フィリップスの「ソニッケアー」の現行ラインアップで最も製品数の多いシリーズとなる「プロテクトクリーン」の〈プラス〉です。
HX6421/02(ホワイト)
フィリップス ソニッケアー プロテクトクリーン プラス ホワイト HX6421/02
HX6428/03(ブラック)
フィリップス ソニッケアー プロテクトクリーン プラス ブラック HX6428/03
ソニッケアーの現行ラインアップの最上位シリーズは「ダイヤモンドクリーン」シリーズで、その下に昨年登場した「エキスパートクリーン」が続き、「プロテクトクリーン」は、さらにその下のシリーズとなります。
「ダイヤモンドクリーン」と「エキスパートクリーン」の上位2つのシリーズと「プロテクトクリーン」の大きな違いは、スマホアプリとの連携機能です。
上位2つのシリーズは、スマホのアプリと連携することでブラッシングの結果や内容を確認することが出来ますが、「プロテクトクリーン」には連携機能そのものがありません。上位シリーズと「プロテクトクリーン」との違いは、運転モードの豊富さや付属品など、他にもあるにはあるのですが、歯磨きについて、アプリでスマートに管理したい!という場合は、とりあえず問答無用で上位2つのシリーズを選択する必要があります。
そして「プロテクトクリーン」の中でも、ラインアップは大きく3つに分かれていて、最上位が「プレミアム」、次がこの「HX6421/02」と「HX6428/03」が属する「プラス」、そして最後が特に記載の無い「ノーマル」と、ネーミング的には大変分かりやすい分類となっています。
この分類は基本的には運転モードの種類に基づいていて、最上位のプレミアムは運転モードが3種類、次の「プラス」は2種類、一番下の「ノーマル」は1種類ということになっています。
これだけであれば、分かりやすくて良いですね、ということで終わるのですが、2018年に登場した「プロテクトクリーン」シリーズは、マイナーチェンジが行われており、発売当初とはちょっと仕様が変わって来ているので注意が必要です。
特に〈プラス〉の場合に、極めて注意が必要なのが、運転モードについてです。
「プロテクトクリーン」シリーズでは、歯垢落としをする標準の「クリーン」、歯ぐきケアのための「ガムケア」、ステイン落とし用の「ホワイト」の3種類の運転モードが用意されていて、最上位の〈プレミアム〉ではその3種類すべてが使用可能となっており、〈プラス〉では2種類、〈ノーマル(無印)〉では標準の「クリーン」1種類のみということに変わりはないのですが、発売当初の〈プラス〉の運転モードは、「クリーン」と「ガムケア」の2種類という組み合わせだったのが、この「HX6421/02」と「HX6428/03」では、「クリーン」と「ホワイト」という組み合わせに変わっているのです。
これはなかなか大きな変更です。
メーカーによると、2019年に調査を行ったところ、歯と口内に関する悩みで一番多かったのが「歯の黄ばみ・着色汚れ」だったのと、多くの人が理想の歯として「自然な感じの白い歯」をあげたことから、ステイン落としのための「ホワイト」を優先するように搭載する運転モードの変更に踏み切ったのだそうです。
しかし、このユーザーのニーズについて、2018年の「プロテクトクリーン」の発売の時点で、メーカーはまさか把握していなかったというのでしょうか。長らく「ソニッケアー」という電動歯ブラシの有力ブランドを擁していながら、消費者のニーズを把握していないとはちょっと考えにくいところです。
そして、マイナーチェンジによって変更されているのは、運転モードの組み合わせだけではありません。
発売当時の「プロテクトクリーン」は〈プレミアム〉も、〈プラス〉も、〈ノーマル〉も、運転モードの他に、運転の強さの切り替えが出来るモデルがメインとなっていたのですが、新しいモデルでは強さの切り替えが出来ないモデルがメインとなっているのです。
これもなかなか大きな変更点です。
運転モードの組み合わせも変わって、運転の強さ切り替えも出来なくなっているとなると、当初のモデルとはだいぶ違う製品となってしまっているような気がするのですが、これについてメーカーは明確な注意書きを付けたり、製品を新たにジャンル分けしたりなどはしていません。
もちろん、型番ごとにキチンと製品の仕様を確認すれば、搭載されている機能は分かるようになっているのですが、もともと「ソニッケアー」は、同じ製品名でも付属ブラシの仕様が違っていたりして、型番ごとの仕様の違いが分かりにくくなっています。
「プロテクトクリーン」は、全モデルにブラシの押し付け過ぎを防止するセンサーが付いていて、電動歯ブラシを初めて使う人でも歯ぐきを痛めてしまう心配が少ないシリーズとなっています。 製品数も多く、モデルごとに差はありますが、全体的に価格も抑えられていて、事実上「ソニッケアー」の主力シリーズと言っても良いでしょう。なぜ、その主力シリーズに色々な仕様の製品を投入してしまい、ただでさえ分かりにくいラインアップを余計に分かりにくいことにしてしまうのでしょうか?
もしかすると、昨年に登場した「エキスパートクリーン」と元々あった「プロテクトクリーン」の差別化を図るために、「プロテクトクリーン」の位置づけを調整し直したのかもしれないという気がしないでもないのですが、もちろん全くの憶測です。
ともかく「ソニッケアー」を検討する際に、「プロテクトクリーン」は有力な候補となりやすいだけに、同じ「プロテクトクリーン」となっていても、だいぶ違う仕様の「プロテクトクリーン」が複数出回っていることに注意して、購入時にはよくよく仕様を確認する必要があるでしょう。
■HX6421/02・HX6428/03のスペック
発売 | 2020年4月 |
ブラシ振動数 | 31,000ストローク/分 |
サイズ | 高さ250×幅31×奥行28mm |
重さ | 約133g |
連続使用時間 | 約2週間 |
充電時間 | 約48時間 |
バッテリー | リチウムイオン電池 |
運転モード | 2種(クリーン・ホワイト) |
付属ブラシ | ホワイトプラス(レギュラー)・ホワイトプラス(コンパクト) |
コメント