多彩なメニューで守備範囲が広い、象印の炊飯器「極め炊き NW-VA10 / VA18」

特に奇をてらったところもなく、かといって機能美というほどでもない、正直なところありふれた感じの外観となっています。

5.5合炊きモデルの「NW-VA10」

象印 IH炊飯器(5.5合炊き) ダークブラウン ZOJIRUSHI 極め炊き NW-VA10-TA

1升炊きモデルの「NW-VA18」

象印 IH炊飯ジャー(1升炊き) ダークブラウン ZOJIRUSHI 極め炊き NW-VA18-TA

炊飯器のトップメーカー、象印の圧力IHではない普通のIH炊飯器です。

象印の炊飯器は、最上位が圧力IHの「炎舞炊き」シリーズ、続いて圧力IHの「極め炊き」シリーズとなり、その下に普通のIHの「極め炊き」シリーズが続き、最下位にマイコン式の「極め炊き」というラインアップとなっています。

この「極め炊き NW-VA10 / VA18」が属する普通のIHは、順番的には4種類ある加熱方法のうちの3番目となりますが、象印のラインアップの過半数が圧力IHのモデルとなっているので、普通のIHの製品はそれだけで下位寄りのモデルとなります。

実際、この「極め炊き NW-VA10 / VA18」は、標準サイズの5.5合炊きモデル「NW-VA10」の価格が発売時でも23,000円くらい、現時点(20年5月)では16,000円くらいとなっていて、10万円を超えることもザラな高級炊飯器とは比べ物にならない価格水準となっています。

内釜も「黒まる厚釜」と素朴感たっぷりな名前となっていて、最上位モデルである「NW-LA10 / LA18」の内釜、「豪炎かまど釜」の迫力の前には尻込みしてしまいそうです。

加熱時に圧力調整も出来ず、IHヒーターの構造も複雑なものとはなっていないので、素朴な内釜と合わせて、この「極め炊き NW-VA10 / VA18」を使って、特別なおいしさのお米が炊き上がるという期待はしない方が良いでしょう。

しかし、このクラスの炊飯器を選ぼうという場合に、至高のおいしさを求める人はさすがに多くはないのではないでしょうか。

そして、値段なりの価値があれば良いよ、という視点で見たときに、この「極め炊き NW-VA10 / VA18」は存在感を発揮するのです。

まず、お米の炊き上げ時の食感を「ふつう」「やわらかめ」「かため」の3段階で調整することが出来ます。

上位モデルでは当たり前の機能というか、もっと細かく調整出来るモデルも珍しくありませんが、この価格のモデルとなると「ふつう」に炊くことしかしない製品の方が多いでしょう。

また、ケーキメニューに加え、パンメニューも搭載しています。

使わない人には完全に不要な機能ですが、使いこなす人にとっては決定打ともなり得る機能です。 5.5合炊きモデル「NW-VA10」と同クラスとなるライバルモデルと見比べてみると、ケーキメニューとパンメニューの両方を搭載していること自体がレアなことだということが分かります。 

メーカーモデル名価格目安食感炊き分けケーキメニューパンメニュー
象印NW-VA1016,000円くらい3段階
パナソニックSR-FD10916,000円くらい××
三菱電機NJ-VEA1017,000円くらい3段階××
日立RZ-BC10M12,000円くらい×××
タイガーJKT-C10016,000円くらい××

ケーキやパンを作れるからといって、それが格別においしかったり、すごく使いやすかったりするのかということになると、それはまた別の問題となってしまうのですが、ひとまず、この「極め炊き NW-VA10 / VA18」が守備範囲の広い炊飯器だということは間違いありません。

突き抜けたおいしさは求めないけど、色々と使い勝手が良くて、なるべくなら安価なモデルが良いな、という基準で炊飯器を探したときには、高確率で候補にあがる可能性が高い製品と言えるでしょう。

■極め炊き NW-VA10のスペック

発売2019年7月
炊飯容量0.09~1.0L(5.5合)
サイズ幅255×奥行375×高さ205mm
重さ約4.0kg
消費電力1105W
消費電力量(炊飯時)156Wh
消費電力量(保温時)15.0Wh
内釜黒まる厚釜
炊飯時間(白米・ふつう)約46~53分

■極め炊き NW-VA18のスペック
発売2019年7月
炊飯容量0.18~1.8L(1升)
サイズ幅280×奥行405×高さ245mm
重さ約5.0kg
消費電力1295W
消費電力量(炊飯時)215Wh
消費電力量(保温時)20.1Wh
内釜黒まる厚釜
炊飯時間(白米・ふつう)約48~58分

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