「製薬会社の乾燥機」という一風変わったキャッチコピーがつけられているふとん乾燥機です。
Pieria ピエリア ふとん乾燥機 クレベリンLED搭載 HKS-551C
販売元のドウシシャは自社の存在を「流通サービス業」と位置づけていて、様々な商品の企画、製造、販売を手掛けているようです。
しかし、製薬会社ではありません。
では、なぜこの「HKS-551C」は「製薬会社の乾燥機」とされているのでしょうか?
どうやらそれは、この「HKS-551C」に搭載されている「クレベリンLED」という装置に関係しているようです。
「クレベリンLED」は「正露丸」で有名な「大幸薬品」が開発した、LEDの光を当てることで二酸化塩素を発生させる小型の装置です。発生した二酸化塩素にはウイルス除去、除菌、消臭、カビ抑制の効果があるのだそうです。
大幸薬品とドウシシャは共同してこの「HKS-551C」の他にも、「クレベリンLED」を搭載した加湿器などを開発しているようです。効果が似ている大手家電メーカーのイオン兵器にどこまで対抗できるのかは分かりませんが、製薬会社が開発した除菌消臭装置と聞くと、ちょっと効果が期待できそうです。
ただ、「クレベリンLED」はともかく、この「HKS-551C」にはふとん乾燥機としてちょっと気になるところもあります。
この「HKS-551C」はマットを使用しない簡易タイプのふとん乾燥機です。温風の吹き出し口となるアタッチメントをふとんの中に差し入れてスイッチを入れるだけの簡単な運転方法は他の類似製品とほとんど同じです。
しかし、ふとんの乾燥方法についての説明はほとんどされていません。
アタッチメントをふとんの中に入れてスイッチを入れるだけなので、説明なんて不要でしょ?
ということなのだと思うのですが、運転時間が「冬モード」で45分、60分、75分、90分、120分、さらに冬モードに30分の送粉時間が追加される「夏モード」など細かく設定できる割には、ドウシシャが考える標準的なふとんの設置方法などの使い方の説明も無いのは、ちょっとシンプル過ぎるような感じもします。特にダニ対策については、120分しか選択出来る時間がないのですが、他のメーカーの類似製品でよくある運転途中でふとんを裏返したりなどの作業は不要なのかどうかも気になるところです。
この「HKS-551C」が明らかにハイパワー仕様となっていて、特に工夫をせずとも普通に使えば、ふとんを強力乾燥してくれるというのなら別に問題はないのですが、正直言ってそこまでのパワフルさは無さそうな感じがしてならないのです。
つまるところ、この「HKS-551C」には、必殺の「クレベリンLED」を作動させる「除菌消臭モード」以外に特筆すべき機能はないのです。
吹き出し口を上方に向けて固定することが出来るので、真上に干した衣類を乾燥出来たり、靴を乾燥するためのアタッチメントが付いていたり、便利な機能もありますが、これは他のメーカーのふとん乾燥機にもよくある機能です。
また必殺の「クレベリンLED」は薬剤を使用するので、定期的な交換が必要です。
1日60分の使用で約3ヶ月というのがその寿命ですが、この「HKS-551C」には「60分」という時間は、温風を吹き出さない「送風モード」にしかありません。このあたりの時間設定がどうなっているのか、この「HKS-551C」の最も重要な機能が「クレベリンLED」なだけに、もう少し交換目安が分かりやすいと良かったような気もします。
そして要注意なのが、この「クレベリンLED」の交換カートリッジの価格が約3,500円と、なかなかというか、相当侮れない金額だということです。
これで効果が無いワケがない!
と考えるか、
布団の中の除菌消臭にそこまでのおカネはかけられない!
となるのかは、だいぶ意見が分かれるところでしょう。
■HKS-551Cのスペック
サイズ | 幅160×奥行130×高さ275mm |
重さ | 約2.5kg |
消費電力 | 550W |
乾燥時間(冬モード) | 45~120分 |
乾燥時間(ダニ対策) | 120分 |
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