おしゃべりしちゃうシャープのコードレス掃除機

シャープ EC-DX100



シャープ EC-DX100-R

この「EC-DX100]は一見、普通の掃除機に見えます。球状をした外観は、同じシャープの「EC-QX310」にそっくりです。

しかし!

この「EC-DX100」はただの掃除機ではありません!

コードレス、しかもサイクロンなのです。

コードレス=便利なはず、、、

コードが無いので、思いついた時にサッと掃除が出来ます。

そして、紙パック不要&吸引力が持続するサイクロン式なので、ドンドンごみを吸いこめます。

おおー!

素晴らしいじゃないですか。

チャチャッと掃除が出来るというのは、とても魅力的です。

なにしろ掃除機のコードは、けっこう邪魔になります。

長くて引き出すにも時間が掛かりますし、部屋を移動するたびにコンセントを抜き差ししなければなりませんし、掃除をしている最中にも引っ掛かったりします。

コードが無くて済むなら、断然そっちの方が良い。

間違いありません!

しかし、各メーカーのメイン掃除機は基本的にコード有り掃除機です。

なぜでしょうか?

もちろん、コードが無い=電気が補充されず、パワーが持たないからです。

当たり前ですね。

そもそも、掃除機は消費電力1000Wを超えることも珍しくない、ハイパワー電化製品です。

部分的な掃除を行うためのハンディタイプの掃除機ではなく、コロコロ転がして部屋全体の掃除をするための掃除機でコードレスというのは、なかなか大胆です。

さて、そんな大胆な「EC-DX100」ですが、いったいどれくらいの時間、駆動し続けられるというのでしょうか?

弱モードで最長約46分、強モードだと約13〜15分だそうです。充電時間は約4時間です。

この「EC-DX100」には、アイドリングストップ機能もついていますが、それが機能する「自動エコモード」にしても、駆動時間は約20〜46分と最長の運転時間は変わりません。

、、、。

これは微妙です。

最長46分というのは、コードレスとしてはなかなかの駆動時間ですが、弱モードの場合の時間となるので、カーペットや絨毯の掃除にはおそらく向かないでしょう。そして強モードの駆動時間は、いわゆるハンディタイプの掃除機と大差ありません。

うーん、、、。

はたして、この「EC-DX100」はメインの掃除機となり得るのでしょうか?

リビングのカーペット半分を掃除し終わったところで無念の電池切れ→次の掃除はまた4時間後、というのはちょっと避けたいところです。

しかし電池切れに備えて、もう1つコード有りの掃除機を準備しておくというのは、全くもって気が進みません。

なにしろ、この「EC-DX100」の本体サイズは、通常の掃除機とそれほど変わるものではないのです。

よく似た外観をしている同じシャープの「EC-QX310」と比べると、むしろ少し大きく、重量も1kg重いくらいです。2台目の掃除機とするなら、もう少しコンパクトであって欲しいところです。

ワンルーム、ツールームくらいなら何とかなりそうな気がしますが、広い部屋を掃除する場合は、かなりの高速作業が必要となりそうです。

メイン掃除機をコードレスにするという大胆なコンセプトの掃除機の場合には、使い方にも大胆さ必要だよ、ということなのかもしれません。

機能充実!けど、おしゃべりしてるヒマはないかな、、、

稼働時間はさておき、機能面については「盛りだくさん」です。

特に驚きなのは、シャープのロボット掃除機「ココロボ」と同じように「ココロエンジン」が搭載されており、フィルターの目詰まりや充電の状況を音声で教えてくれるということです。

「ゴミを捨ててください」とか「充電してください」とか、しゃべるというのです。

、、、。

これは、必要なのでしょうか?

自動で動き回るロボット掃除機なら、ペット的な要素として会話っぽいことが出来るというのが長所となるというのも分からないこともありません。

しかし、この「EC-DX100」はさっさと作業を終わらせなければならない充電池タイプの掃除機です。

しかも、この「EC-DX100」のダストボックスの容量は250mlと一般的なハンディタイプの掃除機よりもむしろ小さいので、掃除機が何と言おうが言うまいが、基本的に毎回ゴミ捨てが必要な感じです。充電についても、もちろん同様だと思われます。

言われなくても分かってるよ!

というシーンが多そうなので、メーカーがなぜこの掃除機に言葉を話させようと考えたのか、よく分からない感じがします。

もしかすると、このココロエンジンの声を聞けば、掃除をしようと急いでいた気持ちが落ち着いたり、リラックスしたりする効果があったりするのかもしれません。まったくの憶測なので、逆効果にならないことを願うばかりです。

また、から拭き効果があり、タテヨコ自在に動かすことの出来る自走式のヘッドや、ロング伸縮ブラシ、ホースに装着されている手元ブラシなど、通常の掃除機と同様の機能を備えているのは魅力と言えそうです。まあこの「EC-DX100」の場合、見た目も通常の掃除機なワケですが、、、。

まとめ

おしゃべりするキャニスター掃除機っぽいコードレスクリーナーという個性的なこの「EC-DX100」ですが、掃除機としてのメイン部分であるサイクロン機構については大きな期待は禁物です。

「遠心分離サイクロン」という、いささか分かり易すぎる感のあるネーミングのサイクロン機構は、遠心力で分離しきれないゴミをフィルターでブロックするタイプのサイクロンです。

そのため、掃除をする都度「フィルターお手入れ」なるレバーをガチャガチャと動かし、フィルターに付着したゴミを落としてあげる必要があります。ただ、フィルターは水洗い出来るので、手間さえ掛ければ清潔に保つことは可能となっています。

他にもプラズマクラスターが搭載されていたりしますが、これはもはやシャープ製品の標準装備的なものとなっているようなので、特に気にする必要は無いのかもしれません。効果のほどについては色々と意見があるようですが、「効果があると良いな」程度に考えておいて、あまり気に病まない方が精神衛生上は良さそうです。

つまるところ、この「EC-DX100」は、通常の掃除機の機能を詰め込んだ、ハンディ掃除機並みの駆動時間の掃除機、ということになりそうです。しかし、ハンディ掃除機のようにコンパクトという訳ではありません。

ある程度の広さがある家の場合、メインの掃除機として使うには電池切れの危険性が高過ぎます。しかし、2台目の掃除機としてはサイズが大き過ぎます。

つまり、3台目、あるいは4台目の掃除機として、「階段専用」や「ボク」「ワタシ」専用の掃除機とするのには良いということになるのかもしれません。

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