クール過ぎて、使う側のセンスも試されそうなダイキンのアシストサーキュレータ「MPF07VS-W」

パッと見ただけでは、何の製品だか分からないくらい斬新な外観をしています。
とりあえず、見た目はかなり格好良いです。



ダイキン アシストサーキュレータDAIKIN MPF07VS-W

一見、スピーカーかとも思ってしまう、この「アシストサーキュレータ」は、その名の通りエアコンの働きを「アシスト」することが最大の役割です。

細長い筐体の中には、ほぼエアコンの送風機能部分が入っていると考えれば良いようです。もちろん、室外機は無いので、冷風も温風も出ません。その代わり電源は普通の100V電源となっています。

この「アシストサーキュレータ」をエアコンと合わせて使用することで、エアコン単体では風が届かない場所に風を送ったり、サーキュレーターとして空調効果を高めたり、はたまたエアカーテンとして使用することも可能です。

そして、この「アシストサーキュレータ」は、基本は壁掛けですが、横向きでも縦型でも床に置いて使用することも出来ます。

ただ、実際に使用する際には色々と注意が必要です。

この「アシストサーキュレータ」に最高のアシストをさせるためには、部屋のエアコンの効果を高めるように設置することが、この上無く重要なポイントとなります。

最も有力な設置方法は「壁掛け」ということになりますが、ここでよく考える必要があります。

ちゃんと設置しないと落下して危ないので、専門の業者か、同等クラスの知識がある人に設置を任せるということは言うまでもありません。もっと大事なのは、この「アシストサーキュレータ」の送風方向です。

この「アシストサーキュレータ」に「サーキュレータ」として働いて欲しい場合は、送風口を天井方向に向ける必要があります。いやいや、そうじゃなくて「エアカーテン」やエアコンの「アシスト」として使いたいんだよ、という場合は、送風口を床に向ける必要があるのです。

そして、壁掛けで設置した場合、一度向きを決めた後に送風方向を変えるためには、また最初から設置をやり直さなければならないのです。

もちろん、「床置き」という選択肢もあります。

床に横向きに設置した場合、「エアカーテン」として使うことは物理的に難しいでしょうが、「サーキュレータ」としても、エアコンの「アシスト」としても使用することが出来ます。

しかし、この幅のある空調機器を床に置いて、そこから吹き上げて来る風を生かすというのは、かなり余裕があるオシャレなスペースにのみ許されたオシャレな使い方と言えるでしょう。

となると、それほどオシャレではないリアルな生活空間における現実的な「床置き」方法は、縦型ということになりそうです。

しかしその場合、この「アシストサーキュレータ」も実質的にはちょっと大きめの縦型扇風機という扱いとあまり変わらなくなってしまいます。

そして、この「アシストサーキュレータ」を扇風機として見てしまった場合、それほどの風速も風量もないことは認めなければならないでしょう。

要するに、縦型で「床置き」することは不可能ではないにしても、ちょっともったいないのでは？という疑問を消し去ることが難しくなってしまいそうな可能性が大なのです。

また、この「アシストサーキュレータ」の操作については、専用アプリを通じてスマホで行うことが初めから想定されています。

専用アプリを使うと、エアコンとの連動運転も可能なのですが、連動運転をするためには、この「アシストサーキュレータ」だけではなく、ダイキン製のエアコンも必要となるのは言うまでもありません。一応、どうしてもスマホを使いたくないという人のために、別売りでリモコンも用意されていますが、そちらはあまりクールな見た目はしていません。

使用シーンがかなり限定されている、この「アシストサーキュレータ」は、国内メーカー製品としてはかなり大胆で、少し異質な存在と言えるでしょう。特徴的な外観も含め、ダイキンらしからぬ製品と言っても良いかもしれません。心なしか、メーカーのダイキンの製品ラインアップでもちょっと浮いている雰囲気さえあります。

そんなちょっと尖ったこの「アシストサーキュレータ」を使いこなすためには、現在の室内の空気の流れをしっかりと把握していることはもちろん、この「アシストサーキュレータ」を使えば、こうやって空気の流れを良く出来る！というビジョンを明確に描く必要があります。

使う側にもそれなりのセンスが要求する、実にクールなサーキュレータと言えそうです。決して万人向けではありません。

■MPF07VSのスペック

◼︎リモコン
「BRC481A11」（オフィシャル価格：1,900円+税）



ダイキン アシストサーキュレータリモコンDAIKIN BRC481A11