ハイブリッドではない羽根を持つNO.2モデル。シャープの扇風機「PJ-H3DS」

シャープの扇風機、2018年のNO.2モデルです。



シャーププラズマクラスター搭載扇風機ハイポジションタイプ(リモコン付) PJ-H3DS-W

最上位モデルはこの「PJ-H3DS」と型番が1文字しか変わらない「PJ-H3DG」です。

最上位モデル「PJ-H3DG」とNO.2モデル「PJ-H3DS」。この2つのモデルはどちらも「ハイポジション・リビングファン」という同じ位置付けとなっています。要するにメインで使用されることを想定した扇風機ということです。

実際、この2つのモデルの本体サイズ、重さ、調整できる高さや首振りでの送風範囲などは全く同じとなっています。

では、どこに差があるのでしょうか?

最大の違いは扇風機の羽根です。

この2つのモデルの羽根は、どちらも蝶の羽根をモチーフにした「ネイチャーウイング」となっていますが、最上位モデル「PJ-H3DG」は「アサギマダラ」と「アゲハ蝶」の2種類の蝶をミックスした「ハイブリッド・ネイチャーウイング」となっているのに対し、この「PJ-H3DS」は「アサギマダラ」のみをモチーフとした単なる「ネイチャーウイング」となっています。

これは言うまでもなく「ハイブリッド・ネイチャーウイング」の方がベターな羽根ということになるのでしょう。

2種類の蝶の羽根をミックスするという、1歩間違えればマッドサイエンス的な方法で作られた羽根が果たして自然の蝶に由来していると言えるのかどうかという疑問はありますが、その分開発にコストが掛かっていることは間違いないでしょう。

コストが掛かっている以上、それなりの結果が期待出来るというか、そうでなければ製品化されていないだろうと考えておくのが無難です。

この羽根の違いは風速と風量に表れています。

最上位モデル「PJ-H3DG」の最大風速128m/分、最大風量58㎥/分という数字に対し、この「PJ-H3DS」は最大風速143m/分、最大風量50㎥となっています。

風速ではこの「PJ-H3DS」が上回っていますが、最上位モデル「PJ-H3DG」の方がより多くの風量を送風出来るのです。つまり、この「PJ-H3DS」は最上位モデル「PJ-H3DG」よりも細く速い直線的な風を送り出すということになります。

この「PJ-H3DS」の「ネイチャーウイング」は7枚羽根でありながら、14枚羽根に相当するなめらかな風を送り出すことを特徴としていますが、最上位モデル「PJ-H3DG」に搭載された「ハイブリッド・ネイチャーウイング」は7枚羽根でありながら、21枚羽根に相当するなめらかな風を送り出すということなので、「アゲハ蝶」が入っている分、風のなめらか度合いが違うということになるようです。

また、最上位モデル「PJ-H3DG」には部屋の中が高温、高湿度になるとランプの色や音で教えてくれる「みはり」機能が付いていますが、この「PJ-H3DS」にはありません。

さらに最上位モデル「PJ-H3DG」は33段階の風量調節が可能で、33段階目には「パワフルモード」という名前も付けられていますが、この「PJ-H3DS」は32段階の風量調節で「パワフルモード」はありません。ただその分、最大消費電力はこの「PJ-H3DS」の方が低くなっています。

羽根の形状、みはり機能、そしてパワフルモード。これらを除くと、この「PJ-H3DS」と最上位モデル「PJ-H3DG」はほぼ同じです。

どれも扇風機として欠かすことの出来ない要素ではありませんが、あった方がベターなことは確かでしょう。

そして、この「PJ-H3DS」は最上位モデル「PJ-H3DG」よりも2,000〜3,000円程度安い価格となっています。

実に微妙な価格差です。

風のなめらか度合いの違いなどは、実際に使ってみないと分かりそうもないところがまた悩ましいところです。

まあ正直なところ、扇風機の風に当たり続ける生活をしないのであれば、この「PJ-H3DS」で別に良いのかなという気がしますが、どうしても「みはり機能」が必要だ!という場合は違う結論となるでしょう。

■PJ-H3DSのスペック

サイズ幅370×奥行370×高さ820〜1110mm
重さ約5.8kg
羽根の枚数7枚
消費電力最小4.1〜最大20W
風量調節32段階
風量最大50㎥/分
風速最高143m/分
左右首振り(自動)左右50°/70°/90°
上下首振り(手動)上50°/下21°

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