出ました。シャープのプラズマクラスター。
しかも、プラズマクラスター史上最高峰、高濃度25000発生ユニット搭載です。
その最大機種が「KI-AX80」です。
ホワイト↓と、
ブラウン↓
シャープ独自の技術である「プラズマクラスター」を自分で「史上最高峰」なんて言われても、いまいちピンと来ないところもありますが、もう世間にそれだけ浸透しているという自信がメーカーにはきっとあるのでしょう。
史上最高峰にして、最大サイズ、つまり最高価格。
幅はありますが、そのお値段、何と57,000円〜94,000円!
ウォー!
沸き上がる大歓声(または悲鳴)。
ダイキン、うるおい光クリエールのハイグレードタイプの23,000円〜50,000円を秒殺しかねない、強烈な一撃です。まさか、これでいまいちな製品ってことはないよね、、、という恐怖に近い感情すら同時に覚えてしまいます。
そして、やはりというか当然この製品の最大のウリは「プラズマクラスター」です。
この「プラズマクラスター」の効果については、世間では賛否両論あります。
そのせいなのか、メーカーも「プラズマクラスター」の効果を色々強調していて、科学的な研究に基づくものである理由を列挙しています。
もはや、素人がその効果についてどうこう言えるようなレベルではなく、一般人にとっては、シャープというメーカーを信じるのか、信じないのか、という科学とは全く異なる精神論に近い基準で判断をするしかなさそうです。
そして、「信じる」とした場合、この「プラズマクラスター」の効果は凄まじいものがあります。
浮遊アレル物質(ダニの死骸等)の作用を抑制。
浮遊カビ菌は分解・除去。
既に付着しているカビ菌の増殖も抑制。
浮遊菌の作用も抑制。
付着臭も分解・除去。
静電気の発生も抑制。
、、、すごいです。
もちろん、実験空間での結果であり、居住空間での効果は様々な要素に影響されるということは承知しておかなければなりません。
しかし、それだけではありません。
史上最高峰のプラズマクラスター25000には「美肌効果」まであるというのです。
、、、もはや、空気清浄機のレベルを超えています。
そして、このグレートな「プラズマクラスター技術」があるということを一応踏まえておいて、この製品の他の機能はどうなのでしょうか。
「プラズマクラスター」以外の空気清浄機能は「HEPAフィルター」と脱臭フィルターのみです。これはまあ,普通です。
「HEPAフィルター」は高効率フィルターですが、この「HEPAフィルター」+「脱臭フィルター」というコンビネーションは、低価格製品であるツインバードのAC-D358などと同じです。
もちろん、サイズも違いますし、厳密には異なりますが、機構的には同じといって良いでしょう。
そうなると、例えばツインバードのAC-D358(製品価格6,000円〜10,000円)と、この製品の価格差、51,000円〜84,000円という金額にまたもや目がいってしまいそうです。
しかしここは、2つの製品は適用畳数が全く異なり、本来並列すべき製品ではない上に、そもそも必殺の「プラズマクラスター」という違いがあるのだ!と強く念じて乗り切りましょう。ツインバードのAC-D358を2台、3台、いや5台は置けるな、とかそういうことは考えないでおきましょう。
加湿機能はハイパワーで、加湿量760ml/hと空気清浄の適用畳数に準じたものとなっています。ダイキン、うるおい光クリエールのハイグレードタイプや他の多くの機種で空気清浄の適用畳数と加湿の適用畳数に大きな差があるのに対し、これはかなり頑張っている方だといえるのではないでしょうか。
そもそも、メーカーのシャープは適用畳数を記載する際にプラズマクラスターが機能する広さを基準としていて、空気清浄だけでの適用畳数はプラズマクラスターの適用畳数をはるかに上回っている場合が多いです。この「KI-AX80 」も適用畳数は21畳までとなっていますが、空気清浄だけなら36畳まで機能します。
ダスト、ニオイの両センサーを搭載、部屋の温度、湿度や汚れ具合だけでなく電気代まで表示する豊富な表示機能など、最高機種らしく他製品と比べて機能面で大きく欠けている点は見当たりません。
ただ、史上最高のプラズマクラスター25000にはプラズマクラスター7000と大きく異なる点があります。
それは、プラズマクラスターユニットの定期的な交換が必要になるということです。
約2年を目安に交換が義務付けられていて、交換をしない場合、プラズマクラスターユニットが機能しなくなるという問答無用の仕組みとなっています。かなり強気です。これは高濃度プラズマクラスターを安定的に放出するために必要な措置だそうです。
この交換用プラズマクラスターユニットのお値段が5,300円。
2年で交換なので、1年あたり2,650円のコストを見ておかないといけないということです。
これが、この製品の部品交換費用を押し上げています。
メインのHEPAフィルター(6,000円)、脱臭フィルター(6,300円)、加湿フィルター(2,730円)は10年ごとの交換なのですが、ユニットの交換があるため、全ての交換品の費用を1年あたりの見込み金額に直すと4,153円/年となります。これは他の製品と比べた際には、かなり高額といって良いでしょう。
例えば、パナソニックの最高モデル「F-VXG80」の場合は、同じ交換品コストが約1,702円、ダイキンのうるおい光クリエール「ハイグレードタイプ」の場合は、約893円となっています。
プラズマクラスター25000にはその価値がある、としたメーカーの姿勢は、機能に対する自信の表れかもしれません。
プラズマクラスター25000は7000と比べると、美肌効果に加え、浮遊菌を抑制するスピードや付着臭を脱臭するスピードがそれぞれ約1.5倍、約1.3倍向上しているそうです。
価値あるものは価格も高い。
そのことを納得して購入する必要がある製品だと言えるでしょう。
また専用ブラシが付属するなど、簡素化の工夫はなされていますが、ユニットの清掃や、これまでの機種には無かった本体前部のフィルターの手入れなどが必要になる分、お手入れの手間は少し増えています。
そして、「KI-AX80」より、すこし小さいモデルとなるのが、「KI-AX70」です。
ホワイト↓
適用畳数(プラズマクラスター)が21畳→17畳へと小さくなっている分、パワーや本体サイズも小さくなっています。それ以外は全く同じ機能を備えているので、置きたい部屋の広さに合わせて選択して問題なさそうです。
ただ、この「KI-AX70」は空気清浄の「強」運転の消費電力が91Wと突出して高くなっています。「KI-AX80」の「強」運転は80Wしかありません。
加湿空気清浄運転の消費電力は「KI-AX80」の方が大きくなっています。ちょっと不思議です。
正確な理由は不明ですが、もしかすると8畳の清浄スピードで10分という数字を切るために「強」運転のモーター速度を上げているのかもしれません。
まあ、製品としての大勢に影響は無いのですが、ちょっとイビツな数字となっている感じもします。
予算面で余裕がある場合は、パワー面でも余裕のある製品を購入しておいた方が、動作にも余裕がありますよ、という、まあ、至極順当な話なのかもしれません。
ちなみに「KI-AX80」は8畳の清浄スピードは約8分で、「KI-AX70」は約9分となっています。
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