マットとホースの微妙な関係。日立のふとん乾燥機「アッとドライ」シリーズ

日立 「アッとドライ」HFK-VH500

衣類乾燥用のカバーが付属し、吸気口にHEPAフィルターが装着されている上位モデル


日立 マットレスふとん乾燥機 (衣類乾燥カバー付) HFK-VH500

日立「アッとドライ」HFK-V300

衣類乾燥用のカバーが無く、吸気口はアレルキャッチャーフィルター一本勝負の下位モデル


日立 マットレスふとん乾燥機 HFK-V300

ふとん乾燥機のマットを準備するのは面倒くさい

ふとん乾燥機といえば、敷きふとんの上に、袋状のマットを敷き、その上に掛け布団を置き、電源を入れると袋状のマットに温風が入って来て、ふくらんで、ふとん全体を暖めてくれる、、、。

という段取りを踏むのが一般的でしたが、最近は何とかマットを敷かずにふとんを乾燥させてやろうというモノグサな意欲に満ちあふれた製品が登場しています。

象印の「スマートドライ」はその急先鋒となっている製品で、マットはおろか、ホースすらもありません。本体の先をふとんの中に差し入れたら、ハイ準備完了です。

それに対し、この「アッとドライ」シリーズは、マットこそないものの、ホースはあります。

使う時には、ホースの先端に専用のアタッチメントを取付けます。このアタッチメントが優れもので、13カ所の送風口から上下左右、さらに前後と立体的に風が吹き出て来る構造となっています。

ホースを伸ばさなければいけない分、象印「スマートドライ」より手間が掛かりますが、ふとんの中のより中央から温風を吹き出すことが出来る分、この「アッとドライ」の方がしっかりとふとんを乾燥してくれるのではないか、という期待が持てそうです。

実際、ふとん1組の乾燥に象印「スマートドライ」では約60分かかりますが、この「アッとドライ」では約38分と「アッ」と言う間でこそないものの、マット付きのふとん乾燥機に見劣りしないスピードで仕上げることが可能となっています。

ラクさを取るか→象印「スマートドライ」

乾燥能力を取るか→日立「アッとドライ」

という立ち位置となりそうですが、本当にしっかり乾燥させたい場合は、マット付きの製品の方が有利だったりしそうなので、「チョイらくめ」&「チョイしっかりめ」という微妙なところを狙う感じなのかもしれません。

ふとん乾燥の他には特別な機能は無し

この「アッとドライ」は基本的にマット→アタッチメントに変わっているだけで、他はこれまでのふとん乾燥機と大差ありません。

衣類の乾燥も出来ますが、その場合は衣類乾燥用カバーにいれて、そのカバーに「アッとドライ」のホースを接続する必要があります。これは従来のふとん乾燥機と同じです。

このあたり、象印の「スマートドライ」は、自立して温風を直接衣類にあてることが出来たり、押入の中に向けて温風を吹き出したり出来る分、やはりお手軽という感じがします。もちろん乾燥能力については別ですが。

送風コースや、ダニ対策コースなど、運転モードも一通り揃っている感じで、靴を乾かすための専用アタッチメントも付属します。従来のふとん乾燥機を使いこなしている人であれば、違和感なく使用することが出来そうです。

まとめ

ふとん乾燥機のマットを拡げるのは面倒だけど、ふとんはしっかりと乾燥させたい。手間は惜しみたいのだけど、効果も妥協したくない。はっきり言って、どっちも捨て難いので妥協するにしても、ギリギリのラインを狙いたい!

という、なかなか要求が細かい人向けの製品と言えるかもしれません。象印の「スマートドライ」を見たときに、「ここまでラクじゃなくても良いよ(これで本当に乾くのかな?)」と考えた人がおそらくここに該当するのだと思われます。

衣類乾燥用カバーが付属しない下位モデル「HFK-V300」を選択したとしても、4,200円でカバーを後から購入することも可能です。しかし、下位モデルと上位モデル「HFK-VH500」の価格差は4,000円もなさそうなので、迷う場合は上位モデルの方が良さそうです。

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