選択肢の多さで勝負するダイニチのハイブリッド加湿器「HD-RX915」

ダイニチ「HD-RX915」



ダイニチ ハイブリッド式加湿器(木造14.5畳まで/プレハブ洋室24畳まで プレミアムブラウン)HD-RX915-T

新潟に本拠を置いている国内メーカー、ダイニチのハイブリッド式加湿器です。

ダイニチは元々は石油ストーブを主力製品としていましたが、現在では加湿器も主要な製品となっており、製品ラインアップには実に19もの製品が並んでいます。そして、実質的にその頂点に位置する製品が、デザインにもこだわった上位シリーズ「RXシリーズ」の中で最大のパワーを誇るこの「HD-RX915」なのです(たぶん)!

ハイブリッドならではの臨機応変さ

現在、世間の加湿器は気化式と超音波式が主流となっていますが、ダイニチの加湿器は全19モデル中、15モデルがハイブリッド式となっています。ただ、ハイブリッドといっても「温風気化式」と「気化式」という、かなり似たもの同士なハイブリッドです。要は気化式に追加でヒーターが付いてますみたいな感じなので、ハイブリッド感はそれほど強くありません。

この「HD-RX915」の最大加湿量は860ml/時もあり、さすがのハイパワーとなっています。しかし、この「HD-RX915」は単にハイパワーな加湿器というわけではありません。この「HD-RX915」の最大の魅力はハイブリッドを生かしたメリハリの効いた運転モードにあります。

「HD-RX915」には「標準」の他に、「eco」「静音」「のど・肌」と豊富な運転モードがあり、「標準」と「のど・肌」が、最大の加湿量860ml/時を実現する運転モードです。しかし、ヒーターを使用する分、その際の消費電力は470Wとそれなりのレベルとなります。

ちょっと電気代が気になる、或いはそこまで強烈に加湿しなくてもいいよ、という場合には、ヒーターを使用しない「eco」を選択すれば、消費電力は最大で14/18W(50/60Hz)へと急激に低下します。そして、それでいて最大加湿量は460ml/時とそこそこのレベルを維持してくれるのです。

そして、テレビを見たり、お客さんが来たり、またはひどく深刻な話をしてたりして、ともかく小さな音でも気になる!という場合には「静音」を選択すれば、音の発生源となるファンの回転を落とすことで運転音を最大でも27dBに抑えてくれます。しかし、必要であればヒーターを使うことで、最大加湿量は600ml/時とかなりのパワーを発揮することが出来るようにもなっています(消費電力は最大283W)。

ヒーターやファンの運転を調整することで、その時の必要に応じた運転を選択できるというのは、ハイブリッドタイプの加湿器ならではの機能といえるでしょう。

まとめ

この「HD-RX915」は、ハイブリッド式加湿器の特徴を生かした臨機応変な運転が可能な点で確かに優れています。

「HD-RX915」では、最初の1時間は音も標準ランプも極力減らし、その後50%の「静音」モードで運転するという新しい運転モード、「おやすみ加湿」も追加され、さらに選択肢を増やしています。

しかし、単に加湿能力と消費電力の効率だけで考えると、今のところハイブリッド式の加湿器は気化式には及びません。

パナソニックのスキのない気化式加湿器「FE-KXL07 」を見ると、最も加湿量の多い「お急ぎ」モードでの最大加湿量は、800ml/時と「HD-RX915」に匹敵するハイパワーながら、その時の消費電力はわずかに18Wしかありません。「HD-RX915」の「eco」モードに近い加湿量500ml/時となる「中」モードでの運転でも、消費電力は8Wと明らかに省エネ性能では気化式加湿器「FE-KXL07 」の方がこの「HD-RX915」よりも優れています。

ただ、気化式の加湿器の場合、使用する部屋の室温と湿度に影響を受けやすく、ある程度湿度が上がった後の加湿力が弱かったり、構造上、吹き出す風が冷たくなるという欠点もあります。

自分の望むように部屋の湿度をコントロールしたい!(しかも、なるべくスピーディーに!)

という希望がある人にとっては、融通の利くハイブリッド式が良いという可能性は十分にあるでしょう。

その場合は、この「HD-RX915」が有力候補として浮上して来ても全く不思議はなさそうです。

ダイニチの製品は新潟の工場で国内生産されていて、メーカーは製品の信頼性への自信を明言しています。その証拠として製品の保証について、大手メーカーが判で押したように1年保証で足並みを揃えているところに、3年という長期保証を付けているのも魅力と言えるでしょう。

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