シャープの衣類乾燥除湿機で最大の本体サイズを誇る最上位モデルです
シャープ プラズマクラスター搭載 除湿機 18Lタイプ ホワイト CV-H180W
この「CV-H180」は最上位モデルだけあって、なかなかパワフルです。
1日の除湿量は、なんと最大16リットル(60Hz地域なら18リットル!)にも達します。
ただ。
この「CV-H180」はパワフルな以外はこれといって際立った特徴がありません。
一応、この「CV-H180」には「ダブルニオイ対策」という機能があって、衣類の部屋干しで気になるニオイ対策を一番の得意としているようなのですが、この「ダブルニオイ対策」という機能は、「乾かしながら生乾き臭を抑制」して、乾いた後も取り込むまで消臭を続けるというものです。
、、、。
これって同じ消臭機能を単に乾燥とは別に連続して運転しているだけなのでは?
という疑問をひとまず脇に置いて、どうやってこの「CV-H180」が消臭を行うのかというと!
それは!
やっぱり!
プラズマクラスター!
なのです。
消臭するための機能はプラズマクラスターただ1つしかないにもかかわらず、乾燥中と乾燥後の2つで「ダブルニオイ対策」と名付けてしまうとは恐れ入ります。物は言いようとはこういうことなのでしょう。
しかも、この「CV-H180」に搭載されているプラズマクラスターは現行の製品で最も濃度の低い「プラズマクラスター7000」というところがまた軽く驚きです。
シャープの最上位空気清浄機「KI-HP100」には、1㎤あたりのプラズマクラスター濃度が50,000個以上という「プラズマクラスターNEXT」が搭載されているというのに、部屋干しの衣類を「ダブルニオイ対策」するのには、1㎤あたりのプラズマクラスター濃度が7,000個だという「プラズマクラスター7000」で十分だというのは少なからず説得力に欠けているような気がしてなりません。
また、この「CV-H180」は「2段ワイド干し」とされる、ヨコに約165cm、タテ方向には約190cmと広大な範囲への送風が可能となっています。メーカーのイメージ図ではワイシャツを上下に2段重ねて干している物干し台(室内用)が描かれていますが、別に「2段ワイド」に干せる物干し台が付属してくるわけではないので、タテ2段に洗濯物を干せる割と大型の物干し台が自宅に無い場合は、この送風範囲を生かすことは出来ません。
そして肝心なのは、この「CV-H180」の衣類乾燥時間は約80分(2kg相当)と、あまり早くないということです。まあ、ワイドに干した大量の洗濯物の乾燥が得意だから、、、という話ではありません。この「CV-H180」には少量の衣類を乾かすためのスピード重視の「スポット送風」という機能もちゃんと付いているのですが、体操服上下1着の乾燥に掛かる時間が約40分となっていて、こちらも特にスピードを感じない仕様となっているのです。
衣類の高速乾燥をやたらとアピールし続けて来たパナソニックの衣類乾燥機は今年のモデルから乾燥時間がだいぶ補正されたようですが、それでも今シーズンの最上位モデル「F-YHRX200」は、2kg相当衣類を最速約58分、少量速乾なら体操服上下1着を約20分で乾燥すると豪語しているだけに、この「CV-H180」の乾燥時間が見劣りしてしまうことは否めません。
この「CV-H180」には、部屋全体の湿度を適切に保つ「カビバリア運転」という機能もあるのですが、送風能力にあまり期待出来ない上に、部屋全体の空気を循環させると言われても、しっかりとしたフィルターも無いというのに空気清浄機的な働きを任せてしまって良いのか、ちょっと不安になってしまいます。
この「CV-H180」は機能的にシンプルなこともあり、大きな弱点は別に無いのですが、特徴がプラズマクラスターしかないために、そのプラズマクラスター自体が最も濃度が低いものだというアンバランスさがかえって目立つ格好となってしまっている感じがします。もしかして、プラズマクラスター発生機を洗濯物の真下に置いて、扇風機の風を洗濯物に当てれば、この「CV-H180」に近い効果が得られるかもしれないという気さえしてしまうほどです。
最近の衣類乾燥除湿機は大型化が進んでいて、パナソニックの「F-YHRX200」(除湿量18L・20L/日)、コロナの「CD-H1818」(除湿量16L・18L/日)、三菱電機の「MJ-P180NX」(除湿量15.5L・18L/日)など、この「CV-H180」に匹敵するパワフルモデルはいくつか存在するので、ただパワフルだからという理由でこの「CV-H180」を選択する必要は特に無いでしょう。
■CV-H180のスペック
タイプ | コンプレッサー式 |
除湿能力(1日) | 16/18L(50/60Hz) |
衣類乾燥時間 | 約80分 |
消費電力(衣類乾燥) | 345/385W(50/60Hz) |
除湿面積(木造) | 20/23畳(50/60Hz) |
除湿面積(プレハブ) | 40/45畳(50/60Hz) |
運転モードの種類 | 3つ(衣類・除湿・カビバリア) |
搭載センサー | 温度・湿度 |
排水タンク容量 | 約4.5L |
サイズ | 幅359×奥行248×高さ665mm |
重さ | 約16.5kg |
運転音(衣類乾燥) | 約39/37〜52/52dB(50/60Hz) |
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