わずかな違いが悩ましい、マキタの大人気コードレス掃除機の兄弟モデル「CL108FDSHW」

シンプルで安定感のある性能を備えつつ、本体価格が比較的に安価ということから、根強い支持を得ているのがマキタのコードレス掃除機です。この「CL108FDSHW」は、重さとパワーの程よいバランスを持つ10.8Vバッテリーが標準装備されているモデルとなります。


マキタ コードレス掃除機 カプセル式 10.8Vバッテリ充電器付 CL108FDSHW

高い人気を誇るマキタのコードレス掃除機ですが、当然のことながらマキタのコードレスならどのモデルでも人気があるというわけではありません。

特にアマゾンのスティッククリーナーのランキングにおいては、2016年発売の「CL107FDSHW」が圧倒的な人気モデルとなっていましたが、最近になって順位を高めているのが、この「CL108FDSHW」です。

「CL107FDSHW」の「7」が「8」に変わっただけという型番の数字の近さから想像される通り、「CL107FDSHW」と、この「CL108FDSHW」はとても似た仕様のモデルとなっています。

運転モード(=パワー)が3段階から選択出来ること、手元にLEDライトが付いていること、そして何より、基本仕様のバッテリーが同じということもあって、3段階の「標準」で約25分、「強」で約12分、「パワフル」で約10分、という運転時間は全く共通となっています。

しかし、もちろん違う点もあります。

最大の違いは、「CL107FDSHW」が交換式の紙パックにゴミを吸い込んでいくのに対し、この「CL108FDSHW」はカプセル式となっていることです。

カプセル式とは、要するに本体のダストケースに直接ゴミを吸い込んでいく方式です。ダストケース(=カプセル)を開けばそこにゴミが溜まっているので、それをそのまま捨てるだけという分かりやすさが特徴です。

ただ、本体の内部までゴミが入り込まないように、ダストケースの出口にスポンジフィルターと、布状のフィルター、さらにメッシュ状のプレフィルターを装着することでガッチリとガードしています。カプセル式の「CL108FDSHW」では、これらのフィルターのお手入れが必要となります。

紙パック式の「CL107FDSHW」の場合、ゴミは紙パックの中に入るので、紙パックごと捨てることになります。紙パックはゴミと排気を分離するフィルターの役目も担っているので、紙パックの外側にはスポンジフィルターしかありません。

なので、紙パック式の「CL107FDSHW」の場合、ゴミ捨ての際にゴミに触れなくて済む上に、本体内部のフィルターのお手入れが少なくて済むというメリットがあります。しかし、紙パックは交換が必要な上、紙パックの容量は330mlしかありません。ダストケース(=カプセル)に約600mlの容量があるこの「CL108FDSHW」と比べると、より頻繁なゴミ捨てが必要となるでしょう。

他に、紙パック式の「CL107FDSHW」のパワフルモードでの吸込仕事率は32Wとなっていて、30Wであるこの「CL108FDSHW」の数字をわずかに上回っていたりするという違いもありますが、吸引力の差を露骨に感じられるほどの違いではないでしょう。

結局のところ、どちらがベターなモデルなのかを決めるためには、カプセル式と紙パック式のどちらが好ましいのかという点に尽きることになりそうです。

ここで検討しておく必要があるのが、コストについてかもしれません。

まず、オフィシャルの本体価格(2020年11月時点)は、この「CL108FDSHW」が19,400円+税、紙パック式の「CL107FDSHW」は 20,000円+税なので、その差は600円しかありません。

ただ、紙パック式の「CL107FDSHW」の場合、紙パックの交換コストが掛かります。紙パックは10枚で600円とそれほど高価なものではありませんが、前述の通り容量は330mlしかありません。一般的な紙パック式掃除機の場合、紙パックには1.5リットル前後の容量があり、2~3か月ごとの交換が目安とされています。「CL107FDSHW」 の容量に合わせて、仮に2週間に1回程度の頻度で紙パックを交換した場合、1年間で3セットの紙パック(10枚入)、1,800円+税の紙パックコストが掛かることになります。

1年間で1,800円ですが、紙パック1枚あたりで考えると、2週間で60円という金額です。カプセル式であるこの「CL108FDSHW」の場合、各種フィルターのお手入れがより頻繁に必要になることを考えると、単純にコストが低いからベターとはならなさそうな感じもします。どちらかというと、容量も多く、よりシンプルな構造をしているカプセル式の「CL108FDSHW」は、豪快な使い方をしたい場合に向いていて、紙パック式の「CL107FDSHW」は、もうちょっと上品な使い方に向いているのかもしれません。

■CL108FDSHWのスペック

発売2018年8月
集じん容量600ml
吸込み仕事率最大30W
運転時間標準25分・強12分・パワフル10分
充電時間約22分
運転音-
サイズ(本体)長さ456×幅110×高さ150mm
重さ1.0kg
バッテリー寿命-
バッテリー価格(BL1015)約6,000円

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