象印の誇るポット型加湿器です。
象印 スチーム式加湿器 EE-RN50-WA ホワイト 木造8畳 プレハブ13畳
この「EE-RN50」は、シリーズ最新となる2018年モデルですが、大方の予想通り、今回も旧モデルと変わったところは特にありません。操作パネルも含めたカラーリングが昨年モデル「EE-RM50」と多少異なりますが、そんなことはこの伝説のスチーム式加湿器の前では取るに足らないことでしょう。
動かざること山のごとし。
いったい、いつからこの象印のポット型加湿器は変わっていないのか。
少なくとも5〜6年前には既に今の形態へと進化を完成させていたと思われますが、まあそれもこのレジェンドの前では取るに足らない昔話となってしまうでしょう。
同じ仕様でこれだけ作り続けられるということは、よほど良い製品に違いない!
そう考えることは、決して間違いではありません。
気化式などの加湿器は、部屋の湿度が上がってくると加湿能力が低下しますが、この「EE-RN50」はタンクのお湯を沸騰させて蒸発させるスチーム式なので、ほぼほぼ強制的な加湿力があります。部屋の湿度が十分に高くても、さらにひと押しの加湿を加えることが可能なのです。
ある意味、危険なほどの加湿力を持つこの「EE-RN50」ですが、ちゃんと温度&湿度センサーが付いていて、設定した湿度にコントロールする自動運転が可能となっています。
そして、この「EE-RN50」の最大の長所となるのが、圧倒的なお手入れの簡単さです。
何しろこの「EE-RN50」は、ほぼポットです。
お手入れもポット同様、基本はタンクの水洗いでOKで、気になるときは市販のポット洗浄剤を含むクエン酸を本体の中に入れて煮沸洗浄すれば完了です。
そもそも多くの加湿器に必要なフィルターが、このポット型加湿器には存在しないということが、この圧倒的なお手入れの簡単さにつながっています。そして、たとえフィルターがなくとも、加湿の際には沸騰させているので、吹き出される蒸気は衛生面でも安心なのです。
強制的な加湿力、お手入れの簡単さ、そして衛生面での安心、とこの「EE-RN50」の長所を並べてみると、あらためてこの「EE-RN50」が実に優れた加湿器だということが分かります。何年も高い支持を集め続けているのも納得です。
ただ、この「EE-RN50」には巨大な弱点があります。
そう。
電気代です。
この「EE-RN50」には3リットルものタンク(というか本体)容量がありますが、その水を沸騰させた上で、そこで発生した蒸気エネルギーを加湿のためにしか使わないという、正直エコとはほど遠い仕様となっているため、当然のことながら電気代がかかります。
湯沸かし時の985Wという爆発的な消費電力は、加湿を始めた後は410Wと半分以下まで下がりますが、それでも超音波式はもちろん、気化式の加湿器などと比べても、軽くその10倍を超えてくる消費電力でしょう。また、それだけの電力を使いながら適用畳数はプレハブで約13畳とそれほど広くありません。
加湿の効率を追求すると、この「EE-RN50」を選ぶメリットを見つけることは難しいことになります。
しかしそれでも、もくもくと暖かい蒸気を吹き出し続けるこのポット君に魅力があることは間違いありません。そして、乾燥している上に寒い冬などにはその魅力が一層増すのです。こうして、また来年もこのポット君の後継者が登場することになるのでしょう。
■EE-RN50のスペック
加湿タイプ | スチーム式 |
適用床面積 | 木造8畳・プレハブ13畳 |
加湿量 | 480ml/h |
連続加湿時間 | 約6時間(強)・約24時間(弱) |
消費電力 | 985W(加湿時最大410W) |
運転音 | - |
サイズ | 幅240×奥行260×高さ315mm |
重さ | 約2.4kg |
タンク容量 | 3.0L |
フィルター交換 | 不要 |
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