シャープの”量産型”除湿乾燥機「CV-C100」

シャープのミドルクラス除湿乾燥機です。

ホワイト↓


SHARP プラズマクラスター冷風除湿機 ホワイト系 CV-C100-W

そしてブラック↓


この「CV-C100」の前年度モデルとして「CV-B100」があります。

今回の新モデルでどこが変わったのかというと、驚いたことに何も変わっていません。見た目が良く似ていますが、それもそのはずです。

本体サイズも、除湿能力も、タンク容量も、消費電力も、タイマーも、フィルターも、みーんな同じです。

まあ、実のところよくあることなので、驚く必要はあまり無いのかもしれません。

ただ、ほんの少しだけ変わっている部分があります。

それは、運転モードの名称です。

新モデル「CV-C100」には「連続除湿」というモードがありますが、旧モデルでは「カビ除湿」という名前でした。

旧モデルの「カビ除湿」には、「カビの発生を抑制したいとき/連続して除湿したいとき」という説明がつけられていたのですが、この「CV-C100」の「連続除湿」の説明には「連続して除湿したいとき」という説明だけで、カビうんぬんの表記が削られた形になっているのです。

まさか、新モデルになって、カビの発生を抑制することが出来なくなってしまったのでしょうか?

これは気になるところです。

しかし、おそらく機能としては「同じ」だと思われます。

昨年末にシャープは消費者庁からプラズマクラスターの効果をうたう表記について、是正するよう指示を受けています。この時は掃除機に搭載されたプラズマクラスター機能に関するものでしたが、もともとプラズマクラスターは効果があいまいな部分があるので、この除湿乾燥機についても、カビ抑制効果を全面に押し出すのは危ないという判断が働いたのかもしれません。

しかし、脱臭効果については明確に測定出来るためか、変わらず最大のアピールポイントとなっています。

メーカーのおすすめポイントを見ても、部屋干し衣類の生乾き臭を「スポット脱臭」、衣類に付いた汗臭を「スポット脱臭」、染み付いたタボコのニオイを脱臭、と製品は衣類乾燥機だというのに、すっかり「脱臭」押しとなっています。

ただ、生乾き臭や汗臭を「スポット脱臭」した効果を測定している実験では、プラズマクラスターイオンの濃度を100,000個/㎤にして、その数時間後の結果とされています。

この「CV-C100」に搭載されているプラズマクラスター7000は、吹出口から2メートルのところで測定したときに、プラズマクラスターイオンが7,000個/㎤というのが濃度の目安となっています。100,000個ではケタが違います。そのため、「スポット脱臭」の効果測定については、吹出口から1メートルの地点でのプラズマクラスターイオンの濃度となっています。吹出口から近い分、イオン濃度も高いという訳です(たぶん)。

しかし、脱臭したい衣類を吹出口から1メートルのところに置かねばならないとなると、脱臭出来る衣類の量はかなり限られることになりそうです。

それを「部屋干し衣類の生乾き臭を脱臭」すると言われると、やっぱり少し大げさなのでは、、、という印象がしなくもありません。

だいたい「スポット脱臭」という運転モード自体、実際はありません。「衣類脱臭」モードにした上で、吹出口を衣類に限りなく近づけて使用する必要があるため、それを「スポット脱臭」と言っているのだと思われます(たぶん)。

シャープが「プラズマクラスターはシャープだけ」と言い続けてかなりの歳月が経ちましたが、最近は、そんなに「プラズマクラスター」に頼らないとダメなのか、という感じもしないでもありません。しかも、プラズマクラスターの効果が、目に見えてハッキリ分かるという性質のものでないだけになおさらです。

この「CV-C100」も室温に応じて、適度な湿度になるように自動で除湿してくれるモードなどは便利そうなのですが、衣類2kgの乾燥時間が約80分というのは、他社製品と比べると少し見劣りしてしまいます。どうせ新発売扱いするなら、旧モデルと同じ製品ではなく、基本性能を少しでも向上させて欲しいという感じがします。

しかし、ともかくシャープを応援するためにでも、なんでも、どうしても、この「CV-C100」を入手したいのだ!というシャープファンの方は、せめて旧モデル「CV-B100」の在庫を先に探してみることをお勧めします。在庫も減りますしね。

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