ダイニチのハイブリッド式加湿器です。
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「気化式」と「温風気化式」という、要するに「気化式」にヒーターを付けただけという構成をハイブリッドと呼んでしまって良いのかどうか、若干意見が分かれそうな感じもしますが、どうしてもハイブリッドなのだとメーカーが言うのなら、大反対する必要も特になさそうです。
「気化式」の弱点である加湿力の弱さをヒーターを搭載することで補おうというのが、その基本的な構造です。
加湿量は500ml/hと、ほどほどのパワーがありますが、ヒーターを使うので消費電力は最大168Wとこちらもなかなか高めとなっています。しかし、温度・湿度センサーに基づく自動運転が出来るので、目標湿度に近づくとヒーターを切って消費電力を抑えてくれます。
また、最初からヒーターを切って「気化式」のみでの運転も可能です。
その場合、消費電力は最大でも25Wと世間の「気化式」加湿器と同じくらいにまで低下します。
ただ、その際の加湿量は最大でも365ml/hとこちらも激減します。
単純に消費電力と加湿量の効率を見ると、特別優れている製品ではありません。
他に、この「HD-5013」は「静音性」をウリにしていて、運転音は最大でも31dB(最小15dB)です。
「静音モード」という運転モードまで用意されていて、その場合の運転音は、なんと最大でも、わずか20dB(最小15dB)です。まあ、静音モードの加湿量は最大375ml/hとなってしまうので、これまた加湿量を犠牲にする必要はありますが「静音No.1」という肩書きはダテではないようです。
なかなか個性的なこの「HD-5013」ですが、実は昨年モデル(HD-5012)もほぼ同じ性能です。そして、そのまた前年モデルもほぼ同じ性能なのです。
、、、。
細かなところでは、昨年モデルにあった「サラリ加湿」という部屋の湿度を結露を起こさない程度に抑えるという運転モードが、この「HD-5013」ではカットされています。
その代わり、というワケでは全くないでしょうが、オフのみだったタイマーにオンタイマーが追加されたようです。
「サラリ加湿」を減らして「オンタイマー」を追加。
これがトータルでプラスなのか、それともマイナスなのか、よく分かりませんが、まあ「大差ない」という言葉でくくってしまっても大きな問題は無さそうです。
そして、もう1つ。
昨年までは「静音NO.1」の他に「省エネNO.1」というもう1つの肩書きがあったのですが、この「HD-5013」では無くなっています。基本性能は変わっていないというのに、これはどうしたことなのでしょう。
そうです。
他の製品が進歩しているのです。
大手メーカーだけでなく、バルミューダ「Rain」のような新規参入組においても、主流となりつつありそうな気化式の加湿器は、この「HD-5013」よりも少ない電力で、より多くの加湿を行うことが出来ます。
やはり、新製品が続々と投入される市場において、昨年と同じ性能で昨年と同じ位置をキープしていくことはなかなか難しいということなのでしょう。
ただ。
この「HD-5013」の温風気化式という加湿方法は、ヒーターを使用する分「気化式」よりは周囲の環境に影響されずに加湿を行うことが可能です。そして、湿度が十分な場合はヒーターを切って弱めの加湿を続けることが出来るので、「スチーム式」ほど延々と電力を使うこともありません。
気化式の加湿器だと加湿量がちょっと不安。
けど、消費電力の高いスチーム式もちょっと、、、。
という、どっちつかずの方には魅力を感じることの出来る製品なのかもしれません。
よく言えば「良いとこ取り」という評価も決して不可能ではないでしょう。
まあ、この「HD-5013」が進化してくれると、なお良いのだとは思いますが。
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