設置面積が「ほぼA4」サイズというコンパクトさをウリとする除湿機です。
シャープ 除湿機 CV-J71W(ホワイト)
おそらくですが、メーカーのシャープは除湿機の開発にそれほど関心がないのだと思われます。
その理由は、シャープ製家電の必殺技「プラズマクラスター」です。
自社製のあらゆる家電製品に「プラズマクラスター」を搭載させる傾向のあるシャープですが、除湿機については最上位モデルであっても、搭載されているプラズマクラスターは最低レベルの「プラズマクラスター7000」となっています。下位モデルであるこの「CV-J71」も、搭載されているのは当然「プラズマクラスター7000」です。
けど、除湿機なんだから、別にプラズマクラスターはそんなに関係ないよね。
という反応は至極もっともなところなのですが、メーカーによると、この「CV-J71」の最大の特徴は、乾燥した風(とプラズマクラスター)を下向きに吹き出すことで、「バスマットに付着した菌の増殖を抑制」するとなっているのです。
というか、シャープの除湿機は別名「プラズマクラスター除湿機」ともなっていて、「プラズマクラスター」によって付着菌の増殖を抑制するだけでなく、消臭効果もあることが大きな特徴としてアピールされていたりします。
それだけ「プラズマクラスター」押しをしているにも関わらず、肝心のその「プラズマクラスター」が最低レベルということになると、メーカーのやる気のレベルそのものが疑われてしまうのも致し方ないような気がしてしまうのです。
そしてさらに悪いことに、メーカー自身が説明している「プラズマクラスター」の効果について、「付着カビ菌の増殖を抑える」ことが出来るのは「プラズマクラスター25000」以上となっていて、「プラズマクラスター7000」は対象外となっているのです。
、、、。
これはどうなのでしょう?
もちろん、メーカーはこの「CV-J71」の下向きの風の効果については別途確認しており、そこでは「プラズマクラスター7000」によって付着菌の増殖を抑えることが出来たことがグラフによってはっきりと示されています。
不思議なことにメーカーは特に説明を加えてはいませんが、この「CV-J71」の場合、下向きの狭い範囲に風を集中させることによって、従来の「プラズマクラスター7000」よりも高濃度となって作用したのかもしれません。たぶん、いやおそらく、きっと間違いなくそうなのだと思いますが、これも「プラズマクラスター」を付着菌に作用させたいと考えているなら、初めから「プラズマクラスター25000」以上を搭載すれば済む話です。
最も重視すべきと思われるポイントで怪しい感じがしてしまうところが、この「CV-J71」を含む除湿機全体に対するメーカーの姿勢を表しているような気がしてならないのです。
ただ。
では、この「CV-J71」が全く使えない製品なのかというと、そうではありません。
確かにこの「CV-J71」は、特別な機能を持たず、乾燥時間もどちらかと言うと長く掛かり、現在の湿度を表示するランプすらも持たないモデルです。特別優秀な除湿機では全くありません。
それでも、温度&湿度センサーは備えており、衣類乾燥から除湿までおまかせで運転することが出来ます。旧モデルである「CV-H71」と比べると、下向きの風吹き出し機能や、本体裏面にホースを接続することで連続排水が出来るようになっているなど、たとえ大きな一歩では無くても、着実に進化をしていると言うことは出来そうです。
■CV-J71のスペック
発売 | 2019年4月 |
タイプ | コンプレッサー式 |
除湿能力(1日) | 6.3/7.1L(50/60Hz) |
衣類乾燥時間(2kg相当) | 約180分 |
消費電力 | 175/190W(50/60Hz) |
除湿面積(木造) | 8/9畳(50/60Hz) |
除湿面積(プレハブ) | 16/18畳(50/60Hz) |
運転モードの種類 | 衣類乾燥/除湿/衣類消臭 |
搭載センサー | 温度/湿度 |
タンク容量 | 約2.5リットル |
サイズ | 幅303×奥行203×高さ524mm |
重さ | 約9.4kg |
運転音 | 38~40dB |
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