コーナーの掃除に有利だという独特の三角形な外観が特徴となっているルーロの最上位モデルです。
パナソニック ロボット掃除機 RULO(ルーロ) クリアホワイト MC-RS810-W
「日本の掃除は、ルーロにおまかせ」
と、さすが国内家電メーカーの雄、パナソニック製品らしく、舶来品のルンバをバリバリ意識しているかのような発言も飛び出して来ます。
ただまあ、現時点でのロボット掃除機としてのブランド力は、アイロボットのルンバが圧勝でしょう。
しかし「日本の掃除」を背負って立つと豪語するこの「MC-RS810」も、なかなか侮れない能力を持っていることは確かです。
最大の特徴は、現行ルンバの最上モデル「980」にも搭載されているSLAM技術(部屋の中をマッピングしつつ掃除を行う機能)をこの「MC-RS810」も使用しているということでしょう。
マッピングを行うことで効率的な掃除が可能となっており、この「MC-RS810」は、最大で約120畳という広大な空間を掃除することが出来ます。これはルンバ「980」の最大112畳という掃除面積を上回る数字となっています。
そしてこの「MC-RS810」は、部屋のマッピング能力もさることながら、それを活用した機能も充実しています。
専用のアプリ経由となりますが、この「MC-RS810」が認識している部屋のマップを見ることが出来るだけでなく、本体に搭載されている、ゴミの量を検知するクリーンセンサーとマッピング機能が連携していて、部屋のどこにゴミが溜まりやすいのかをマップ上で確認することが可能となっています。
時間が無いときには、ゴミが溜まりやすいところだけに絞って清掃する「お手軽」モードも備えていたり、逆に指定したエリアを2回走行して掃除する「徹底掃除」モードもあります。
なるほど、単に広い面積を早く効率よく掃除するのではなく、その部屋のゴミの溜まりやすいところをデータとして蓄積してくれたりすると、マッピング機能もより便利なものになりそうな感じはします。
また、この「MC-RS810」の投入に合わせて、専用アプリでマップ上に設定出来る侵入禁止エリアが1→2箇所に増えています。2箇所だけじゃなくて無制限に設定出来た方が良いような気がしますが、アプリとの連携機能があると、購入後にもこのようなバージョンアップが期待できるところは大きな利点でしょう。
この「MC-RS810」のマッピング機能や運動性能など、基本的な仕様については、実は旧モデル「MC-RS800」とそれほど変わりません。
しかし、数少ない違いの1つがメインブラシの改良です。
メインブラシ自体の構造は旧モデルとあまり違いは無いのですが、拭き効果を高めるY字型の白ブラシが増量されており、見た目でも白色が増えています。
そしてなんと、この増毛で集塵性能が約10%アップしているのだそうです。
それなら最初から増毛しておいてよ!
という気もしないでもありません。
まさか旧モデルのブラシが当てずっぽうで作られたはずもなく、その時にも適切なブラシの量くらいは当然テストしていると思うのですが、何か見込み違いがあったのでしょうか。
ひょっとして、さらに増毛すれば、もっと集塵性能が上がるのでは?
とも考えてしまいそうになりますが、さすがに、いや、きっと今回のブラシ量がベストなのでしょう。
まあ、ともかく集塵性能がアップしていることが良いことなのは間違いありません。
また、音をなるべく控えめに運転する、その名もズバリの「音ひかえめ設定」も出来るようになっていて、家にいる時などにこの「MC-RS810」を起動しやすいようになっています。
使い勝手の良いマッピング機能に加え、障害物を検知するためにレーザー、超音波、赤外線という3種類のセンサーが搭載されていることなど、ルーロの最上位モデルは、既に旧モデル「MC-RS800」の時点でロボット掃除機としてハイレベルな性能を有していました。
そして、この「MC-RS810」では、集塵性能が10%もアップして、騒音を抑えた運転も出来るとなると、「日本の掃除」を背負って立とうというメーカーの意気込みも理解出来るような気もして来ます。
ただ。
この「MC-RS810」の実勢価格は、ルンバの最上位モデル「980」とほぼ同じ価格帯となっています。
出来れば、「ルンバ」よりもグッと価格が抑えられていると、「ルーロ」に手を伸ばしやすかったような気がしますが、メーカーは「ルンバ」とあくまで実力でもって真っ向勝負をすることに決めたようです。
この「MC-RS810」がかなりの高性能モデルであることは確かでしょう。
しかし、欲しいのは「ルンバ?」、それとも「ルーロ?」と聞かれて、迷わず「ルーロ」を取ることが出来るのかと言われると、やはりそこで「ルンバ」のブランド力が発揮されてしまいそうな感じはちょっとあるかもしれません。
■ルーロ(MC-RS810)のスペック
発売 | 2018年10月 |
サイズ | 幅330×奥行325×高さ92mm |
重さ | 3.0kg |
集じん容積 | 0.25L |
稼働時間 | 約100分 |
稼働面積 | 最大120畳 |
充電時間 | 約3時間 |
バッテリー寿命 | 充放電約1500回 |
乗り越え可能な高さ | 約2cm |
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