一点突破を狙ってくる日立の徐加湿空気清浄機クリエア「 EP-LV1000」

空気清浄の他、加湿と除湿もこなす日立のマルチロールモデルです。



日立 除加湿空気清浄機 クリエア EP-LV1000-T(ブラウン)

「空気清浄」+「加湿」+「除湿」というマルチロールモデル市場には、ダイキンの「クリアフォースZ」という強力な製品が存在します。

「クリアフォースZ」は「空気のプロ」を自称するダイキンの自信作で、自信があり過ぎるのか、この数年はほとんど改良をしていないらしいというほどの完成度を誇る製品です。製品名をみても、この「クリエア」と「クリ」までは同じですが、その後を見ると「アフォースZ」の方が、「エア」よりもずっとゴツくて強そうな感じです。まあ、印象だけですけど。

ともかく、この「EP-LV1000」が空気清浄機系マルチロールモデルである以上、この強力なライバルとの比較を避けて通ることは出来ません。

まずは空気清浄の最大風量です。

日立「クリエア EP-LV1000」→7.2㎥/分
ダイキン「クリアフォースZ MCZ70T」→7.0㎥/分

あ!

「クリエア」の方がパワーがある!
いきなり、これは意外です。

慌てて、加湿と除湿を見てみると、

1時間あたりの最大加湿量
日立「クリエア EP-LV1000」→540ml/時
ダイキン「クリアフォースZ MCZ70T」→630ml/時

1日あたりの最大除湿量
日立「クリエア EP-LV1000」→6.5リットル
ダイキン「クリアフォースZ MCZ70T」→8/9リットル(50/60Hz)

加湿と除湿については、「クリアフォースZ」の方が上回っています。

しかしまあ、本来この方が順当でしょう。

この2モデルの本体サイズを見ると、日立「EP-LV1000」が幅398×奥行293×高さ648mm、重さ16kgなのに対し、ダイキン「クリアフォースZ」は幅415×奥行340×高さ690mm、重さはなんと22kg。「クリアフォースZ」の方がひと回り大きいのです。

価格を見ても、基本的に10万円に迫る勢いの「クリアフォースZ」に対し、この「EP-LV1000」は6万円前後と一歩下がったところにいます。

そして、メーカーの「総力を結集した」と胸を張る「クリアフォースZ」は、ダイキンの空気清浄機の中で唯一「クリアフォース」という専用のシリーズ名まで頂戴しているのに対し、日立の空気清浄機の場合、自動お掃除機能を備えた除湿機能の無い通常の加湿空気清浄機「クリエア EP-MVG110」があくまでメインモデルであって、マルチモデル「EP-LV1000」は「クリエア」シリーズのラインアップの末席に一応連なっているみたいな感じなのです。

サイズも、価格も、メーカーのチカラの入れ方からしても違うのです。

これはやはり、この「EP-LV1000」が最大風量で「クリアフォースZ」を上回っていることの方が「意外」と言った方が良さそうです。

実はこの数字にはカラクリがあります。

この「EP-LV1000」の旧モデルにあたる、2013年モデル「EP-JV1000」、2014年モデル「EP-KV1000」、そして、2015年モデルのこの「EP-LV1000」まで、「ターボ」時の風量だけを見ると、2013年=6.5㎥/分、2014年=6.7㎥/分、2015年=7.2㎥/分と着実に増大しています。

しかし、それ以外の運転モードについて見てみると、静=1.0㎥/分、弱=1.5㎥/分、中=2.8㎥/分、強=4.1㎥/分、という数字は、2014年モデル「EP-KV1000」と全く同じで、2013年モデル「EP-JV1000」には「弱」モードがなく、「静」の風量が0.8㎥/分と小さいですが、「中」と「強」モードについてはやはり同じなのです。

要するに、この「EP-LV1000」は最大風量だけをピンポイントに強化して、他はそのままという1点突破型の製品なのです。

さらに、この「EP-LV1000」と、2014年モデル「EP-KV1000」、2013年モデル「EP-JV1000」は全て本体の大きさ、重さが同じです。そして、最大540ml/時の加湿量、最大1日6.5リットルの除湿量という数字も同じなら、搭載している機能も同じです。外観についてもかなりの相似形となっていますが、メーカーがわざわざカラーリングを変えてくれているおかげで見分けがつくという、そこは親切設計になっています。というか、もしかするとカラーリングを変えておかないと、関係者でも混同しかねないという危険性をメーカーの方がよく分かっているのかもしれません。

しかもこの「EP-LV1000」は、加湿と除湿の水タンクが共通なので、除湿をした後に加湿を行うためには、一度水タンクの水を捨てなければいけないという弱点もあります。「クリアフォースZ」は加湿と除湿の水タンクが別になっているので、加湿と除湿を連続して行うことが出来ます。

トータルの性能面で見れば、おそらく「クリアフォースZ」の方が優れていると言えるでしょう。

しかし、加湿と除湿を使い回すシチュエーションなんて、そんなにないよ!という場合は、本体の価格と性能をよく見比べて検討する価値が全くない製品でも無さそうです。

■EP-LV1000のスペック

サイズW398×D293×H648
重さ16.0kg
適用畳数31畳(空気清浄)
風量1.0→1.5→2.8→4.1→7.2㎥/分
運転音14→19→32→39→52dB
消費電力4→5→10→17→60W
加湿量120→160→350→540ml/h
除湿量3.6→3.8→6.5L/日
タンク容量約3.5L

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