象印が誇る、おなじみのほぼポットタイプの加湿器です。
象印のポット型加湿器は、毎年型番だけが変わるだけで中身は実質同じままという状態が続いていましたが、この「EE-DA50」は、久し振りの新モデルとなります。既に完成の域に達した感のあった象印のポット型加湿器にも、まだ進化の余地があったということのようです。
これまでのポット型加湿器と何が違うのかというと…
実はほとんど同じです!
ほぼ唯一と言って良い違い、それはこの「EE-DA50」の水タンクが4リットルとビッグサイズになっていることです。
従来からの仕様を引き継ぐノーマルポット型加湿器の最新モデルである「EE-RP50」の水タンクも3リットルとそれなりのサイズがあるのですが、そこから1リットル増しという大幅アップです。
タンクが大きくなると、何が良いのでしょうか?
加湿に使える水が多いので、その分長く加湿を続けることが出来ます。まあ、当然です。
この「EE-DA50」の場合、最大加湿量である480ml/時で運転をしたとしても、8時間以上連続して加湿をし続けることが出来ます。これがノーマルサイズのタンクを持つ「EE-RP50」になると、連続加湿時間は6時間ちょっとまで落ちてしまいます。
メーカーの象印によると、日本人の平均睡眠時間は7時間22分なのだそうです。ポット型加湿器でフルパワーの加湿を続けた場合、これまでのノーマルサイズの「EE-RP50」では平均的日本人の睡眠時間の全てはカバーしきれなかったのが、この「EE-DA50」であれば、余裕をもって睡眠中も加湿を続けることが出来るというわけです。実際、この「EE-DA50」は「就寝時に便利な長時間加湿タイプ」という触れ込みとなっています。
そして、タンクサイズ以外の機能については、加湿力も含めてノーマルサイズの「EE-RP50」と基本的には同じとなっています。
ほぼポットという構造からくるお手入れの簡単さは維持しつつ、センサーに基づいた繊細な運転調整が可能です。
スチーム式加湿器として定評のある象印のポット型加湿器を使いつつ、特に睡眠中の乾燥を防ぎたい!という人にとっては待望の改良ポット(型加湿器)ということになるのかもしれません。
ただ。
水タンクは大きいのに、機能的にはノーマルサイズの「EE-RP50」と同じだということは良いことばかりではありません。
タンクの水が多いということは、その水を加熱して蒸気を出すまでに時間がかかるということでもあります。この「EE-DA50」は、ノーマルサイズの「EE-RP50」よりも加湿が始まるまでの時間が25分→35分へと長くなっています。
もちろん、この「EE-DA50」にはオンとオフを、同時に設定することの出来る便利なデュアルタイマー機能も付いているので、加湿したい時間に合わせてタイマーを付ければ良いのですが、加湿が始まるまで35分掛かるというのは、ちょっと長いので要注意でしょう。
また、この「EE-DA50」に限らず、象印のポット型加湿器の加湿力はかなり強力です。本来、スチーム型加湿の魅力でもありますが、その時の室温や湿度にほとんど影響されない強制的な加湿力を持っています。この「EE-DA50」の場合、条件さえ揃えば、部屋の空気中に4リットルもの水分が放出されることになるのです。
これまで加湿器をよく使って来た人が、色々考えた上でそれでも物足りないということで、あえてノーマルサイズではなく、ビッグサイズのこの「EE-DA50」にたどり着いた場合は問題ないのでしょうが、生活の中で加湿器をどう使うのか、あまりイメージのないまま、この「EE-DA50」を選択してしまうことには危険が伴うかもしれません。
なぜ、ビッグタンクを備えるこの「EE-DA50」を選ぶのか、即答出来ない場合は、ノーマルモデルの「EE-RP50」でも事足りる可能性もありそうです。
■EE-DA50のスペック
発売 | 2019年9月 |
加湿タイプ | スチーム式 |
適用床面積 | 木造:8畳 / プレハブ:13畳 |
加湿量(弱→中→強) | 115→230→480ml/時 |
連続加湿時間 | 弱:32h / 中:16h / 強:8h |
消費電力 | 985W(湯沸かし時)・410W(加湿時) |
運転音 | - |
サイズ | 幅240×奥行275×高さ365mm |
重さ | 2.8kg |
タンク容量 | 4.0リットル |
フィルター交換 | 不要 |
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