シー・シー・ピー ロボット掃除機ラインアップ(2016年11月)

おもちゃメーカー、バンダイのグループ企業シー・シー・ピーのロボット掃除機は、いわゆる「ルンバ」系の「ラクリート」と、拭き取り型のモップタイプの2本立てとなっています。「あなたの変わり(原文ママ)にお部屋をすみずみまでお掃除」というキャッチコピーですが、本当にすみずみまで掃除をしてくれるかどうか、ちょっと不安なところもあります。

自動ロボット掃除機「ラクリート」

CZ-C02


“実用的機能搭載の薄型設計モデル”
2015年5月発売の最新モデルです。オフィシャル価格は30,000円で、メジャー系ロボット掃除機と比較すると破格の安値となっています。「かきこみ」「すいとる」「ふきとる」という「3ファンクションクリーニングシステム」により掃除を行いますが「すいとる」の部分は文字通り吸引口から吸い込むだけです。大手メーカー系のメジャーなロボット掃除機はこの部分に回転ブラシやローラーを搭載していることが多いので、単純に吸い込むだけで大丈夫なのか、ちょっと不安です。
乗り越えられる段差の高さはわずか7.5mmで、1cmにも届きません。バリアフリーな家庭向けの仕様です。7.6mmは本当にダメなのか、ちょっと試してみたくなるくらいの繊細な高さ設定です。
充電時間は約7時間30分と長めですが、稼働時間は約50分となっており、あまり効率は良くありません。そして、そのバッテリーの寿命は約1年で、交換用バッテリーはオフィシャル価格6,000円のため、長く使うとバッテリーの交換費用が本体価格を大幅に上回ることになりそうです。
掃除もランダムっぽく行っていくようなので、やらないよりはマシというレベルに落ち着きそうです。見た目ルンバっぽい何かがどうしても必要な場合などには、この「CZ-C02」は間違いなく役に立つと思われます。
CZ-C04


“スイッチを入れるだけの簡単操作。自動でお掃除をはじめます”
2015年5月発売の最新モデルです。オフィシャル価格は22,000円で、3万円の「CZ-C02」よりもさらに安価なモデルです。
「3ファンクションクリーニングシステム」は搭載されていますが、運転モードに「ジグザグ」がなくなっているほか、自分で充電台に戻ることが出来なくなっているようです。というか充電台が本体をタテ置きする仕様となっているので、物理的にも戻ることは不可能です。
充電時間は4時間で、稼働時間は約50分なので、この「CZ-C04」の方が「CZ-C02」よりも優れている感じがしますが、バッテリーがニッケル水素から、より安価なニカドに変更されていることも影響しているのかもしれません。
CZ-S01


“床上の微細なアレル物質を吸着。ハウスダスト対策に”
2014年6月発売モデル。オフィシャル価格は40,000円です。この価格はバッテリーがリチウムイオンとなっていることと関係していそうです。見た目も四角く、円形をしている他のラクリートシリーズとは一線を画しています。その影響か、この「CZ-S01」は本体底部にモップを装着することが出来ません。回転ブラシも1つで、かき込んだゴミをお馴染みの小さな吸引口で吸い込むという方式が採用されています。ブラシが2つから1つに減ることで掃除能力にどのような影響があるかは不明ですが、たぶんプラスではないでしょう。
HEPAフィルターを搭載していることがウリとなっていて、それがこの「CZ-S01」のキャッチコピーである「ハウスダスト対策に」につながっているのだと思われますが、正直言ってそれほどの驚きの仕様ではありません。
四角い形状になったことで従来機よりコーナーのゴミ除去率が80%アップしているようですが、この「CZ-S01」よりも後に発売されているモデルが再び円形に戻っていることを考えると、圧倒的に優れているということでもなさそうです。
充電台はタテ置き型なので、自分で充電台に戻ることは不可能ですが、充電台の近くまでは戻って来てくれるようです。乗り越えられる段差の高さは7.5mmとラクリートシリーズらしい貧弱さをキープしています。
アロマトレイも付いていますが、たぶんオマケです。それよりモップが装着出来た方が掃除能力の向上には役立ったような気がしてなりません。
CZ-907


“壁にぶつからないIR壁検知センサー搭載モデル”
2011年9月発売モデル。オフィシャル価格50,000円でハイグレードモデルという位置付けです。壁にぶつからないIR壁検知センサーを搭載していることがウリとなっていますが、メジャー系ロボット掃除機は壁への接触や回避の配慮がされているモデルばかりなので、特に驚愕の仕様ということはありません。
掃除方法は、他のモデルでも採用されている小さい吸引口でゴミを吸い込む「3ファンクションクリーニングシステム」となっていて、大きな期待は禁物ですが、この「CZ-907」は乗り越えられる段差の高さが15mmと低価格モデルの2倍に達しています。しかし残念なのは、ルンバなどはそれを上回る約20mmの段差を越えてしまうということでしょう。
バッテリーは8時間充電で約60分の稼働、約1年で交換となります(交換用バッテリー=7,000円)
CZ-920(通販限定モデル)


“壁にぶつからないIR壁検知センサー搭載モデル”
オフィシャル価格は57,000円となっていて、ラクリートシリーズ中の最高値を誇ります。「かきこみ」「すいとる」「ふきとる」というラクリートシリーズお馴染みの「3ファンクションクリーニングシステム」により掃除を行いますが「すいとる」の部分は他のモデルと同じく小さな吸引口から吸い込むだけです。
部屋の広さや形を把握して掃除をするわけではなく、乗り越えられる段差の高さも15mmとラクリートシリーズの中では最高レベルですが、世間的には若干低めなレベルです。
バッテリーは「CZ-907」と同様、充電時間8時間で60分の運転時間とそれほど効率良くはありません。アロマトレイが付いているのはオマケに思えますが、これが通販限定モデルであるこの「CZ-920」とベースのモデルとなっている「CZ-907」との違いのようです。
詳細ページ
CZ-905


“実用的機能搭載の薄型設計モデル”
2011年9月発売モデル。スタンダードモデルという位置付けでオフィシャル価格は40,000円です。
掃除方法はお馴染みの「3ファンクションクリーニングシステム」ですが、乗り越えられる段差は7.5mmです。これがハイグレードとスタンダードの差ということなのでしょう。また、衝突回避のIRセンサーが無いので、壁や家具にはぶつかるのだと思われます。
約7時間30分の充電で、約50分稼働します。おそらく「CZ-C02」と同じバッテリーなのだと思われます。
CZ860


“縦置き型充電スタンドで省スペースに収納”
2011年11月発売モデル。エントリーモデルという位置付けで、オフィシャル価格は20,000円と、なるほど確かにラクリートシリーズ最安値のモデルです。
本体底部にモップを取り付けることが出来ないため、掃除方法は「かきこみ」「すいとる」の「2ファンクションクリーニングシステム」となっています。システムというほどのことはない印象ですが、意味するところは分かりやすいです。
充電台は本体タテ置き型で、自動で充電台に戻る機能はありません。乗り越えられる段差の高さは当然7.5mmの低め設定となっています。バッテリーはニカドバッテリーで、約4時間充電で約50分稼働なので、時間効率だけみればニッケル水素使用のモデルを上回っています。

拭き掃除ロボットクリーナー

ZZ-MR4「モペット」


自動でフローリングをモップがけ!
2015年4月発売モデル。オフィシャル価格は4,611円です。
マイクロファイバーのモップを本体に装着して、部屋の中を走り回るという分かりやすい製品です。しかも充電池ではなく、単3乾電池3本で動きます。スイッチを1回押すと10分走り回ってから停止するようになっているようです。本体に貼るための顔パーツのフェイスシールが1枚付属します。
ZZ-MR2「モーファ」


“目に見えないハウスダストも吸着!”
2014年5月発売モデル。オフィシャル価格は7,800円です。
走り回るモップで、それ以上でもそれ以下でもありません。ランダムっぽい動きはしますが、自分がどこを走ったのか、これからどこを走るべきなのか、そんなことは気にしてないと思われます。2時間の充電をすれば、1回30分のモップ掛けを3回してもらうことが出来るので、数打ちゃ当たるという意識でモーファ君を走らせる分には、特に誰にも迷惑は掛からなさそうです。
詳細ページ
CZ-562「モコロ」


“テレビや雑誌で大人気!パワーアップした「モコロ」”
2014年7月発売モデル。オフィシャル価格3,685円のマイクロファイバー付き球体モップロボットです。15分のタイマー付きでコロコロと部屋の中を転がってモップにゴミを吸着するという単純明快な仕様です。単3形アルカリ乾電池3本で約9時間の寿命があるのだそうです。掃除機というより雑貨なのだと思われます。
CZ-560「モコロ」


“マイコン制御により自動で方向転換、お部屋のほこりをしっかりキャッチ!”
2013年2月発売モデル。「CZ-562」の旧モデルということになります。
もともとは、宇宙からやってきた謎の宇宙人、という設定だそうです。機能が同じ新モデル「CZ-562」と比べると、単3形アルカリ乾電池3本で約3時間の寿命というのは稼働時間が1/3ということになり、もはやこの旧モデルを選択する理由は皆無だと思われます。

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