地味に進化するセレブ空気清浄機。カドー「AP-C710S」

ブラック↓


カドー PM2.5対応空気清浄機(65畳まで ステンレスブラック)cado AP-C710S-BK

ホワイト↓


カドー PM2.5対応空気清浄機(65畳まで ホワイト)cado AP-C710S-WH

まだまだ「世界No. 1」

この「AP-C710S」はカドーの誇る「世界No.1」空気清浄機です。

「世界No.1」の根拠はもちろん、アメリカ仕込みの世界基準「CADR」で最高値を獲得しているというところから来ています。CADRの主要な測定項目はタバコ煙、粉塵、花粉の3つです。

そして、この「AP-C710S」はどうなのかというと、、、

タバコ煙:450以上→最高値!
粉塵:400以上→最高値!
花粉:450以上→最高値!

全項目で最高値を叩き出しているのです!

だから「世界No.1」。わかりやすいです。

まあ「世界No.1」と名乗っている以上、そうじゃないと困るわけですが、国内メーカーでこの「CADR」の最高値を初めて獲得したのが、カドーの空気清浄機だと聞くと多少リスペクトの気持ちも芽生えてきます。

見た目はそのまま。けど、中身はちょっと違う?

国内メーカーの空気清浄機で初めて「CADR」最高値を獲得したのは、2012年発売のカドーの最初の空気清浄機トップモデル「AP-C700」です。そして2014年発売の旧モデル「AP-C700S」と「AP-C700D」もやはり最高値を獲得してそれに続き、2015年発売の現行モデル「AP-C710S」も最高値を獲得したことで、カドーはこれまで発売されたトップモデル全てで「CADR」最高値を獲得していることになります。ちなみに、旧モデル「AP-C700S」と「AP-C700D」の違いは「PM2.5インジケーター」が付いているか、いないかで、空気清浄機としての性能は同じです。

素晴らしい!

ただ。

これまでのモデル、最初の「AP-C700」と次の「AP-C700S」&「AP-C700D」、そして最新の「AP-C710S」を比べると、正直言って、それほどの違いはありません。搭載しているフィルターが0.09μmという、かなり微小なゴミもキャッチするほど高性能だということ、光触媒を利用してそのフィルターの能力を回復する「フォトクレアシステム」を備えていること、そして大風量であること。

これらの基本的な特徴は過去のモデルも共通して備えています。そして、過去のモデルと現在のモデルは、本体のサイズも変わらず、見た目も良く似ています、というか同じに見えます。

しかし、驚いたことにカドーのトップモデルは新しくなるたびに、適用面積が広くなってきているのです。

「AP-C700」 → 55畳
「AP-C700S/D」 → 62畳
「AP-C710S」 → 65畳

さすがセレブ向けの空気清浄機らしく、適用面積はもともと広大なものになっていますが、最新の「AP-C710S」の適用面積は初代の「AP-C700」より、なんと10畳も増えています。

機能も、見た目も変わらないのに、適用面積だけがグイグイ増えていく。こんなことがあるのでしょうか?

モーター、又はファンに改良が加えられたのか、モーター、又はファンは同じだけど、より効率的に力を発揮できるようになったのか、はたまたまったく別の要因があるのか、定かではありませんが、ともかく何かが違うことは確かです。

その微妙な変化は仕様にもあらわれています。

まずは風量を見てみると、

初代モデル「AP-C700」
風量3.2 → 7.0 → 10 → 12.8/15.3(50/60Hz)㎥/分

2014年モデル「AP-C700S」&「AP-C700D」
風量2.7 → 7.2 → 10.8 → 13.8㎥/分

そして、最新モデル「AP-C710S」
風量2.5 → 7.5 → 11.7 → 15㎥/分

数字はどのモデルでも共通となっている運転モード「弱」→「中」→「強」→「急速」の順番です。

基本的には弱い風はより弱く、強い風はより強くなっている感じですが、初代モデル「AP-C700」は東日本と西日本で分かれている電源周波数により「急速」モードでの風量がかなり違っていることになっています。

それぞれの消費電力をみてみると、

初代モデル「AP-C700」
消費電力25 → 55 → 75/95 → 145/170W

2014年モデル「AP-C700S」&「AP-C700D」
消費電力13 → 40 → 90 → 180W

最新モデル「AP-C710S」
消費電力12 → 42 → 100 → 180W

消費電力は初代モデル「AP-C700」で低風量時の数字が悪かったのが、2014年モデルではグッと改善されています。最新モデル「AP-C710S」ではそれほど変化はなく、風量が増した分だけ消費電力も増えたという感じのようです。

そして、運転音をみてみると、

初代モデル「AP-C700」
運転音30 → 42 → 49 → 58dB

2014年モデル「AP-C700S」&「AP-C700D」
運転音33 → 45 → 53 → 58dB

最新モデル「AP-C710S」
運転音34 → 44 → 50 → 59dB

運転音はだんだん増大している感じですが、最新モデル「AP-C710S」では少し改善されています。

、、、。

コレといった決め手に欠けている観もありますが、全体としては最初の「AP-C700」でバラツキのあった性能を次の「AP-C700S」&「AP-C700D」では安定させて、最新の「AP-C710S」はそこから少し進化した、という感じでしょうか。最新の「AP-C710S」では、よりメリハリの利いた感じとなり、特に風量が全体的に向上していることを考えると、まあ良い方向に進化していると言うことが出来そうな感じはします。

まとめ

この「AP-C710S」は和製ブルーエアの名に恥じず、フィルターの交換費用が2万円弱にもなるというセレブモデルです。フィルター交換は1年が目安だそうですが、フィルターは新しければ新しいほど空気の汚れをキャッチ出来るので、早く交換する分には誰も文句は言わないでしょう。特にメーカーは。

0.09μmの微細な汚れまでキャッチするというこの高性能フィルターは、旧モデルも含めて各モデル共通となっています。ともかく能力の高い空気清浄機を探している場合、「CADR」の最高値を獲得しているこの「AP-C710S」が候補として上がってくる可能性は決して低くなさそうですが、同じフィルターを使えるということを考慮に入れた上で、旧モデルと最新モデルであるこの「AP-C710S」のスペックを見比べると、あまり性能が変わらない2014年モデル「AP-C700S」&「AP-C700D」でも別に良いのじゃないかな、、、という気もしないでもありません。

「AP-C700S」であれば「PM2.5インジケーター」も付いているので、機能的な差もなくなります。しかし、まあ、わざわざこのセレブモデルを選ぶからには、予算にこだわらず、現時点で少しでも「ベター」と思われる選択をした方が悔いが残らなくて良かったりするのかもしれません。

■AP-C710Sのスペック

サイズW423×D297×H714
重さ18.0kg
適用畳数65畳(空気清浄)
風量2.5→7.5→11.7→15㎥/分
運転音34→44→50→59dB
消費電力12→42→100→180W

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