を検知することで、送風時間を調整するなどハイテクとも言える機能を備えています。さらに、吸気口にもアレル対策効果のあるフィルターが装着されており、衛生面にも配慮されています。ふとん乾燥機と聞いて、普通の人が想像する機能はおそらくカバーしていると思われます。少なくとも現在圧倒的な人気を誇るアイリスオーヤマの「カラリエ」シリーズに大きく引けを取るということは考えにくいでしょう。

しかし。

ふとん乾燥機に室温検知機能は本当に必要なのでしょうか?
ふとん乾燥機に高級なフィルターは必須なのでしょうか?

どちらもあった方が良いことは間違いありません。

しかし、それが無ければもう少し価格が下がるということであれば、その選択肢を取ることは出来なかったのだろうかという気もしないでもありません。  

簡単準備と低価格で大人気となっている「カラリエ」シリーズと、日立のこの「アッとドライ」シリーズの価格差は実はそれほど大きくないだけに、「アッとドライ」シリーズの価格がさらに「カラリエ」に近づいたときに、果たしてパワーバランスが崩れることになるのかどうか、ほんのちょっとですが気になるところです。

■アッとドライ HFK-VS2000のスペック

発売2019年11月
サイズ幅283×奥行217×高さ338mm
重さ4.3kg
消費電力最大680W
乾燥時間(ふとん標準)28分
乾燥時間(ダニ対策)90分
付属品くつ乾燥アタッチメント、ふとん乾燥アタッチメントホルダー

コメント