ダイキンの最高級モデル空気清浄機。それがこの「クリアフォースZ」です。
この「クリアフォースZ」は「空気清浄」と「加湿」に加えて「除湿」も出来るという1台3役モデルです。
最大の特徴は、加湿用と除湿用の2つの水タンクを備えているため、加湿をした後に除湿をしたり、除湿をした後に加湿をしたりという器用な運転をすることが出来ることです。空気をキレイにしながら、湿度調整もしてくれるのです。
ジメジメした夏の日であろうと、カラカラの冬の日であろうと、この「クリアフォースZ」で自動運転をすれば、適切な空気環境へと整えてくれます。「全自動しつどコントロール!」とメーカーが胸を張るのも納得の多機能モデルです。
そして、この「クリアフォースZ」は単に器用な高機能モデルではありません。
空気清浄の最大風量は7.0㎥/分。最大加湿量は630ml/時。そして、除湿量は1日最大8/9リットル(50/60Hz)となっていて、専用のモデルと比べても最高レベルでこそないものの、中級モデルであれば十分に対抗出来るくらいのパワーを備えているのです。
とりあえずこの「クリアフォースZ」が1台あれば、大抵の部屋の空気は快適にしてくれそうな迫力は十分にあります。
ただ。
この「クリアフォースZ」の最大の課題。それは多機能な分、お手入れする箇所も多いということです。
本体と「プレフィルター」は当然の序の口として、空気清浄用の「脱臭フィルター」、加湿用の「加湿タンク」と「加湿フィルター」と「加湿トレー」そして除湿用の「除湿タンク」は定期的な清掃が必要です。
さらにこの「クリアフォースZ」は、電気集塵式のフィルターを搭載していて、このためのイオン発生装置となる「プラズマイオン化部」という「ユニット」の清掃も必要となります。しかも、この「ユニット」には手荒く扱うと切れる(=「ユニット」ごと交換)「イオン化線」なるトラップも付いているので、適当にお手入れをしていると痛い目を見かねない、なかなか尖った仕様となっているので注意が必要です。
これは2つの意味で問題です。
1つ目は、これが単純に面倒くさいお手入れだということです。
そして2つ目は、本当にこの「クリアフォースZ」はこのお手入れが必要な仕様でなければならなかったのか、という疑問があることです。
なぜなら、同時期発売の加湿空気清浄機「MCK70U(=ACK70U)」では、電気集塵式のフィルターと、このイオン発生部分の仕組みが変更されていて、新型のフィルターが搭載され、同時に「イオン化線」のお手入れが必要な「ユニット」も無くなっているのです。
、、、。
加湿空気清浄機で出来ることが、どうしてプレミアムモデルであるはずの「クリアフォースZ」で出来ないのでしょうか?
一気にモデルチェンジしてしまうと色々とコストも掛かるので、準備を進めつつおいおい変えていきましょう!みたいな思惑がそこにあるような気がしてしまうのは考えすぎでしょうか。
もちろん、電気集塵式の方が集塵効率が高いために、プレミアムモデルであるこの「クリアフォースZ」では、電気集塵式を継続したという可能性もあるわけですが、ここで問題となるのは、この「クリアフォースZ」が近年全く仕様変更がされていないモデルだということです。
1つ前のモデルである「MCZ70T」はもちろん、その前のモデルとなる「MCZ70S」、さらにその前のモデルである「MCZ70R」、そのまたさらに前のモデルとなる「MCZ70P」とさかのぼっても、細かな機能を除いた基本的な仕様については変わっていないのです。
ここまで来ると、来年はおろか、再来年くらいまではこのままモデルチェンジ無しでいくことが決定していたとしても、さほど不思議ではありません。むしろ、来年モデルで新型フィルターが搭載されて、「イオン化線」のお手入れがさりげなくカットされているよりは、このまま電気集塵式で突き進んでもらった方が「クリアフォースZ」らしいとさえ言えるのかもしれません。
もちろん、この「クリアフォースZ」に関しては、最新モデルにこだわる必要は全くなく、価格の安い旧モデルを発見した場合はそちらの方がお得だということは言うまでもないでしょう。
■MCZ70Uのスペック
サイズ | 高さ690×幅415×奥行340mm |
重さ | 22kg |
適用畳数 | 空気清浄31畳・加湿11/18畳(木造/プレハブ)・除湿10/15畳(木造/プレハブ) |
風量(空気清浄) | 1.0→2.2→3.5→4.8→7.0㎥/分 |
運転音(空気清浄) | 18→28→39→46→54dB |
消費電力(最小〜最大) | 空気清浄8〜90W・加湿11〜92W・除湿200〜290W |
センサー | ホコリ・ニオイ・温度・湿度 |
加湿量 | 630ml/h |
加湿タンク容量 | 約3リットル |
除湿量(50/60Hz) | 8/9リットル/日 |
除湿タンク容量 | 約3リットル |
■交換部品
「集塵フィルター(KAFP079A4)」交換目安:約10年、オフィシャル価格:6,000円+税
ダイキン 空気清浄機用交換フィルターDAIKIN 交換用集塵フィルター KAFP079A4
「加湿フィルター(KNME043B4)」交換目安:約10年、オフィシャル価格:3,000円+税
ダイキン 空気清浄機用交換フィルターDAIKIN 加湿フィルター KNME043B4
「バイオ抗体フィルター(KAF059A4)」交換目安:約1年、オフィシャル価格:2,000円+税
※ウイルスが繁殖しやすい冬季などに使用
ダイキン 空気清浄機用交換フィルターDAIKIN バイオ抗体フィルター KAF059A4