日立のキャニスタータイプ掃除機の最上位モデルです。
ルビーレッド↓
日立 サイクロン式クリーナー パワーブーストサイクロン CV-SF900-Rルビーレッド
ディープシャンパン↓
日立 サイクロン式クリーナー パワーブーストサイクロン CV-SF900-Nディープシャンパン
「お掃除がもっとラクに」という触れ込みです。
「ホースとヘッドは軽く、パイプは細く」なったのだそうです。
あーなるほど、軽くなったんだ。
なら最初から「軽くなりました!」って、もっとはっきりアピールすれば良いのに、、、と考えてしまうのは早計です。
「ホースとヘッドは軽く、パイプは細く」とわざわざパーツを限定しているのはなぜなのでしょう。
そう。
「本体」は軽くなっていないのです。
この「CV-SF900」、そして旧モデルとなる「CV-SE900」の本体の重さは3.5kgで同じです。
では「ホースとヘッドは軽く、パイプは細く」なった付属品込みの重さはというと、旧モデル「CV-SE900」の5.1kgに対し、この「CV-SF900」は5.0kgとなっています。
その差、100gです。
、、、。
本体であろうと、付属パーツであろうと、掃除機が軽くなることは使う側にとって嬉しいことであることは間違いありません。しかし、全て込みでたった100gとは、これで「お掃除がもっとラクに」と言われても、ちょっとピンと来ない感じがしてしまいます。
メーカーもそれを意識してか、わざわざ旧モデル「CV-SE900」と、この「CV-SF900」を使って、掃除をするときの筋肉負担を計測していて、この「CV-SF900」の方が約10%筋肉負担が少ない!という実証実験まで行っています。
そんな実験しているより、もっと根本的な軽量化方法を考えた方が良いのでは?
という心配は余計なお世話でしょうが、この「CV-SF900」の標準使用時の5.0kgという重さは、掃除機としてちっとも軽くないどころか、下手をすると重たい方に入るかもしれないということは心得ておく必要があるでしょう。
パナソニック、東芝、シャープ、三菱電機といったライバルメーカーのキャニスタータイプ掃除機の最上位モデルは、いずれもこの「CV-SF900」と比べて、本体そのものも、そして標準使用時の重さも軽く、三菱電機以外のモデルの標準使用時の重さは3kg台となっています。ちなみに三菱電機のモデル(TC-ZXH30P)も4.6kgです。
そして、この「CV-SF900」に本体が重いなら重いなりの何か強力な長所があれば良いのですが、パッと見、そんなところもない、、、というのが、この「CV-SF900」にとって厳しいところでしょう。
一応、この「CV-SF900」は、強い吸引力を特徴としていて、確かに吸込仕事率は最大410Wとかなり高いのですが、吸込仕事率=ゴミを取る能力、とは言い切れないところが難点です。
特にこの「CV-SF900」に搭載されているサイクロン機構「パワーブーストサイクロン」は、サイクロンでゴミと空気を分離するより、フィルターでガッチリとゴミをこし取る、というタイプなので、フィルターを間に挟んでも吸引力を維持するために、高い吸込仕事率が必要という側面があることは否定出来ません。
この「CV-SF900」で、高い吸引力よりも期待出来そうなのは、運転音かもしれません。
ライバルメーカーのキャニスタータイプ掃除機の最上位モデルの運転音が軒並み60dBを超えているのに対し、この「CV-SF900」の運転音は49〜54dBとなっていて、かなり静かと言えるでしょう。
もちろん静かといっても、あくまで他の掃除機と比べての話で、掃除をしながらテレビを見るというわけにはいかないでしょう。
それでも、少しくらい重たくたって、なるべく静かな掃除機が良い!
というニーズはゼロでは無いに違いありません。
ただ。
この「CV-SF900」の旧モデル「CV-SE900」も、実は同じ運転音です。
それどころか、旧モデル「CV-SE900」の吸い込み仕事率は、最大440Wとなっていて、パワー自慢のはずのこの「CV-SF900」よりも大きな数字となっています。
さらに、最上位モデルであるこの「CV-SF900」は、付属品が充実したモデルとなっていますが、昨年の最上位モデルである旧モデル「CV-SE900」も同じく付属品充実モデルで、高いところの掃除に使える「ワイド曲がるロング吸口」や、叩き機能のある「電動ふとんブラシ」が付いていて、どちらかというと旧モデル「CV-SE900」の方が、付属品が充実しているのです。
もちろん、この「CV-SF900」にも、ホコリは吸い込むけど、小物は吸い込まない構造になっている新しい「ほうきブラシ」や、電動ではないもののワイドになった「ふとんブラシ」が付いてくるので、便利な感じはします。他にも、押すときも引くときもゴミを吸い込める、床用の「パワフルスマートヘッド」が少し改良されていたりして、全体的な使い勝手は決して悪くはなさそうです。いや、ないはずです。
普通に考えれば、この「CV-SF900」を旧モデルと比べたときに、それほど変わらないということはあったとしても、劣っているということは考えにくいでしょう。ひょっとすると、明確にスペックに表れていなくても、他に細かなところで改良されている点があるのかもしれません。ただ、使用時の標準重量が100g軽くなっていることを考慮に加えても、別に旧モデルでもいいかな、、、と思ってしまう程度の進化度合いだということは言えそうです。
■CV-SF900のスペック発売 | 2018年7月 |
タイプ | サイクロン式 |
集じん容量 | 0.4L |
吸込仕事率 | 60~410W |
消費電力 | 190~960W |
運転音 | 49~54W |
サイズ | 長さ336×幅240×高さ290mm |
重さ(使用時標準) | 3.5kg(5.0kg) |
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