ロボット掃除機と言えば「ルンバ」。
様々なライバル機が「ルンバ」に挑戦するようにはなりましたが、いまだその牙城は崩れたとは言い難い状況です。
そんな「ルンバ」の最新シリーズが「800」シリーズです。
ライトハウス機能有りの「880」↓
ライトハウス機能無しの「870」↓
そして、さらに「870」からバーチャルウォール2台→1台、交換用フィルター2枚→1枚と細かく刻んできた「871」も登場です(型番分ける必要あるのでしょうか?)。
5倍?それとも、1.5倍?
この「800シリーズ」には「吸引力5倍で、新登場!」
というキャッチコピーが付けられています。
吸引力5倍、、、。
2倍でも3倍でもなく、5倍。
従来の「700シリーズ」でも十分ライバル機と勝負出来ているというにもかかわらず、5倍。
いくら何でもやり過ぎでしょ、、、。
と思わざるを得ません。
本当に5倍の吸引力を持っているのならば、現状のライバル機では全く歯が立たないという状況に陥りそうです。
もう「ルンバ(800シリーズ)」で決まり。
、、、。
、、、。
しかし、本当に、本当に、5倍の吸引力を持っているのでしょうか?
恐る恐るメーカーのアイロボット社の説明を見てみると、これがものすごいことになっているのです。
この「800シリーズ」の最大の特徴は、これまでルンバ(と他の主なロボット掃除機)のメイン機構であった回転ブラシがローラーに変更になっているということです。
その名も「エアロフォースクリーニングシステム」という仕組みだそうです。
ゴミをブラシでかき込むのではなく、ローラーでゴミを浮き上がらせるようにして、浮き上がったゴミを内部に真空状態を作り出す独自の気流と、強力なモーターでもって吸引するのだそうです。
ゴミを浮き上がらす、、、。
真空状態、、、。
これは、どエラいことになっていそうです。
回転ブラシ→回転ローラーに変更+真空エアフロー構造+強力なモーター=5倍の吸引力というワケです。
ローラー部分には突起が付いていたりして、何となくブラシっぽい効果もありそうな気もしないでもありませんが、ブラシとは違う証明として、これまで掃除機の回転ブラシにとって宿命とも言えた髪の毛の絡まりなどが少ないのだそうです。
これにより、何と従来は掃除3〜4回ごとに必要だった回転ブラシのお手入れが3〜4ヶ月に1度でOKだというのです。
おおー。
性能が良いだけでなく、お手入れ面でも向上しているとは、さらにプラスと言えそうです。
これらの「エアロフォースクリーニングシステム」の結果、ルンバ800シリーズの清掃性能は700シリーズと比較して、最大50%もアップしているのだそうです。
おおー、、、ん?
最大50%アップ?
吸引力は5倍。
けど、清掃性能は1.5倍、、、。
あれ?
3倍でも、2倍でもなく、1.5倍。
しかも、よく見ると最大50%アップというのは、カーペット上の微粒子の吸引性能においてだそうです。
、、、。
きっと、それは新しいローラー君が最も得意とする分野に違いありません。
ムムム。
いささか雲行きが怪しくなって来ました。
そして、このローラー君、床のゴミを叩き出すことで浮き上がらせるのだそうです。
叩き出す?
床を叩いて回るとなると、床が傷んだりしないのかも、ちょっと気になって来ます。
ムムム。
ますます雲行きが怪しくなって来ました。
、、、。
ただ。
仮に、清掃能力のアップが仮に25%程度だったとしても、700シリーズを上回るのであれば、現在のロボット掃除機の中では屈指の性能を誇るということは間違いなさそうです。
いまだ衰えを見せない王様
そして、「800シリーズ」の改良点は回転ブラシ→回転ローラーだけにとどまりません。
なんと、バッテリーの寿命が2倍に伸びているのです。
ええ!?
今度は50%アップではなく、間違いなく100%アップです。
従来のバッテリー交換目安1.5年から、約3年という長期寿命に改善されています。
これはかなり大きいのではないでしょうか。
バッテリーはリチウムイオンに比べて性能の劣ると言われるニッケル水素を引き続き採用していますが、はっきり言って寿命が長いのであれば、使う方としては全く問題ありません。
さらにダスト容器も1.6倍の0.4リットル前後に増加されたのだそうです。
他の機能面については、700シリーズと変わりありません。
数十のセンサーによる情報収集、毎秒60回以上の状況判断、40以上の行動パターン選択を繰り返すロボット兵器仕込みの「アイ・アダプト」で1カ所あたり平均4回清掃を行います。ゴミセンサーも搭載していて、汚れが多い場所ではキレイになるまで集中的に掃除をします。スケジュール機能も1日1回、15分刻みで設定が可能です。
「あらゆる状況に瞬時に対応。ルンバの人工知能は、あなた以上に掃除する」
とまでふんぞり返られると、ちょっとカチンと来そうになりますが、ルンバを叩いたりしてみて「ほら、瞬時に対応出来ないじゃない」とか言ってみても傷つくのは自分のココロとルンバだけなので止めておきましょう。
うーん。
結局のところ、やはりこの「800シリーズ」は無視出来ない製品と言うことになりそうです。
掃除能力はちょっとアップ(最大1.5倍)、バッテリー寿命は2倍、知能と機能はそのまま。
ライバルメーカーにしてみると、2倍も3倍、ましてや5倍も差をつけられなくて、ホッと一安心というところかもしれません。
現在ロボット掃除機を選択する際に、この「800シリーズ」が有力候補となるのは、恐らく間違いありませんが、念のため、床を叩き回るローラーの稼働具合を実機で確かめたり出来れば、なお安心出来るかもしれません。
また、800シリーズには、「ライトハウス機能」の付いた上位モデル「880」と「ライトハウス機能」のない下位モデル「870」がありますが、「ライトハウス機能」で掃除面積を区切った方が清掃効率は上がるようなので、ルンバの1回の動作時間と面積(60分、25畳程度)に近い面積を掃除させたい場合は「880」の方が良さそうです。さらなる普及版として登場した(たぶん)「871」は付属品のバーチャルウォールが2台→1台、交換用フィルターが2枚→1枚に減っているだけなので、もう完全に目の届く範囲くらいしかルンバに掃除させない!なんていう場合は「871」でも問題無さそうです。
しかし、ここまで小刻みにラインナップを揃える必要があるの?という感じがしますが、最近のロボット掃除機市場の盛り上がりは王者ルンバでさえも油断出来ないほどの勢いがあるということなのかもしれません。
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