「見てるだけー」なシャープのタワー型扇風機

シャープ スリムイオンファンPF-FTC1

ホワイト↓


シャープ スリムイオンファンPF-FTC1-W(ホワイト系)

そして、ブラウン↓


シャープ スリムイオンファンPF-FTC1-T(ブラウン系)

シャープのタワー型ファンの新モデルです。

昨年発売の「PF-ETC1」とそっくりに見えますが、何が変わったのでしょうか?

まず、サイズは同じです。
トンボの羽根の形状を応用したファンで静音化を実現しているようですが、これも同じです。
送風経路を工夫して柔らかい風を遠くまで届ける「エアロダイナミックフォルム」。これも同じです。
自慢のプラズマクラスターを利用した「シャワーモード」と「衣類脱臭モード」を搭載しています。これも同じです。

どうやら、メインの機能にはあまり違いは無さそうです。

微妙な「みはるだけ」機能

しかし、細かく見て行くとやはり違うところがあるようです(当たり前ですが)。

旧モデルでは「センサーモード」となっていた温度・湿度センサーに基づく自動風量調整機能が、新モデルから「みはり機能」となっています。温度、湿度に合わせた風量調整だけでなく、熱中症などにつながる危険な温度や湿度を光と音で教えてくれるようです。

ただ、この「PF-FTC1」の場合、高温・高湿度の際の警告は分かるのですが、乾燥・低温度の際の警告についてはちょっと微妙な感じもします。

なにしろ、この「PF-FTC1」は温風を出したり、加湿をしたりすることは出来ません。

なので「乾燥・低温」みはり機能で警告が出ても、「PF-FTC1」を動かして状況を打開することは出来ないのです。

「ねえ、そろそろ危ないよ」

と教えてくれるだけ。手を差し伸べてくれる訳ではありません。

教えてくれるだけ良いじゃないかと言われれば、まあそうなのですが、この「PF-FTC1」の警告を受け、乾燥している場合は加湿器、寒い場合はエアコンなどを人間がスイッチを入れて動かすということになります。

加湿器やエアコンがフル稼働するなか、この「PF-FTC1」は何もせずにヌボーっと突っ立っているということになるわけです。もちろん「PF-FTC1」とすれば、

「フフン、乾燥してるって、オイラが教えてやったんだぜ。オイラがね」

と言いたいのかもしれません。しかし、この「PF-FTC1」の高さは80cm以上もあります。割と目立ちます。

そのデカイ図体でしょっちゅうピーピーと警告音鳴らす上に、自慢げにふんぞり返っているとなると、次第に目障りな感じがしてくる気がしてならないのです。

「お前、冬のあいだ中そうしているつもりなのか」

と、そう思わずにはいられない気がするのです。

基本的にこの「PF-FTC1」は「扇風機」です。「温度&湿度警報機」として一年中部屋に置いておかなければならない必要性がどこまであるのか、という疑問があるのです。

さらに、シャープ製の加湿器、エアコンには「みはり機能」を搭載している製品があります。

万が一、加湿器、エアコン共「みはり機能」付きのシャープ製品で揃えていた場合は、あちこちで警告音が鳴って、少しうるさいことになりそうです。

しかも、シャープ製の加湿器とエアコンには連動機能が備わっているモデルもあり、その場合、お互いに連携して稼働することになりますが、この「PF-FTC1」は連動機能とは全くの無関係です。

既に加湿器とエアコンが事態を打開するべく連携して運転を始めているというのに、「PF-FTC1」だけが警告音を鳴らし続けているという悪夢のような事態もありうるということです。

加湿器とエアコンからすると、「誰だ?あいつ?」という感じです。

「扇風機だってさ」
「は?扇風機が冬に何やってんの?」

と陰口を叩かれるに決まっています。

うーん。

何も出来ずにただ「みはる」だけ、というのは、やはりちょっと微妙です。

まとめ

この「PF-FTC1」が旧モデルと異なっている点は他にもあります。

風量が32段階なのは同じですが、新モデルではさらに「ハイパワー」運転が可能となっています。
ただ、どれくらい「ハイパワー」なのかはよく分かりません。

また、左右の首振りに約15°という狭い首振りパターンが追加されたようです。
「パーソナルモード」だそうです。自分だけ用の首振りということですね。

そして、消費電力が増えました。
増えたと言っても、旧モデルが2〜24Wだったのが、3〜27Wになっただけなので、実質的にはほとんど差はありません。

それとカラータイプが旧モデルのホワイト/ブラックからホワイト/ブラウンになりました。

、、、。

総じて見るに、旧モデルから大きく進化したという訳ではなさそうです。
部屋の内装との兼ね合いで、どうしても「ブラウン」が欲しいということでなければ、旧モデルでも問題はなさそうです。まあ、旧モデルは早々に在庫切れになるのだとは思いますが、、、。

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