数字が下方修正された衣類乾燥除湿器の最上位モデル。パナソニック「F-YHRX200」

パナソニックの衣類除湿乾燥機の最上位モデルです。



パナソニック 衣類乾燥除湿機 ナノイーX搭載 F-YHRX200-S プラチナシルバー

これまで、パナソニックの衣類除湿乾燥機の最上位モデルと言えば、衣類乾燥時間が「最速」であることを大きな特徴としていました。

しかし、この「F-YHRX200」は違います。

2kg相当衣類の乾燥時間で、昨年モデル「F-YHPX200」が約40分で「衣類乾燥スピードNo.1」をうたっているのに対し、この「F-YHRX200」は、2kg相当衣類の乾燥時間が約58分となっていて、昨年モデルよりも18分も乾燥時間が長くなってしまっているのです。

、、、。

これはどうしたことなのでしょうか?

いくら国内の家電業界が盛り上がっていないからと言っても、さすがに昨年モデルより低い性能のモデルを投入する必要はないはずです。

しかも、この「F-YHRX200」は、昨年モデル「F-YHPX200」とほぼ共通の仕様となっています。

本体のサイズも重さも同じなら、最大除湿能力や消費電力までも同じです。見た目もそっくりで、離れたところからこの2つのモデルを見分けることは、おそらく相当なマニアでも至難の技だと思われるレベルの相似形です。

では、それほど似ているこの2つのモデルの乾燥時間の違いはどこからくるのでしょうか?

、、、。

実は、この2つのモデルの乾燥時間は変わりません。

昨年モデル「F-YHPX200」の乾燥時間約40分というのは、気温の高い梅雨の頃を想定した場合の話で、この「F-YHRX200」の乾燥時間約58分というのは、より衣類が乾きにくい気温の低い時期を想定したときの数字なのです。

実際、梅雨の時期を想定した乾燥時間では、この「F-YHRX200」も、昨年モデル「F-YHPX200」と同じ約40分の乾燥時間となっています。

、、、。

なーんだ。同じじゃん。

どうしてメーカーが、今年のモデルから乾燥能力の落ちる気温の低い時期を基準とすることにしたのかは分かりませんが、何かしらの規定変更があったのか、それとも単純に実情に合わせたということなのかもしれません。

現実問題、普通の部屋干しでは2kgより多くの衣類を乾燥させることの方が多いと思われるので、目安の乾燥時間が40分だろうと、58分だろうと、干した衣類がその時間内でしっかり乾燥するというケースは少ないでしょう。

どのみち、部屋干し衣類の乾燥は、その部屋の広さ、湿度、洗濯物の干し方によって大きな差が出るようなので、これ以上ないベストの環境設定をした上での約40分という乾燥時間をあまり前面に出し過ぎない方が良いという判断があったりするのかもしれません。

まあ、より実情に近い数字となることは良いことです。それに、たとえ乾燥時間を約58分に下方修正したとしても、国内メーカーの衣類乾燥除湿機では最速クラスの乾燥スピードであることに変わりはありません。

左右に独立して動くルーバーから送風することで、重ねて干された衣類を揺らし、効率よく乾かすことが出来たり、湿度40%というかなり低めの湿度設定が出来る「お部屋まるごとモード」など、衣類乾燥においても、部屋の除湿においても、パワフルに活躍してくれる期待は十分です。

ただ、これらの機能も昨年モデル「F-YHPX200」と変わりません。

要するにこの「F-YHRX200」は、昨年モデル並みの性能をちゃんと持っているということですが、それはつまり昨年モデル「F-YHPX200」が低価格だった場合は、そちらを選んでも問題無いということでもあります。

この「F-YHRX200」がハイパワーで高機能なことは間違いありませんが、その分、本体サイズも大きく、お値段もビッグプライスとなっていることには注意しておかなければならないでしょう。

■F-YHRX200のスペック

タイプハイブリッド方式
除湿能力(1日)18/20リットル(50/60Hz)
衣類乾燥時間58分(2kg相当)
消費電力最大800/830W(50/60Hz)
除湿面積(木造)19畳/21畳(50/60Hz)
除湿面積(プレハブ)29畳/33畳(50/60Hz)
排水タンク容量約5.0L
サイズ高さ662×幅378×奥行296mm
重さ17.4kg

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