強力イオンで花粉と戦うパナソニックの加湿空気清浄機「F-VXM90」

「日本全国の花粉を1年中無力化」してくれるという、実に頼もしい空気清浄機です。



まあ、他の空気清浄機の場合も、夏は花粉を吸い込まないとか、九州では動きが良くなるなどということは別に無いと思われるので、日本全国で一年中活躍してくれるということ自体は、とりたてて優れた特徴という感じはしません。

ただ、この「F-VXM90」はパナソニックのイオン兵器「ナノイー」の上位版「ナノイーX」を唯一搭載している空気清浄機なので、イオン好きな人にとっては、魅力あふれる製品となるのかもしれません。

「ナノイーX」には「水から生まれた次世代健康イオン」という、正直言ってちょっと怪しげなキャッチコピーが付いていますが、普通の「ナノイー」の10倍もの活性酸素を含んでいるらしく、普通の「ナノイー」よりもずっと多くの花粉やアレル物質群に効果があるのだそうです。

花粉ではお馴染みのスギやヒノキだけでなく、シラカンバ、ビャクシン、ハンノキ、オオアワガエリ、など、マイナー(?)な花粉までカバーしてくれていて、そんな植物の花粉も問題になるのか!と勉強になるくらいです。実はなんと、普通の「ナノイー」はスギ、ヒノキ、カモガヤ、ブタクサの4種類の花粉にしか効果が無いらしく、「ナノイーX」の「日本全国の花粉を無力化!」というキャッチコピーには、普通の「ナノイー」よりもずっと多くの、それこそ日本中に飛散する花粉をカバー出来るんですよ!というアピールが込められているようです。

また、「ナノイーX」で花粉を無力化するだけでなく、花粉を吸い込むための専用モードも搭載しています。

「ダブルフロー花粉撃退気流」とものものしい名前になっていますが、その中身は、吹き出す気流を1方向から2方向に増やしたという、とても分かりやすいものとなっています。

昨年モデル「F-VXL90」と比べると、その花粉除去性能は「約2倍」と侮れないものになっているのですが、それを調べたテストの内容を見ると、この「F-VXM90」の向かい側の壁際付近の床上に置いた花粉相当の粉じんを、本体の前方の床上にどれだけ引き寄せたのか、というものとなっています。

実際にこの「F-VXM90」本体の中に吸い込むことの出来た粉じんの量を計っているわけではないのです。

しかも、向かい側の壁際の床上というのは、おそらくこの「ダブルフロー花粉撃退気流」が最も得意とするポジションなのでしょう。これが向かい側でなく「F-VXM90」の横や斜めの方向となると、この「F-VXM90」が花粉をどれくらい引き寄せることが出来るのかは未知数です。

そもそも、花粉はかなり大きな粒子になるので、床に落ちた花粉を本体の中に吸い込むことが出来るのかどうかも微妙な感じがしないでもありません。

まあ、それでもこの「ダブルフロー花粉撃退気流」のスイッチを入れることで、よし!花粉と戦うぞ!みたいなポジティブな気持ちになれたりする可能性は十分にありそうです。

そして、たとえ「ナノイーX」や「ダブルフロー花粉撃退気流」に思ったほどの効果が無かったとしても、この「F-VXM90」がハイスペックな空気清浄機だという事実は変わりません。

最大風量8.7㎥/分、最大加湿量870ML/時というパワフルな基本性能に加えて、ホコリ、ニオイ、温度湿度はもちろん、ひとの動きや明るさも感知する豊富なセンサー類で自動運転もバッチリです。

使わない機能が多そうな気もしますが、「無いよりはあった方がマシ」という期待を裏切らない全部載せモデルと言えるでしょう。

■F-VXM90のスペック

サイズW398×D268×H640
重さ12.1kg
適用畳数40畳(空気清浄)
風量1.1→3.1→8.7㎥/分
運転音18→34→55dB
消費電力5.5→11→88W
加湿量300→450→870ml/h
タンク容量約4.0L

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