最長45分のスタミナを誇るエレクトロラックスのスティック掃除機「エルゴラピード」

エレクトロラックス「エルゴラピード」(ZB31シリーズ)

高級デザイン家電のイメージも定着してきたスウェーデン生まれの家電メーカー、エレクトロラックスのスティック掃除機「エルゴラピード」の最新モデルです。

18Vリチウム電池を搭載している上位モデル「ZB3114AK」


エレクトロラックス エルゴラピード・リチウム ZB3114AK(ローズゴールド)

同じく18Vリチウム電池を搭載している上位モデル「ZB3113AK」


エレクトロラックス エルゴラピード・リチウム ZB3113AK(タングステン)

もともと悪くないスタミナがさらにUP!

旧モデル「ZB30シリーズ」の上位モデル(ZB3013/ZB3012)と比べると、満充電での稼働時間が35分→45分(通常モード)へと10分伸びているのが最大の特徴のようです。

稼働時間は35分でもライバルモデルと比べて、それほど悪くはありませんが、まあ稼働時間は長いにこしたことはありません。

ただ、それ以外については大きな変更はなさそうです。

持ち手の部分を取り外してハンディ掃除機として使える「2in1」はもちろん、ヘッド部分のLEDライトや、自立する構造なども継続されています。

足踏みスイッチを押すことで、100%ではないものの回転ブラシに絡み付いた髪の毛や糸くずなどのゴミを切断して吸込んでくれる「ブラシロールクリーン」機能も継続です。

本体サイズ自体が旧モデルと同じなので、もともとマイナーチェンジ的な扱いなのかもしれません。

ちょっとグレーな吸引性能

この「エルゴラピード(ZB31シリーズ)」のウリはバッテリーの寿命が伸びたことだけではありません。

「軽やか極めた吸引力」という分かるような分からないようなキャッチコピーが付けられているところを見ても「吸引力」を意識しているのは間違いないでしょう。

そして、実際のところ「ゴミ除去率」はナンバー1なのだそうです。

バッテリーが長持ちな上に、吸引力もナンバー1。

つまり、「エルゴラピード」が最高のスティック掃除機ですよ、というワケですが、ちょっと気になるところもあります。

メーカーの言う「ナンバー1」とは、メーカーが、自社内で、メーカーが選定したモデルとの比較テストにおいて、という条件が付いています。

、、、。

一応、スティック掃除機売上上位15機種から最新5機種を選定したとのことですが、エルゴラピードの、エルゴラピードによる、エルゴラピードのための、テストという疑念をぬぐい去ることは難しいのではないでしょうか。

しかも、フローリングとカーペットと2種の床面でテストは行われていますが、「エルゴラピード」がフローリングで98%、カーペットで53%というゴミ除去率(もちろんナンバー1)を叩き出したのに対し、フローリングで60%ちょっと、カーペットでは10%そこそこという、他と比べて断トツに悪い成績となったモデルが存在していたりします。「エルゴラピード」の好成績よりも、圧倒的に低性能っぽいそのモデルが何なのかという方が気になってしまったりします。

まあ、まさか虚偽の結果を公表するとも思えないので、「エルゴラピード」の吸引力にメーカーが自信をもっていることは間違いないのでしょう。

スタミナ↑よりも、大きいかもしれないバッテリーの交換費用↑

旧モデルより長い、最長45分の運転が可能となっているのは、もちろんバッテリーが変更となっているためです。

「ターボパワー・リチウムイオン電池」というイメージ的には分かりやすい名前が付けられている新型リチウムイオン電池は従来の電池より少し重たく、そして結構お値段が張るようです。

旧モデルのバッテリーの費用は8,400円となっていましたが、新モデルではそれが12,960円と1.5倍以上の価格となっています。

スタミナは130%アップくらいなので、これじゃあ割に合わないと考えるかどうかは人それぞれだと思いますが、充放電の回数で500回が電池交換の目安となっており、特別長寿命というわけでもないので、このバッテリーの交換費用のことは購入時から織り込んでおく必要があるでしょう。

下位モデルはバッテリーの他、付属品もランクダウン

「エルゴラピード」には搭載しているバッテリーが異なる下位モデルが存在します。

「ZB3104」


エレクトロラックス エルゴラピード・リチウム ZB3104(アイスホワイト)

「ZB3107」


エレクトロラックス エルゴラピード・リチウム ZB3107(ダークボルドー)

「ZB3104」と「ZB3107」が搭載している充電池は14.4Vの「ターボ」ではない「リチウムイオン電池」で、稼働時間は通常モードで30分、最大モードで13分とワンランク落ちています。

吸引力テストも上位の18Vモデルで行われているようなので、この14.4V電池搭載モデルが「ナンバー1」の吸引力を持っているのかどうかは不明です。

ただ、機能面は上位モデルと共通となっているので、使い勝手に大きな差はなさそうです。

なにしろ「エルゴラピード」の下位モデルといえば、旧モデル(ZB30シリーズ)ではリチウムイオン電池ではなくニッケル水素電池が搭載されていて、満充電までに最大16時間かかるという果報は寝て待てタイプだっただけに、上位モデルと同じリチウムイオン電池が搭載されているということだけで、かなりの進歩と言えそうです。

ただ。

実は上位モデルとの違いは電池だけではありません。

上位モデルには、布団ノズル、布用ノズル、ホース、ロング隙間ノズル、隙間ノズル、ブラシノズル、と実に6種の別ノズルが付属して来ますが、下位モデルにはこのうちの隙間ノズルとブラシノズルの2種しか付属してこないのです。

やっぱり上位モデルは、上位だから上位モデルという当たり前の現実を認める必要はあるでしょう。

まとめ

正直言って、旧モデルと特別大きな差はなさそうな新型「エルゴラピード」ですが、バッテリーの交換コストが増しているのに、交換頻度は充放電500回目安から変わらないというはちょっとイマイチ感があります。

もちろん、稼働時間最大45分というのは使い勝手が良いでしょうし、吸引力も自信あり気です。確立された感のある舶来品イメージでプチセレブ感も味わえるということも考えれば、悪い製品ではなさそうです。