とっても軽い!けれど、決め手を欠くかもしれないパナソニックのコードレス掃除機「MC-SB30J」

パナソニックのコードレススティック掃除機シリーズ「パワーコードレス」の中で最も軽いモデルです。

ホワイト↓

パナソニック スティッククリーナー パワーコードレス MC-SB30J-Wホワイト

グレー↓

パナソニック スティッククリーナー パワーコードレス MC-SB30J-H グレー

メーカーによると「とにかく軽い掃除機が欲しい」方へのおすすめ機種となっています。

どれほど軽いのでしょうか?

「パワーコードレス」シリーズ最強の吸引力を誇る上位モデルである「MC-SBU830J」と「MC-SBU630J」は、実際に掃除をする際のスティック状態で2.4kg。取り扱いのしやすさを特徴とする中位モデルである「MC-SBU530J」と「MC-SBU430J」も、同じく2.4kgです。

ところが、軽さを特徴とするこの「MC-SB30J」は、スティック状態でなんと1.6kgしかないのです。

なるほど、これは軽い!

掃除機の場合、同じ性能なら軽い方が良いに決まっています。

同じ性能なら、です。

当然、この「MC-SB30J」は、その軽さの分、性能で他のモデルに見劣りすることになっています。

「パワーコードレス」シリーズは、その名前からも連想されるように、吸引力の強さをウリとしていますが、上位モデル「MC-SBU830J」と「MC-SBU630J」の吸込仕事率が最大200W、中位モデル「MC-SBU530J」と「MC-SBU430J」の吸込仕事率が最大140Wとなっているのに対し、この「MC-SB30J」の吸込仕事率は最大100Wとなっており、上位モデルからは実に半減、中位モデルからも3割弱の減少となっているのです。

見劣りするのは吸引力だけではありません。

メインとなる床用ヘッドは軽量タイプながら自走式のヘッドとなっていますが、機能は軽めのものとなり、すき間用ノズルをワンタッチで取り外すことの出来る「親子のノズル」構造はもちろんのこと、カベ際のゴミを吸い込みやすい「ガバとり」構造も無くなっています。

また、細かなゴミを検知する「クリーンセンサー」もありません。なので、ゴミの量に応じて運転の強さを調整する自動モードもありません。搭載しているバッテリーも容量の少ないものとなっているので、パワーだけでなく運転時間も短くなっています。付属ノズルも「すき間用ノズル」しかありません。

言ってしまえば、軽さ以外に同じシリーズの他のモデルを上回る要素は無いのです。

それでも軽い方が良い!

そういうニーズは必ずあるでしょう。

ただ、あくまで軽さだけを追求するということになると、この「MC-SB30J」 と同様に自走式のノズルを備えつつ、同じく軽さを特徴としているライバルモデル、日立の「PV-BFL1」が、使用状態での重さで1.4kgであるという現実に直面することになります。

もちろん日立「PV-BFL1」も、軽さ以外の機能はそれほど優れてはいないのですが、全くの同タイプであるこの「MC-SB30J」は、そこで上回ることが出来ません。

ただ、この「MC-SB30J」 の最大100Wという吸込仕事率は、ライバルモデルより優れている可能性はありそうです。

なにしろ、この「MC-SB30J」は、パナソニック史上、最高の吸引力を持つ軽量(2.0kg以下)のコードレススティック掃除機なのです。

まあ、対象となる軽量コードレススティッククリーナーがはたして何モデルあるのかという疑問があることと、根本的にパナソニック史と日立史が異なるうえに、ライバルモデルの吸込仕事率が分からない以上、店頭で比較してみるほかないわけですが、メーカーがこの「MC-SB30J」の特徴を「パワーと軽量ボディを両立」としていて「軽量ボディ」よりも「パワー」を前に出して来ているのは、そのあたりのそこはかとない自信を反映しているのかもしれません。

結局のところ、パワーだけを求めても、軽さだけを求めても、この「MC-SB30J」にたどり着くことは出来ないわけですが、なるべく軽いモデルで、なるべくパワーに期待が出来て、なおかつ価格も意識しながら見比べたときに、究極のバランス(妥協)の結果として、この「MC-SB30J」が浮上してくる、ということはありそうです。

■MC-SB30Jのスペック

発売2019年10月
集じん容量0.15L
吸込み仕事率約20~100W
運転時間(HIGH)約6分
運転時間(ON)約20分
充電時間約3.5時間
運転音約65~75dB
サイズ(スティック状態)幅220×奥行182×高さ1106mm
重さ(スティック状態)1.6kg
バッテリー寿命-
バッテリー価格12,000円+税

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