一応、部屋の空気をお任せできる日立の空気清浄機「クリエア EP-JV1000」

日立 クリエア EP-JV1000

日立の空気清浄機シリーズ「クリエア」の最上位モデルとなります。

1台3役のマルチロール

「クリエア」シリーズのメインモデル(たぶん)は、光触媒の力により脱臭力が回復する「EP-JV700」だと思われます。

しかし、この「EP-JV1000」は型番同様ケタ外れの能力を持っています。

なんと、空気清浄+加湿だけでなく、除湿も出来るのです!

おおー。

これ1台で部屋の空気をキレイにし、加湿もし、さらには除湿も出来るという1台3役のマルチロール製品というわけです。

「EP-JV700」と比べると、タテヨコの寸法はあまり変わりませんが、高さが5cmほど、重さでは6kg増加します。

しかし、なにせマルチロールだと言うことを考えると、これはむしろコンパクトにまとまっていると言えるのではないでしょうか。

そして、その分パワーも違います。

空気清浄の最大風量が6→6.5㎥へと、少し、アップ、、、。

加湿量は630→540ml/hへと、、、ダウン、、、?

あれ?

同じ気化式の加湿方式ですが、加湿量は減少しています。

これは、、、。

除湿能力を搭載させるために、パワーを抑えるほか無かったということなのでしょうか?
あまり本体サイズが大きくなっていないことの代償をパワーで払うことになったようです。

そして、肝心の除湿能力は1日最大約6.5リットル。
まあ、除湿乾燥機としては、中位クラスのパワーとなります。

「EP-JV700」と同様、除菌効果のあるステンレス素材を部材に使用しています。ただ、残念なことに「EP-JV700」に搭載されている光触媒による脱臭能力の再生機能はありません。

、、、。

空気清浄+加湿能力で見ると、正直言って「EP-JV700」の方が先んじているような印象を受けます。
やはり「メインモデル」とそうでないモデルの違いということなのでしょうか、、、。

強力なライバルの存在

そしてもう1つ、この「EP-JV1000」の特徴である1台3役というマルチロールぶりをウリにしていくためには、実は大きな障害があります。

ダイキンの「クリアフォースZ」という強力なライバル機の存在です。

この「EP-JV1000」と「クリアフォースZ」を比較してみると、

空気清浄の最大風力→「EP-JV1000」6.5㎥/分、「クリアフォースZ」7㎥/分
最大加湿量→「EP-JV1000」540ml/時、「クリアフォースZ」630ml/時
除湿量→「EP-JV1000」約6.5L/日、「クリアフォースZ」8L/日

と「クリアフォースZ」の完勝なのです。

さらに、「クリアフォースZ」が加湿用と除湿用の2つの水タンクを搭載しているのに対し、「EP-JV1000」は共通の水タンクとしています。

このため、「EP-JV1000」は一度除湿をして水タンク内に水を貯めると、その水を捨て、キレイな水をタンクに入れ直してからでないと加湿をすることは出来ません。この点、「クリアフォースZ」は好きな時に加湿と除湿を切換えすることが出来ます。

実際の生活で、加湿、除湿もどちらも切り替えて使用したくなるような機会はそれほど多くないと思われますが、いちいちタンクの入れ替えを心配しなくて良いというのは気分的にラクそうです。

そして、この「EP-JV1000」の除湿方式がデシカント式であるということも、ちょっと気になるところです。

デシカント式はヒーターを利用するため、室温に関わらず一定の除湿能力を保ちます。特に冬場など室温が下がる時には力を発揮します。衣類の乾燥用などで、年間を通して除湿乾燥機を使用したいという場合はデシカント式がベターかもしれません。

ただ、冬場は乾燥するため、室内の加湿も必要となる時期でもあります。

そんな時に、タンクの入れ替えを気にしなければならないとなると、これはちょっと面倒かもしれません。

じゃあ、加湿は加湿器でしようかな、、、。

ということにすれば、全く問題はありませんが、そうなるとこの製品のマルチロールという利点が薄れてしまいます。

空気清浄+加湿+除湿、全ての能力をフル稼働させたい!

となると、やはりライバル「クリアフォースZ」の方が優位という感じがしてしまいます、、、。

ただ。

「クリアフォースZ」はダイキンの誇るプレミアムモデルです。
発売時の価格は12万円を超えるセレブ製品となっています。

対する「EP-JV1000」の発売時の価格はというと、、、

9万円。

、、、。

その差、3万円。
率にすれば、30%以上も安い訳ですが、さすがに低価格製品とは言えない金額なのが、何とも微妙です。

いつもは空気清浄と加湿で十分なんだけど、なんかタマに除湿もしたいかな、、、。

なんていう、どっちつかずのイメージがはっきりと描ける人向きの製品なのかもしれません。

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