何がプロなのかはよく分からないけど、とりあえず軽くなったレイコップ「PRO RS3」

すっかり下火となった感のある布団クリーナーですが、下火になったせいで新勢力が台頭することもなく、レイコップといえば、いまだに布団クリーナーで最も有名なブランドと言えるでしょう。



この新モデルは「PRO」と銘打たれていますが、型番は「RS3-100JPWH」となっていて、かつてのスタンダードモデル「RS2」の後継モデルである可能性をうかがわせます。

実際、この「PRO(RS3)」には、特に目新しい機能が搭載されているわけではありません。ただ、この「PRO(RS3)」には、従来のプレミアムモデルに搭載されていた温風を吹き出してダニにダメージを与える「ドライエアブロー」機能が搭載されています。

この機能が付いていることが、このモデルが「PRO」であることの理由という可能性もありますが、現在のレイコップのふとんクリーナーのラインアップは、この「PRO(RS3)」と、コンパクトモデル「RN」の2つだけしかありません。このモデルの方が上位モデルであることを示すために、とりあえず「PRO」と付けてみたという可能性も否定出来ません。

どちらにしても、レイコップのラインアップに2つのモデルしかないこと自体が、ふとんクリーナーの現在の苦境を示しているといえるでしょう。そして残念ながら、この「PRO(RS3)」も、その苦境を打ち破るパワーを秘めた製品では無さそうです。

ふとんクリーナーとしての基本的な仕組みについては、これまでのレイコップ製品と同様です。

「UVランプ」で紫外線を照射して、クルクル回る「アクティブパンチブラシ」の突起部分が毎分28,800回の微振動をふとんに与えることで、ふとんの中のゴミを浮き出して吸引していきます。この吸引力があまり強くないのがレイコップの特徴でもありますが、メーカーいわく、ふとんに密着しながらも、吸着し過ぎないように空気を逃すことで最適な吸引を維持するのだそうです。

小さなダニなどを相手にしながら、空気を逃してしまうというのは何とも心もとない感じがしますが、仕様なので仕方ありません。もちろん、ふとんを吸い込んでしまって本体が動かせなくなってしまっては意味が無いのですが、ふとん専用のクリーナーには吸引力と操作性の高いバランスを追求して欲しいところです。専用クリーナーとして特別な何かが無ければ、ふとん用のヘッドを装着した普通の掃除機に取って代わられてしまうのも止むを得ないところでしょう。

また、この「PRO(RS3)」は従来モデル(RP)よりも約35%の軽量化を実現しているのだそうです。大幅な軽量化というか、これまでは重さについても、ある程度の重さが必要だとメーカー自身が主張していたような気がするのですが、まあ軽い方が使いやすいよね!という普通の結論に至ったのかもしれません。ハンドルの長さや位置などについても人間工学の観点から設計したのだそうです。やっぱり、今まではどうだったの?という気もしてしまうのですが、ともかく今の方がベターということなのでしょう。

ふとんクリーナーが低調なためか、メーカーは新たに「ふとんコンディショナー」を開発したり、ロボットクリーナーやコードレスクリーナーを手掛けたりして打開策を模索しているようですが、この「PRO(RS3)」が新しく投入して来たところを見ると、本業のふとんクリーナーもまだ忘れてはいないようです。しかし、この「PRO(RS3)」は無難にまとまっているというか、少なくとも従来モデルと変わらない性能は維持している感じは十分ありそうなものの、低調なふとんクリーナー市場に加え、日韓関係も極寒状態という厳しい局面を打開するには、ちょっと力不足かもしれません。

■PRO RS3-100JPWHのスペック

発売2019年11月
集じん容量-
吸込仕事率-
消費電力450W
運転音-
サイズ幅316×奥行374×高さ172mm
重さ2.2kg
UVランプ8W(波長253.7nm)
たたき機能毎分28,800回

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