高価格!なことは間違いない日立のコードレス掃除機

日立 PV-BA100

シャンパン↓


日立 スティック&ハンディクリーナー PV-BA100-N(シャンパン)

そして、マグノリア↓


日立 スティック&ハンディクリーナー PV-BA100 XV(マグノリア)

どこかで聞いたことのある「2in1」

この「PV-BA100」には「自走スムースヘッド搭載の2in1タイプ」というキャッチコピーが付いています。

「2in1」となるとエレクトロラックス「エルゴラピード」の存在を無視出来ないワケですが、デザイン的にもかなりニアミスしている感じです。

しかし!

この「PV-BA100」は発売時の価格が40,000円と「エルゴラピード」のリチウムイオン電池搭載タイプの値段をも上回って来ています。

おおー。

とりあえず、価格のインパクトはガツンと強烈です。

これは、性能面でもガツンとしたものを期待してしまいたいところです。

ただ。

いきなりですが、この「PV-BA100」の充電池はニッケル水素電池です。

一般的には、リチウムイオン電池の方が高価で、性能も高いとされているだけにちょっと気掛かりなところです。

しかしその分、コストを本体の性能アップに回しているのかもしれないと言う期待を持ってみることも不可能ではありません。そして、ニッケル水素電池だとしても、十分な性能を持っている可能性だってあります。

そして!

実際に、この「PV-BA100」は充電時間4時間で強モード12分、標準モードで30分というなかなかな稼働時間を実現しているのです!

おおー。

いきなり軽くハードルを越えて来ました。
いよいよ、掃除能力への期待が高まります。

この「PV-B100」は「自走スムースヘッド」を搭載しています。
回転ブラシがモーターで自走することで、スイスイお掃除出来るみたいです。

、、、。

まあ、これはそれほど驚きの機能ではありませんが、無いよりはモーター付の方が良いですね。

そして、この「PV-B100」はサイクロン掃除機です。

吸込んだゴミと空気を遠心分離し、さらにサイクロンの力でごみをギュッと圧縮してくれるそうです。

おおー。

とは、これはちょっとなりません。

メーカーの説明を見ると、ゴミ(と空気)を吸込んで、サイクロン部の中でクルクルとゴミ(と空気)が回って、ダストカップの中にゴミが溜まり、さらに圧縮されていくようなのですが、見る限りではゴミと空気が分離されていくような感じがしないのです。

何だか、ゴミと空気は最後まで一緒に動いて、ダストカップの出口でゴミだけが引っ掛かっているという風にしか見えないのです。

そして、おそらくこの懸念は間違っていないと思われます。

なぜなら、メーカーの日立には通常タイプの掃除機にもサイクロン式の製品がありますが、その最上位モデルである「CV-SY7000」に搭載されている「2段ブーストサイクロン」というサイクロン機構においても、ゴミと空気をそれほど分離していないと思われるのです。

ましてや、それよりスペースのない「PV-BA100」の内部でゴミと空気をきっちり分けているとは、ちょっと考えにくいところです。

それを裏付けるのが、この「PV-B100」のフィルター構造です。

ダストカップを通過した(ゴミを分離した後の)空気は、スポンジフィルターを通過し、さらにクリーンフィルターを通過し、最後にホゴフィルターを通過して排気されることとなっています。最後の「ホゴフィルター」の「ホゴ」はひょっとすると「保護」なのかもしれませんが、何なのかは深く追求しないこととしましょう。

お手入れ方法を確認すると、まず最初のスポンジフィルターと最後のホゴフィルターは水洗いが可能です。まあ、これは問題ないでしょう。

しかし、間にあるクリーンフィルターのお手入れ方法は無視できません。

ビニール袋に取り外したクリーンフィルターを入れて、それをビニール袋の中で掴んだ上で、「床などに軽く5回程度たたいて、(フィルターの)ひだの奥にたまったごみ」を取除くことになっているのです。

、、、。

フィルターのひだの奥にまで「たまるほど」のゴミが到達してしまっています。

しかも床に5回程度たたきつけるというゴミ落としの方法まで編み出しているとは、メーカーの壮絶なゴミ落としテストの苦労が忍ばれます。

「叩きつけ3回だと、ゴミ落ち70%です!」
「ダメです!8回叩いたら、フィルターが破れました!」

みたいな、テストが繰り返された結果、「5回」という数字がはじき出されたのでしょう(たぶん)。

こんなにお手入れが大変なら、何も無理にサイクロンにしなくても良いような気がするのですが、やはり「サイクロン」という流行りの響きはどうしても取り入れておきたいというのが開発するメーカー側の心理なのかもしれません。

ちょっと微妙なサイクロン構造を除けば、ヘッドにLEDランプが付いていたり、ヘッドを持ち上げると運転が停止するアイドリングストップ機能があったり、曲がるブラシ等の付属品が付いていたりと、まあ、それなりに使えそうな感じがします。

ただ。

この「PV-BA100」の立場として「普通に使えるね」というレベルに留まっていて良いのか、という疑問は付いて回ります。

本体が自立するだけでなく、持ち手の部分を折畳んで収納出来るという日本メーカーらしい、細かな配慮がされてるのは良いような感じもしますが、明らかなライバル製品である「エルゴラピード」を突き放す様な性能を持っていると考えるには、残念ながら不十分な感じがしてしまうのも仕方ないところかもしれません。

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