シャープ「コロネ(EC-HX150)」
ホワイト系↓
シャープ ふとんクリーナー Cornet(コロネ) EC-HX150-W
ゴールド系↓
シャープ ふとんクリーナー Cornet(コロネ) EC-HX150-N
熱ではがして、サイクロンで吸う
徹底したダニ研究から生まれたという、ふとんクリーナーです。
何しろ、メーカーのシャープは約5,000匹以上のダニを飼育してダニの生態から研究したというのです!ヒエ〜。
そして、その研究結果
↓
ダニの寿命=約1ヶ月くらい(案外短いかも!)
ダニの卵=生涯で約100個くらい生む(出生率100.0!)
ダニのフン=1日で体重の約5〜10倍のフンをする(ギャ〜!)
寿命がそれほど長くないのは幸いですが、体重比でみた場合のフンの量はホモサピエンスなどとは比べものになりません。そしてそのフンはアレル物質として人体にも影響を与えるのだそうです。ギャ〜。
やはりダニ、恐るべしです。
しかも、ダニは鋭いツメを持っており掃除機で吸い込もうとすると、そのツメでもって布団の繊維にしがみついて抵抗するのだそうです。ギャ〜。
しかし!
懸命の研究により、ダニの大きな弱点がついに発見されたのです!
それは「熱」です。
ダニに約40度の熱を与えると、ふとんの繊維からツメを離して逃げ出すのだそうです。
そう、このコロネ君はダニに効果のある約40度の温風をふとんに吹きつけてくれるのです!
、、、。
せっかくの研究結果ですが、何だか普通な感じがしないでもありません。
しかし!
このコロネ君はふとん掃除機だということを忘れてはいけません。コロネ君の武器は温風だけではないのです!
ダニが逃げ出そうとふとんの繊維からツメを離したところを、必殺のサイクロン機構による吸引力ですかさず吸い込んでしまうのです。
温風でふとんのダニを引きはがして強力に吸引する=ヒートサイクロン!
なのだそうです。熱のヒートとサイクロンでヒートサイクロン。分かりやす過ぎて、聞き流してしまいそうなネーミングかもしれませんが、温風と吸引のダブルパンチと考えれば、なるほど、なかなか強力なのかもしれないという期待も膨らんできます。
しかも!
このコロネ君の温風の温度は吹き出し時点で60度以下で、ふとんに優しい温度のため、ふとんへのダメージが少ないのだそうです。
普通ダニを死滅させるためには、ダニの周囲で50度以上の高温が必須らしく、60度、或いは70度でも短時間その温度にしたくらいでは、生き残るものもいるというくらいダニはしぶといようです。しかし、はじめからダニを死滅させることを狙っていないコロネ君の場合はそこまでの高温が必要ないということなのです。
ただ、そうなると重要になってくるのが、引きはがしたダニを吸い込む吸引力ということになります。なにしろ、40度程度の熱ではダニは熱さから逃れるために、ツメをふとんからちょっと離しただけで、まだピンピンしているのです(たぶん)。ここでダニを吸い込んでおかないと、せっかく温風をダニに吹き付けた意味が丸ごと無くなってしまう危険性が濃厚です。
ところが、そんな時に気になってきてしまうのが、このコロネ君の搭載するサイクロン機構があまり強力な感じがしないということです。
なぜなら「遠心分離サイクロン」と名づけられているそのサイクロン機構は、ゴミと空気を吸い込み、ともかくクルクル回しているうちに、いつの間にかゴミと空気が分離しますよ的なミステリー系システムだったりするのです。
それを裏付けるようにか、裏付けさせないためにか、コロネ君の説明において、サイクロン機構の詳細については思い切り良く省略されています。サイクロンマニアのダイソンさんが自分のサイクロン機構の説明にこれでもかと言わんばかりに文字数と写真を投入しているのとは対照的です。
また、このコロネ君は、280〜最大530Wの低消費電力もウリとしています。普通なら低消費電力はありがたいものなのですが、「遠心分離サイクロン」が今ひとつな感じがしてしまうだけに、隙あらばふとんに絡みついてやろうとしている生きたダニを相手とするためには、最大530Wだとひょっとしてパワーが不足してしまうんじゃないだろうかという不安の要因ともなりかねません。
叩きっぷり+お手入れは秀逸
コロネ君(EC-HX150)には、毎分最大約12,000回=1秒で200回という高速叩き機能もついています。この毎分12,000回という叩き回数は、たぶんライバル視しているのだと思われるレイコップ最上位モデル「RP」の毎分3,600回という叩き回数はもちろん、下位モデルにあたるコロネ「EC-HX100」の毎分6,000回も問題にしない驚異の叩きっぷりを誇ります。
また、ゴミ捨てはワンタッチなうえ、ダストカップ周りは水洗いが出来るようになっているので、気合さえ入れれば本体を清潔な状態にしておくこともできます。
本体の重さは電源コード込みで約2・4kgでこれは「軽い」という触れ込みですが、仮想ライバル(たぶん)のレイコップでも、ヒーターを搭載している「RP」(3・4kg)以外は2・4kgを超えているモデルはないので、特別軽いというほどでもありません。
まとめ
ふとんを熱で暖めて、逃げ出したダニを吸い込む!というコロネ君のコンセプトは分かりやすくて、なかなか魅力的です。
温風も40度とダニを瞬殺するほどではなく、吸引力も特別強いものではなさそうなので、これで大丈夫なのかな、、、という不安を感じなくもないですが、このコロネ君はダニを飼育しつつ、開発されたということなので、ダニごときにはこの程度で大丈夫だと完全に見切っているという可能性もゼロではありません。
ともかく、超高温だったり、吸引力が強すぎたりするよりは、ふとんに優しいということは間違いないので、ソフト路線の人にとっては好ましい仕様だと言えそうです。
ただ、ふとんを叩くことについては、1秒で200回という驚異の叩き回数なので単純にふとんに優しいというわけではないのかもしれません。
また、根本的にこのコロネ君の温風は吸引した後の排気なので、サイクロン機構のフィルターの清潔さには気をつけておいたほうが良いでしょう。
構造上、排気をふとんに押し付けることになるので排気が汚れていると、いくらふとんに温風を吹き付けてみたところで、ふとんクリーナーとしては何の役割も果たしていないということになりかねません。
その点、この上位モデルのコロネ君「HC-HX150」は通常のプリーツフィルターだけでなく「Ag+アレルディフェンスフィルター」という強力なフィルターを搭載しているので、幾分配慮されていると言えそうです。
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